レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

アート・エンタテインメントとXR

バーチャルリアリティ学ライブラリ 3

アート・エンタテインメントとXR

アート・エンタテインメント,そしてテクノロジー(VRやAI)は,たがいに影響を与え合いながら発展してきた。本書では新しい表現を追求するクリエイターや技術者に,新しい視点やアプローチを提供することを目的としている。

発行年月日
2026/03/18
定価
3,190(本体2,900円+税)
ISBN
978-4-339-02693-1
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

読者モニターレビュー【 メディアテク 様(業界・専門分野:VR, Art, Music)】

掲載日:2026/04/01

本書は、テクノロジーを基盤とする芸術表現を多角的に論じた意欲的な著作である。XRをはじめとする先端的な表現技術のみならず、メディア・アート全般に関心を持つ読者にとっても有益な内容となっている。身体表現を伴うパフォーマンス、ロボット・アート、AIによる生成芸術など、多様な実践例が紹介されており、掲載されたQRコードを通じて実際の映像作品を参照しながら読み進められる点も非常に興味深い。
また、約10年前に行われたドローンとダンサーのコラボレーション作品をはじめ、芸術的完成度の高い事例が豊富に取り上げられていることも特筆に値する。さらに、アート・エンターテイメントの研究手法についても言及があり、テクノロジーを用いた芸術作品をより深く理解するためには、制作活動のみならず、学術的分析や論文としての体系的整理が不可欠であることを示唆している。研究者にとっては容易な課題ではないが、その意義と可能性を再認識させる一冊である。

読者モニターレビュー【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】

掲載日:2026/03/23

本書は「バーチャルリアリティ学ライブラリ」の3巻目に位置する書籍である.本巻では,XR (Extended Reality または,Cross Realityの略) 表現を用いた,アート・エンタテインメント分野での最新の活用事例や研究事例などの幅広い解説がなされている.

1章では,本書でこれから話題にするXR,エンタテインメント,アート等の用語を改めて定義する,導入の章としての解説がなされている.ここでは,特にXRの他に似た用語としてVR (Virtual Reality; 人工現実感) ,AR (Augmented Reality; 拡張現実感) ,MR (Mixed Reality; 複合現実感) といった用語の違いを改めて理解し直すきっかけにもなった.

2章では,XR技術を活用したアート・エンタテインメントの活用事例を豊富に紹介する過程で,XR及び,AI技術との関係性が詳細に解説がなされている.その中でも特に,触覚によるVRの試みの変遷として,私自身が今も所持している「ニンテンドー64の振動パック」が挙げられていたことに興味が湧いた.今では当たり前となった振動フィードバックが,当時コントローラに装着するデバイスとしてゲーム体験に確かな付加価値を与えていたことを思い出し,今の技術へとつながる進化の流れを改めて感じた.

3章では,2章までのXR技術を用いた応用事例の実現している各種技術について,人間の五感の特徴を中心にどのように関連しているかということを詳細に解説がなされている.

なお,この章の内容は,本シリーズの1巻目に位置する書籍である『ヘッドマウントディスプレイ』(Ref: https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339026917/)及び,2巻目に位置する書籍である『神経刺激インタフェース』(Ref: https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339026924/)にも詳細が記載されており,適宜読まれることをお勧めする(※ 両巻とも拙い文書ではあるが,私がレビュさせていただいているので,読まれる際の参考にでもしていただければ嬉しく思う).

4章では,XR技術を用いたアート・エンタテインメント分野の研究方法及び,それらを評価する方法論についての解説がなされている.その中でも,自身の研究や作品を他者に公開する際に行われる「ワークショップ」という鑑賞者に体験してもらい評価する方法が述べられている.その際に,電気・熱・水の使用や衛生面,プライバシへの配慮といった「実装現場での盲点」にしっかりと言及されている点が素晴らしい.単なる技術解説に留まらず,制作者が直面する実務的な課題にまで踏み込んだ視点は,専門外の私にとっても自身の視点を広げる良いきっかけになった.

最後の5章では,アート・エンタテインメント,及びXR技術の今後の展望ということで未来に向けてのまとめの章になっている.

本シリーズは今後もハプティクスや,拡張認知インタフェース,3Dユーザインタフェース,メタバースなど多様なテーマで続刊が予定されているとのことだが,これからの展開がますます楽しみである.

読者モニターレビュー【 まりりん 様(業界・専門分野:マスコミ・媒体)】

掲載日:2026/03/23

XRとは何?また、アート・エンターテインメントとXRが、どのように繋がっているの?と思い、本を拝見。
第一章では、XRの意味や説明がわかりやすく明記しており、老若男女の皆さんが理解しやすい内容になっています。
第一章を踏まえた上で、第二章以降では、実際どのように、XRが、展開していったのか。
XRが、メディアアートやゲームに貢献している話が記載してあるので、ぜひ多くの方に目を通して欲しい内容だと思いました。
私たちが生活を送るにあたり、XRが欠かせないものだという事は間違いない。
是非、この機会に、1人でも多くの方に、XRを知っていただき、今後もっともっと発展していくXR技術に注目していただき、心や身体全体で「アート・エンターテインメント」感じ、五感を楽しむ時代が待ち遠しいと思った素敵な1冊に出会うことが出来ました。

読者モニターレビュー【 いたち 様(業界・専門分野:評価装置メーカー)】

掲載日:2026/03/12

本書籍はとても面白く、私にとってユニークな本でした。
本の内容は、VR、AR、またその他のデジタルアートについての、学術的考え方から、どういったものがあるのかを、執筆されております。
私自身は、プログラムこそしますが、新しい形作りのようなアートはしないので、とても斬新でよかったです。
これからデジタルアートや、デジタルなものに対して人間の受ける影響をテーマにされる方におすすめの1冊かと思います。はたまた、私のように知らない世界を見てみたい人にもおすすめです。
本書籍中では特に、歴史を齧りつつ、どんなものが今まで作られてきたかを写真付きで載せてくれているため、感心する内容が多かったです。