建築・空間・災害

リスク工学シリーズ 10

建築・空間・災害

都市と災害の関係,災害対応の循環体系災害→緊急対応→復旧・復興→被害抑止),都市・建築空間について具体的な事例を紹介・解説。

ジャンル
発行年月日
2013/09/20
判型
A5
ページ数
186ページ
ISBN
978-4-339-07930-2
建築・空間・災害
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定価

2,860(本体2,600円+税)

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本書ではまず都市と災害の関係について触れ,それから災害対応の循環体系(災害→緊急対応→復旧・復興→被害抑止)に対応させながら都市・建築空間について具体的な事例を紹介・解説していく。最後に未来に向けて現在の課題を示す。

《第1部 都市と災害》

1. 建築・空間・災害
1.1 都市の風景から
1.2 建築と風土と災害
1.3 空間と安全性
1.4 都市の安寧と防衛
1.4.1 安心できる都市
1.4.2 風水思想による都市の空間形成
1.4.3 万里の長城
1.4.4 すべての道はローマに通ず
1.4.5 城塞都市

2. 進化する災害と都市のリスク
2.1 都市のリスク
2.1.1 世界における都市リスクの分布
2.1.2 都市リスクの要素
2.2 災害大国日本
2.2.1 日本の地勢
2.2.2 日本の風土と建築
2.2.3 都市の人口と密度
2.3 都市・災害・都市防災
2.3.1 現代都市に対する脅威
2.3.2 「都市」とは何か
2.3.3 「災害」とは何か
2.3.4 進化する災害

《第2部 災害に対応した都市・建築空間》

3. 日本の伝統的建築物群に見られる災害対応空間
3.1 地域固有の災害と集落
3.2 伝統的建築物群に見られる災害対応空間の情報収集と整理
3.3 災害対応の都市・建築空間ボキャブラリー
3.4 火災に対応した都市・建築空間
3.5 風害に対応した都市・建築空間
3.6 雪害に対応した都市・建築空間

4. 災害に対応した都市・建築空間の考え方
4.1 災害対応の循環体系
4.1.1 災害対応の循環体系の基本概念
4.1.2 災害対応の循環体系における四つの基本局面
4.1.3 災害対応の循環体系におけるその他の要素
4.2 災害に対応した都市・建築空間の体系
4.3 災害の分類
4.3.1 災害の種類
4.3.2 風・水・火・地による災害分類
4.4 空間規模による分類

5. 被害を抑止する都市・建築空間
5.1 災害と被害抑止
5.2 構造物による被害抑止のための空間
5.2.1 構造物による被害抑止
5.2.2 風害を抑止するための都市・建築空間
5.2.3 水害を抑止するための都市・建築空間
5.2.4 雪害を抑止するための都市・建築空間
5.2.5 津波を抑止するための都市・建築空間
5.2.6 延焼火災を抑止するための都市・建築空間
5.2.7 火山土石流を抑止するための都市・建築空間
5.3 土地利用規制による被害抑止のための空間
5.3.1 土地利用規制による被害抑止
5.3.2 活断層上の土地利用規制
5.3.3 津波危険区域における土地利用規制

6. 緊急対応のための都市・建築空間
6.1 被害軽減のための事前準備
6.2 災害時緊急対応の局面
6.3 緊急避難と収容避難
6.4 緊急避難のための都市・建築空間
6.4.1 火災発生時の緊急避難に応じた都市・建築空間
6.4.2 地震発生時の緊急避難に応じた都市・建築空間
6.4.3 津波発生時の緊急避難に応じた都市・建築空間
6.4.4 風水害発生時の緊急避難に応じた都市・建築空間
6.4.5 火山災害発生時の緊急避難に応じた都市・建築空間
6.5 収容避難のための都市・建築空間

7. 復旧と復興の都市・建築空間
7.1 復旧と復興
7.1.1 復旧と復興の定義
7.1.2 明治三陸大津波(1896年)と昭和三陸大津波(1933年)
7.2 復旧・復興のための空間
7.2.1 復旧から復興までの過程
7.2.2 応急仮設住宅
7.2.3 仮設市街地
7.2.4 恒久住宅(復興住宅)
7.2.5 復興公園
7.2.6 復興メモリアルとモニュメント
7.2.7 防災教育・啓発施設

8. 都市と復興
8.1 都市史における被災と復興の意義
8.1.1 そして復興から日常へ
8.1.2 都市史の変曲点としての被災と復興
8.2 復興都市
8.2.1 ロンドン(英国)
8.2.2 リスボン(ポルトガル)
8.2.3 シカゴ(米国)
8.2.4 シアトル(米国)
8.2.5 ワルシャワ(ポーランド)
8.2.6 ヒロ(米国)
8.2.7 集集(台湾)
8.2.8 ハンバントタ(スリランカ)

9. 都市の復興過程モニタリング
9.1 都市復興過程モニタリングの二つの視点
9.2 都市復興戦略策定のための比較研究
9.2.1 都市の復興を比較する難しさ
9.2.2 都市の復興過程を読み解く七つの要素
9.2.3 被災・復旧・復興過程の単純化
9.2.4 空間規模による復興の研究対象
9.2.5 客観的指標としての都市復興曲線
9.2.6 1999年台湾集集地震後の復興曲線
9.2.7 2004年インド洋津波後の建物復興曲線の比較
9.3 都市復興アーカイブズとしての記録の蓄積
9.3.1 集集における復興の定点観測
9.3.2 高度情報化社会における記録媒体と都市

《第3部 都市の未来を見据えて》

10. 21世紀の環境と都市
10.1 地球温暖化の現状
10.2 21世紀の気候変動による地域・都市への影響
10.2.1 21世紀末における気候変動の予測
10.2.2 世界各地における近年の異常気象とIPCCにより予測される影響
10.2.3 将来的な都市リスクを低減するための対策
10.3 そして未来の都市へ

おわりに

引用・参考文献
索引

村尾 修(ムラオ オサム)