環境の汚染とヒトの健康 - 健康のリスクをどう防ぐ -
まだ発生していない悪影響を想定し,未然に防ぐ――リスク工学を長年研究してきた著者が,有害な化学物質や放射線によって引き起こされる,ヒトの健康への影響に注目し,その評価および管理のあり方,方法についてまとめた一冊。
- 発行年月日
- 2011/11/30
- 判型
- A5
- ページ数
- 188ページ
- ISBN
- 978-4-339-06622-7
- 内容紹介
- 目次
- レビュー
- 書籍紹介・書評掲載情報
まだ発生していない悪影響を想定し,未然に防ぐ――リスク工学を長年研究してきた著者が,有害な化学物質や放射線によって引き起こされる,ヒトの健康への影響に注目し,その評価および管理のあり方,方法についてまとめた一冊。
1. 環境リスク管理の基本課題
1.1 リスクとはなにか
1.2 リスクの考え方はなぜ必要か
1.3 どんな環境リスクがあるか
1.4 どんな悪影響が問題なのか
1.5 リスク管理になぜあいまいさが避けられないのか
1.6 どんなあいまいさがあるのか
1.7 リスク管理と危機管理,どう違うか
1.8 リスクは減らせるか
1.9 ゼロリスクは可能か
1.10 リスク管理が必要な領域は
1.11 生涯死亡リスク10-6は管理可能か
1.12 ハザード管理では不十分か
1.13 リスクは予見可能か
2. 健康リスクはどのように評価されているか
2.1 健康リスク管理の枠組み
2.2 健康リスク評価の枠組み
2.3 モデルの役割:モデルは信用できるか
2.4 結果から原因を推定する:リスク評価の順と逆
2.5 健康リスク評価・管理のエンドポイント:集団のリスクと個人のリスク
2.6 基準値設定の考え方
2.7 基準値の意味:基準値が満たされていれば安全か
2.8 異なる健康リスクの比較は可能か
2.9 リスクを管理するのは誰か
3. 健康リスクの評価事例
3.1 健康リスク評価の実行
3.2 放射性降下物による健康リスク
3.3 農薬DDTの禁止政策と健康リスク
3.4 鉛による健康リスク
3.5 鉛による幼児・小児の健康リスク
3.6 ガソリン政策の変遷と健康リスク
4. 新たな健康リスク評価への取り組み
4.1 新しいリスク評価の枠組み
4.2 異なるリスク源による健康リスクの比較・統合
4.3 数理発がんモデルの可能性:健康リスク評価に使えるか
4.4 複合曝露による健康リスクの評価
4.5 論理的議論のために:ブラックボックスの排除
5. 健康リスク管理の将来像
5.1 健康リスクの管理戦略
5.2 リスク管理の守備範囲:想定内リスクと想定外リスク
5.3 健康リスク管理の制度化
5.4 究極の健康リスク管理
5.5 バイオアッセイの導入:包括的な健康リスク管理の可能性
5.6 リスク管理は有用か
おわりに
参考文献
索引
amazonレビュー
上記学会誌に神戸学院大学・古武家善成先生による書評が掲載されました。
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