分子遺伝学概論

バイオテクノロジー教科書シリーズ 5

分子遺伝学概論

現在のバイオサイエンス・バイオテクノロジー基本骨格をなしている分子遺伝学の入門書として,遺伝や細胞の基本事項,分子遺伝学の概説,さらに信号伝達系・発現制御・分子進化を含む最新の情報までわかりやすく盛り込まれている。

ジャンル
発行年月日
1997/12/05
判型
A5 上製
ページ数
250ページ
ISBN
978-4-339-06705-7
分子遺伝学概論
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定価

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現在のバイオサイエンス・バイオテクノロジー基本骨格をなしている分子遺伝学の入門書として,遺伝や細胞の基本事項,分子遺伝学の概説,さらに信号伝達系・発現制御・分子進化を含む最新の情報までわかりやすく盛り込まれている。

  1. 遺伝と異変の基礎
1.1 遺伝の基本法則
 1.1.1 遺伝現象と遺伝学
 1.1.2 メンデルの遺伝法則
1.2 遺伝子の概念
 1.2.1 突然変異と遺伝子
 1.2.2 遺伝子と染色体
 1.2.3 機能単位としての遺伝子
1.3 細胞と個体
 1.3.1 原核細胞と真核細胞
 1.3.2 微生物と多細胞生物における生殖
 1.3.3 体細胞分裂と減数分裂
 
  2. 微生物とその遺伝学概略
2.1 微生物の世界
 2.1.1 微生物とは
 2.1.2 微生物の特徴
 2.1.3 微生物における生命現象の解析
2.2 各種微生物の概略
 2.2.1 原核生物
 2.2.2 菌類
 2.2.3 藻類
 2.2.4 原生動物
 2.2.5 ウイルス
2.3 遺伝学の対象としての微生物
 2.3.1 分子遺伝学に登場する微生物の代表例
 2.3.2 大腸菌の遺伝
 2.3.3 T4ファージの概略
 2.3.4 λファージの概略
 2.3.5 M13ファージ
 2.3.6 プラスミド
2.4 可動遺伝要素
 2.4.1 可動遺伝要素の発見
 2.4.2 極性変異と挿入配列
 2.4.3 トランスポゾン
 2.4.4 Muファージ
 2.4.5 可動遺伝要素の構造と転移
 2.4.6 真核生物の可動遺伝要素
 2.4.7 レトロウイルスとレトロポゾン 
2.5 宿主支配性制限・修飾
 2.5.1 制限・修飾現象
 2.5.2 制限修飾酵素
2.6 酵母と遺伝の概略
 2.6.1 出芽酵母の特性
 2.6.2 酵母の接合型
 2.6.3 酵母における遺伝的解析
 2.6.4 酵母と細胞周期
  
  3. 遺伝情報担体としてのDNA

3.1 化学物質としてのDNA
3.1.1 DNAの発見
 3.1.2 DNAの化学的性質
 3.1.3 ポリヌクレオチド鎖の安全性と分解
 3.1.4 DNAの検出と定量
3.2 遺伝物質としてのDNA
 3.2.1 DNAと染色体
 3.2.2 長大分子としてのDNA
3.3 DNAの高次構造
 3.3.1 二重らせんモデル
 3.3.2 相補性に基づく複製と転写
 3.3.3 二本鎖DNAの変性
 3.3.4 DNA二本鎖の再生とハイブリダイゼーション
3.4 DNAの不均一性
 3.4.1 染色体DNAの不均一性
 3.4.2 DNA の不均一性の検定
3.5 DNAのトポロジー
 3.5.1 DNA分子の存在状態
 3.5.2 超らせんDNAの性質
 3.5.3 超らせん構造の生物的意味
  4. DNAの複製
4.1 複製の概要
 4.1.1 半保存的複製
 4.1.2 レプリコン
 4.1.3 複製過程
4.2 複製酵素
 4.2.1 DNAポリメラーゼ
 4.2.2 校正酵素活性
 4.2.3 真核細胞のDNAポリメラーゼ
4.3 複製様式と複製の進行
 4.3.1 複製様式
 4.3.2 半不連続複製
 4.3.3 複製複合体
4.4 DNA複製の開始
 4.4.1 原核生物の複製開始機構
 4.4.2 真核細胞における複製と染色体構造
  5. 組換えDNA技術
5.1 組換えDNA技術の成立ち
 5.1.1 DNAの純化
 5.1.2 組換えDNA技術の背景
 5.1.3 Ⅱ型制限酵素
5.2 遺伝子のクローニング
 5.2.1 DNA断片の増幅・純化
 5.2.2 宿主-ベクター系
 5.2.3 クローニングベクター
5.3 クローニングストラテジー
 5.3.1 相補性を利用した遺伝子のクローニング
 5.3.2 プローブの利用
5.4 PCR法と遺伝子の増幅
 5.4.1 PCR法の概略
 5.4.2 PCR法の利用
5.5 クローン化DNAの構造解析
 5.5.1 制限酵素地図の作成
 5.5.2 クローンを用いた遺伝子の同定
 5.5.3 ジデオキシ法による塩基配列決定の概略
5.6 クローン化DNAによる遺伝子発現の解析
 5.6.1 ノーザンブロット法によるmRNAの解析
 5.6.2 転写開始点の同定
 5.6.3 遺伝子産物の同定
 5.6.4 発現ベクターによる遺伝子産物の過剰発現
 5.6.5 リバースジェネティックス
  6. 遺伝的組換え
6.1 遺伝的組換え現象
 6.1.1 相同組換え
 6.1.2 部位特異的組換え
 6.1.3 非相同的組換え
6.2 組換えの分子機構
 6.2.1 相同組換えのモデル
 6.2.2 相同組換えの遺伝子
6.3 部位特異的組換えの分子機構
 6.3.1 組換え部位の位置関係と生成物
 6.3.2 部位特異的組換えにかかわる組換え酵素
 6.3.3 λファージの組込みと切出し
 6.3.4 鞭毛相異変における逆位現象
 6.3.5 トランスポゾンTn3の転移中間体の解消
 6.3.6 酵母接合型遺伝子のカセットモデル
  7. DNAの損傷と修復
7.1 DNAの損傷と修復の概要
 7.1.1 DNAの損傷
 7.1.2 複製時における校正修復
 7.1.3 不正対合修復
7.2 紫外線によるDNAの損傷と修復
 7.2.1 DNA損傷と紫外線照射
 7.2.2 光回復
 7.2.3 除去修復
 7.2.4 SOS修復
7.3 その他のDNA損傷と修復
 7.3.1 アルキル化によるDNA損傷と修復
 7.3.2 DNA鎖中のデオキシウリジン(dU)の生成と除去
 7.3.3 脱塩基の生成と除去
 7.3.4 8-oxdGの生成
7.4 突然変異の生成と修復
 7.4.1 突然変異
 7.4.2 ミューテーター変異
 7.4.3 可動遺伝要素による突然変異の誘起
  8. 遺伝情報の発現
8.1 遺伝情報の発現の概略
 8.1.1 遺伝子発現
 8.1.2 セントラルドグマ
8.2 原核生物の転写
 8.2.1 転写装置とシグマ因子
 8.2.2 主要型б因子と転写の開始
 8.2.3 マイナーб因子
 8.2.4 転写の進行と終結
8.3 真核細胞における転写
 8.3.1 基本転写装置
 8.3.2 転写の開始
 8.3.3 真核細胞の転写の特性
8.4 翻訳
 8.4.1 翻訳の概略
 8.4.2 リボソーム
 8.4.3 tRNAの構造
 8.4.4 翻訳過程
8.5 翻訳にかかわる遺伝現象
 8.5.1 突然変異とそのサプレッション
 8.5.2 ナンセンスサプレッション
 8.5.3 変則コドン
8.6 タンパク質の修飾,プロセッシング,輸送
 8.6.1 タンパク質の合成と機能発現
 8.6.2 タンパク質の膜透過と分泌
 8.6.3 タンパク質の分泌機構
  9. 遺伝子発現の調節
9.1 遺伝形質の発現調節
 9.1.1 オペロン説のインパクト
 9.1.2 遺伝子の発現調節
 9.1.3 遺伝子発現の調節様式
9.2 転写レベルの発現調節
 9.2.1 新しいб因子による正の制御
 9.2.2 転写調節因子による正負の制御
 9.2.3 転写終結と遺伝子発現の調節
9.3 転写後レベルにおける発現調節
 9.3.1 アンチセンスRNA
9.3.2 mRNAによる翻訳活性の制御と促進
9.4 信号伝達系と発現調節
 9.4.1 信号伝達
 9.4.2 二成分信号伝達系
 9.4.3 二成分系におけるタンパク質のリン酸化
 9.4.4 二成分信号伝達系の例
 9.4.5 真核細胞の信号伝達系の概略
9.5 原核細胞におけるおもな発現調節系
 9.5.1 多遺伝子発現調節システム
 9.5.2 カタボライト抑制
 9.5.3 窒素源利用の代謝制御
 9.5.4 リン酸調節系(Pho)
9.5.5 熱ショック応答系
 9.5.6 SOS応答
 9.5.7 緊縮制御
9.6 真核細胞の発現調節の概略
 9.6.1 真核細胞における発現調節
 9.6.2 真核細胞のプロモーター
 9.6.3 転写調節因子
 9.6.4 エンハンサー
 9.6.5 転写(調節)因子の構造
 9.6.6 転写調節因子の活性化
 9.6.7 転写調節因子のDNA結合活性 
 9.6.8 細胞周期の調節
  10. 進化・系統と分子遺伝学
10.1 分子進化
 10.1.1 最古の生命
 10.1.2 遺伝子情報と進化
 10.1.3 塩基配列の類似性と相同性
 10.1.4 タンパク質時計による分岐年代の推定
10.2 情報高分子と系統
 10.2.1 系統
 10.2.2 保存性遺伝子
 10.2.3 情報高分子による系統樹
10.3 真正細菌と"古細菌"のrRNA配列による系統関係の概略
 10.3.1 真正細菌
 10.3.2 始原細菌"古細菌"
10.4 ゲノムと分子進化
 10.4.1 ゲノム解析
 10.4.2 真核生物の生成と細胞内共生説
参考文献
索引

高橋 秀夫(タカハシ ヒデオ)