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ゲームグラフィックス表現技法

メディアテクノロジーシリーズ 4

ゲームグラフィックス表現技法

デジタルゲームのアーティストは,技術とアートを融合させた新たな表現を生み出す力が求められる。本書ではリアルタイムCGと映像表現手法の二つの側面からゲームグラフィックスがどのように表現されているか解説する。

発行年月日
2024/02/22
定価
3,300(本体3,000円+税)
ISBN
978-4-339-01374-0
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

読者モニターレビュー【 waarrk 様(業界・専門分野:電子制御工学 )】

掲載日:2024/03/12

本書では、技術者が表現技法を学ぶ場合、表現者が技術を学ぶ場合の両方に対応することが可能である.
章構成は細分化されており辞書的に用いることが可能であるが、全体を通して、グラフィックスの制作ワークフローに焦点があてられている.業界にはいる前に全体の見通しをつけたり、各作業ポジションで分割可能な作業かといった知識を得ることができる.
各ポジションでの作業フローに丁寧な説明があるため、職場に一冊おいておく辞書的な使用も可能であると考える.
私の場合、技術者が表現技法を学ぶ場合であったが、カメラワーク、ライトなどの項目でも理論的説明に加え、場所によっては追加の技術的説明がなされているので、楽しく読み進めることができるようになっている.
特定のモデリングソフトウェアに依存する使用方法のような説明はないため、その点は注意する必要がある.

IGDA日本サイトで書籍紹介

掲載日:2024/03/11

ゲームメーカーズ 様による本書プレゼントキャンペーン(※ご応募は締め切られました)

掲載日:2024/02/20

※ご応募は締め切られました。

読者モニターレビュー【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】

掲載日:2024/02/20

本書は「メディアテクノロジーシリーズ」の4巻目に位置する書籍である.本巻では「リアルタイムCG」と「映像制作」におけるゲームグラフィックスについての記述がなされている.

まえがきでは,ゲーム制作を行う上での役割分担ごとに,どのように読み進めればいいのかという全体図(マップ)が示されている.その全体像を,まず図で把握した後に自身が興味深いと思われる分野について読書されることをオススメする.
また,各章のページ数が十数ページの章が多いため,スキマ時間などにサクッと読める章構成なのも本書の特徴である(レビュしている私自身もスキマ時間に1日1章ぐらいのペースにて拝読させていただいた).

1章では,リアルタイムCGとは何かや,その仕組み,フレームレート,レイテンシ,アセット制作環境,ゲームエンジン,アーティストが学ぶこと等,2章以降の制作過程ごとの役割を学ぶ前の準備段階としての解説がなされている.

本シリーズの3巻目の書籍である『可視化と科学・文化・社会(メディアテクノロジーシリーズ 3)』の時にも同じようなことを書かせていただいたが,CGや映像を専門的に扱うシリーズなので,極力,画像劣化の少ないカラー図集(PNG等の劣化の少ない形式)を関連資料として公開していただきたかったのが正直な感想である.その点だけが唯一残念な点ではあるが,それ以外は,初学者でも無理がないように丁寧な記述がなされている印象を受けた.制作フローの全体像だけでなく,個々の分野について詳細に学べるだろうと思われる.