レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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広域プラズマ科学入門 - プラズマ特性・診断の基礎と地上から宇宙までの多面的応用展開 -
展開を続ける広域プラズマ科学の,基礎から先端的応用までを一冊で網羅。診断法も加え,幅広い視点からの解説によってプラズマ現象の多角的・体系的な理解が可能。発展内容についても詳細な説明を付し,レベルに応じて学習できる。
- 発行年月日
- 2026/09/11
- 定価
- 4,290円(本体3,900円+税)
- ISBN
- 978-4-339-06678-4
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読者モニターレビュー【 yk 様 (業界・専門分野:神経科学・臨床医療・宇宙物理)】
掲載日:2026/09/25
物理学者によるプラズマ物理の入門書であり、プラズマの生成と制御を支える原理を簡潔に概説した一冊である。プラズマとは一般に荷電粒子から成る多成分系を指すが、今日これは人工的に生成され、工学的に制御されている。本書はその基礎から応用までを一望できるよう構成されている。
プラズマを制御する―プラズマを操作し欲しい性質や挙動を実現させる―には、その状態を観測により推定する必要がある。これがプラズマ診断であるが、その方法としては本書に詳解されているように様々なものが提案されている。巧みなアイデアばかりで眺めるだけでも興味深いが、当然、どの方法を見てもプラズマ物理の理解が不可欠である。
本書ではボルツマン方程式を基礎に磁気流体方程式を導出し、プラズマ生成・制御に不可欠な性質を体系的に調べている。ボトムアップ的な理解を望む読者にとっては親切な構成である。ただ、未定義の記号を使用したり仮定が明言されていなかったりする箇所もあり、本分野の初学者は行間を埋めるのにやや忍耐を要するだろう。
読者層としてはプラズマを専門とする物理・工学の学生や研究者が想定されるが、個人的には物理の様々な分野の研究者に読んでほしい。プラズマ物理はこれまで、特に宇宙物理との相互作用が盛んであり続けてきた。恒星や高エネルギー天体現象の物理、コンパクト星におけるイオン結晶や圧力電離など枚挙に暇がない。いま、宇宙物理の研究者なら本書をどう読むか。境界領域において、新たな視点を提供しうる一冊であると思う。








