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あれっ,大学で数学がわからなくなった! - 大学数学を読み解く力を手に入れよう -

あれっ,大学で数学がわからなくなった! - 大学数学を読み解く力を手に入れよう -

得意だったはずの数学が大学で急にわからなくなった!? 命題の文法から,集合・写像に関する記号や語句,大学数学における関数の扱い方,さらに高校と大学の授業の違いまで,大学数学を理解するための「いろは」を詰め込んだ1冊。

発行年月日
2023/09/21
定価
1,980(本体1,800円+税)
ISBN
978-4-339-06129-1
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

読者モニターレビュー【 tanaka_733 様 (業界・専門分野:ITサービス業、理学博士(物理学))】

掲載日:2023/09/19

この本のタイトルを見たとき、大学の数学の最初でデデキントの切断やε-δ論法を学ぶ理由がわからず、集合と位相の教科書に書いてる定義がわからなかった自分にぴったりの本だと感じましたが、その通りでした。
物理を学ぶために進学し、物理のために数学を学ぼうと思っていた自分にとって、大学の数学は高校の数学の延長でもっと難しい具体例を扱うのだと思い込んでいました。ところが、最初に触れた大学の数学は抽象度を高めた概念から導入していたため、いきなりついていけなくなりました。この本の最後の章に書いている内容を読んで、このことをうまく言語化することができました。
この本を読み進めると、まずは高校数学の知識をベースに論理と集合を学んでいきます。「抽象的に扱う」という内容を丁寧に説明されており、無理なく読み進めることができました。
なぜ大学の数学ではこのような定義の仕方をするのか、という疑問に対する解答のヒントが多く書かれていると感じられました。特に陽に定義されていないものも扱えるようになるというところに納得しました。
途中演習問題があり、解答も用意されているので、実際に手を動かして解くことで理解を確かめることができます。また、100ページ余りの量で一気に読み進めることができました。タイトルを見て気になった方におすすめできる本です。

読者モニターレビュー【 小林 東生 様 (ご専門:機械,ご所属:大学生 )】

掲載日:2023/09/01

この本は、大学の理数教科の参考書に記載されている表現方法を理解する際に非常に適していると感じました。

私は工学部に所属する大学4年生で、参考書を読み始めても記号の意味や文章が表す事象の理解に時間がかかるのですが、この本ではこれらの記号の意味や文章が示す事象に関して詳しく解説されており、大学で使用される参考書や教科書をスムーズに読み進め、正しい理解につながる手助けになると感じました。

さらに、大学の授業や勉学の考え方、論理の理解の確かめ方など、読者が大学生としてのスキルアップに役立つアプローチが記述されています。そのため、大学入学後でも価値のある参考書だと思います。