レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

精密機器における機械振動のトラブル対策 - 現場でおきた機械振動問題と対処法 -

精密機器における機械振動のトラブル対策 - 現場でおきた機械振動問題と対処法 -

メカトロ機器開発の境界領域といえる振動のありかを探索し,解決策を提示・実証できる技術者育成を狙い,著者らが経験した機械振動のトラブルを挙げ,振動源の特定,性状の把握を踏まえ実現可能な解決策が発想できることを示す。

発行年月日
2019/10/21
定価
2,970(本体2,700円+税)
ISBN
978-4-339-04662-5
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

「月刊 トライボロジー」2019年12月号

掲載日:2019/12/13

読者モニターレビュー【Y.N.様(大学生)】

掲載日:2019/11/22

メカトロ機器の開発における「機械振動」を発見し、解決策を提示できる技術者育成のために書かれた本でした。
機械設計者と電気制御技術者の間など複数のステークホルダーが関わるプロジェクトを進めるにあたって、マネジメントと技術両方からトラブル対策について学べる1冊だと思いました。
「現場でおきた」とあるように実際の業務における具体事例の紹介や振動の生成・検出に用いる道具の紹介とノウハウの共有など、大学等のアカデミアと企業でエンジニアリングに長年かかわってきた著者の経験が詰め込まれた実践書だと感じました。
実例に関しても写真や図が豊富で、技術者の人はもちろん大学院などで機械系やメカトロに関連する分野を学んでいる学生も現場の様子を知れるのでおすすめです。

読者モニターレビュー【ni様,(研究・開発職,専門:機械力学)】

掲載日:2019/11/22

機械振動を扱っている技術者にとっては興味をひかれるワードが目次に並んでいますが,本書は理論中心の技術書というより,技術者向けの読み物だと感じました。
タイトル通り,著者らが直面した機械振動に関するトラブル事例と,それらにどう立ち向かったか,ということを,機械振動を扱っている(扱おうとしている)技術者向けに紹介しています。

数式は他の専門書に託しています。その代わり,文章と図で多くを説明しようとするため,現象のイメージがつきにくいという方もいるかもしれません。一方,数式一辺倒な本が苦手な方には良い読み物になると思います。
本書の良い点は,対象物の実稼働状態での振動状態の解析の重要性を説いている点で。よく手に取る理論書らではあまりお目にかかれない内容です。「ODS」と「モード」がごっちゃになっている技術者も多いのではないでしょうか。
ゆるめの閑話休題も,同分野の技術者なら「あるあるネタ」として楽しめるかもしれませんね。