未来への工学(1) - 材料の耐熱性 -
日本工学会記念講演会「わが国工学の将来と使命」の講演内容と,同学会主催「未来の工学に関するパネル討論会」の討論内容(テーマは材料の耐熱性)を編集したもの。
- 発行年月日
- 1984/01/15
- 判型
- A5 上製
- ページ数
- 292ページ
- ISBN
- 978-4-339-04237-5
- 内容紹介
- 目次
日本工学会記念講演会「わが国工学の将来と使命」の講演内容と,同学会主催「未来の工学に関するパネル討論会」の討論内容(テーマは材料の耐熱性)を編集したもの。
1部
1. わが国工学の将来と使命 石坂誠一
1・1 科学技術とは何を意味するか
1・2 自然科学と技術のけじめ
1・3 科学と技術とを結ぶ工学
1・4 産業技術開発長期計画
1・5 技術の人間への接近
1・6 資源エネルギー制約の克服
1・7 活動空間の拡大
1・8 技術の方向
1・9 わが国工学の使命
1・10 産学官の協調
2. 歴史的に見た日本の科学技術 村上陽一郎
2・1 科学技術という言葉
2・2 科学革命
2・3 聖俗革命
2・4 産業化革命
2・5 日本の科学技術の発達の特徴
3. 日本の技術・その成熟と未成熟 岸田純之助
3・1 成功がもたらした先進社会の諸問題
3・2 環境汚染・エネルギー問題の本質
3・3 貿易摩擦の因果関係
3・4 求められる「思想」「社会」「制度」の変革
3・5 均衡のとれた技術を目指せ
3・6 ウェイトの置き方に生じた変化
3・7 「もう一つの技術」とは何か
3・8 安全性についての努力の深化
3・9 最も重要なフロンティアはどこか
3・10 主要国の一員としての責務
2部
第1回 未来への工学に関するパネル討論会
-材料の耐熱性-
1. 鉄鋼(低合金鋼・ステンレス鋼) 行俊照夫
1・1 耐熱材料の開発
1・2 自動車用耐熱材料の開発
1・3 ボイラ用材料の開発
1・4 原子力用材料の開発
(1) BWR配管用材料
(2) 高速増殖炉用材料
1・5 石油化学用材料
(1) Cr-Mo鋼板
(2) オーステナイト・ステンレス鋼管
2. 複合材料を含めた耐熱合金 西山幸夫
2・1 まえがき
2・2 耐熱チタニウム合金
2・3 タービンブレード用合金
2・4 タービンデスク用合金
2・5 おわりに
3. セラミック材料 米屋勝利
3・1 構造材料としてのセラミックス
3・2 耐熱材料の合成
3・3 機械用セラミックスの特性
3・4 応用分野
4. 炭素材料 長沖通
4・1 はじめに
4・2 炭素材料の種類と概念
4・3 炭素材料の耐熱物性
4・4 炭素材料の耐熱用途
5. 自動車材料 大沢恂
5・1 ソシアルニーズと自動車材料の変遷
5・2 自動車用耐熱耐食材の現状
5・3 自動車新材料と問題点について
6. 蒸気タービン・ガスタービン材料 雑賀喜規
6・1 はじめに
6・2 ジェットエンジン・ガスタービン使用温度
6・3 ジェットエンジンの変遷
6・4 石炭ガス化発電用タービン
6・5 超耐熱合金の組織と許容温度
6・6 凝固組織と高温強度
6・7 単結晶ブレード
6・8 耐熱鋳造合金の化学組成
6・9 タービンディスク材料
6・10 超塑性粉末合金材料
6・11 次世代技術
(1)RSR
(2)ODS
6・12 高温酸化と表面処理
6・13 火力発電の使用条件と材料
(1)ボイラ管材料
(2)蒸気タービン材料
6・14 あとがき
7. 原子力,核融合材料 鳥飼欣一
7・1 序
7・2 温度と腐食と原子炉
7・3 原子炉の応力腐食割れ対策
7・4 原子炉の燃料棒
7・5 燃料棒の破損とその防止対策
7・6 高温の原子炉
7・7 原子炉の耐熱性
7・8 核融合と材料
7・9 核融合装置の耐熱性
8. MHD発電用材料 伊藤昭夫
8・1 はじめに
8・2 わが国におけるMHD発電システムおよび材料開発の経過
(1)材料とシステムのかかわり合い
(2)オープンサイクル方式における材料の問題
(3)発電システムの開発
(4)第2期計画
8・3 今後の発電システム・材料の開発について
9. 石油化学装置用構成材料 西野知良
9・1 はじめに
9・2 化学装置と温度および損傷
9・3 代表的高温装置と耐熱材料
(1)エチレン製造装置
(2)石炭ガス化
9・4 むすび
10. 総合討論および質疑応答 座長 田中良平