コンピュータのしくみ

コンピュータのしくみ

情報関連の様々な学問を学ぶ上で基礎となるコンピュータの基本的な動作原理の理解を学べる教科書である。

ジャンル
発行年月日
2017/02/27
判型
A5
ページ数
200ページ
ISBN
978-4-339-02867-6
コンピュータのしくみ
在庫あり

定価

2,750(本体2,500円+税)

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本書は,情報関連の様々な学問を学ぶ上で基礎となるコンピュータの基本的な動作原理を学べる教科書である。図面や例題を多用し基礎から応用まで難易度の異なる演習問題を入れ理解度の確認ができるように工夫した。すべての章を勉強することで,「コンピュータはこのように動作する」と,自信を持って答えられるようになると考える。また,発展的な内容については「コーヒーブレイク」に書いてあるので,より掘り下げて学習したい場合には,「コーヒーブレイク」も熟読してもらいたい。

1章「コンピュータの基礎」では,コンピュータの基本的な動作原理を理解するために,まず,コンピュータを構成する要素について概説し,つぎに命令の実行について説明する。また,命令をコンピュータの中でどのように表すかについても概説する。さらに,コンピュータの性能指標についても解説する。
2章「情報の表現」では,コンピュータの中で,数字やデータをどのように表すかについて解説する。まず,正の整数について説明し,つぎに負数や実数について説明する。さらに,どのように演算を行うかの原理についても解説する。
3章「論理の世界」では,まず,集合と命題について概説し,その後,論理演算について説明する。
4章「記憶と接続」では,コンピュータの五つの構成要素の中で記憶・入力・出力に関わる,レジスタおよびメモリ,それらの接続方法であるセレクタやバス,さらにメモリマップドI/Oによるバスを介した入出力について解説する。
5章「演算」では,その原理とハードウェアでの構成方法について解説する。
6章「コンピュータの言葉」では,アセンブリ言語について説明している。このアセンブリ言語は,一般的に機種によって異なるが,本書では経済産業省の情報処理技術者試験の受験も考えて,当該試験で用いられるCASL IIを使用している。
7章「制御」では,コンピュータの中の演算器などをどのように制御するかについて解説している。コンピュータにおける制御は,有限状態機械(finite state machine)として扱う。そこで,まず,有限状態機械について説明し,つぎに,具体的な制御方法について解説する。そして,高速化の技術について,最後に割込み処理について説明する。

我々の身の回りには,マイコンをはじめとしてさまざまなコンピュータがあり,日々の生活においてそれらのコンピュータを使っている。「どのようなものにコンピュータが使われているか?」という質問には,多くの人が即答できると思うが,「コンピュータはどのように動作するのか?」という質問には,答えに困る人が出てくると思う。そこで本書は,大学生や若手技術者を対象に,コンピュータのしくみを説明したものである。1章ではコンピュータの構成や動作原理について概説し,2章ではコンピュータの中での情報の表現方法について詳細に説明している。また,3章ではコンピュータのさまざまな機能を実現する論理演算について解説し,4章ではデータを保持する機構と,演算器や記憶装置の接続方法について説明している。また,5章では演算について,その原理とハードウェアでの構成方法について説明し,6章ではアセンブリ言語について説明している。このアセンブリ言語は,一般的に機種によって異なるが,本書では経済産業省の情報処理技術者試験の受験も考えて,当該試験で用いられるCASLIIを使用している。最後に,7章ではコンピュータの中の演算器などをどのように制御するかについて解説している。
すべての章を勉強することで,「コンピュータはこのように動作する」と,自信を持って答えられるようになると考える。大学や高専での教科書,若手技術者の参考書として利用していただければ幸甚である。本書では,著者らの大学におけるこれまでの講義での学生の理解度を鑑みて,動作原理などを解説している。重要な部分については,例題を付けているので,ぜひ解いてもらいたい。また,発展的な内容については「コーヒーブレイク」に書いてあるので,より掘り下げて学習したい場合には,「コーヒーブレイク」も熟読してもらいたい。

本書の執筆にあたっては,数多くの関連する専門書を参考にさせていただいた。主要なものについては,関連する内容ごとに巻末に挙げている。漏れているものもあるかと思うが,その点はご容赦願いたい。

本書の出版にあたって,コロナ社の関係各位には叱咤激励も含めていろいろとお世話になり感謝したい。また,本書での図の作成にあたり,野崎佑典氏には全面的に協力していただいた。ここに深く感謝申し上げる。

2016年12月 吉川雅弥,泉知論

1. コンピュータの基礎
1.1 コンピュータの構成
1.2 命令セット
1.3 プロセッサの基本動作
1.4 アドレッシング
1.5 記憶装置
1.6 接続方法
1.7 性能評価
章末問題

2. 情報の表現
2.1 位取り記数法
2.2 数の接頭語
2.3 ビットとバイト
2.4 基数変換
2.5 負数表現
2.6 負数の演算
2.7 コード
2.8 実数表現
2.9 浮動小数点数の演算
2.10 数値演算の誤差
章末問題

3. 論理の世界
3.1 集合
3.2 命題
3.3 論理での演算
3.4 論理関数
3.5 標準形
3.6 論理関数の表現方法
章末問題

4. 記憶と接続
4.1 レジスタ
 4.1.1 SRラッチ
 4.1.2 Dラッチ
 4.1.3 マスタスレーブ型Dフリップフロップ
 4.1.4 セットアップタイムとホールドタイム
4.2 接続
 4.2.1 セレクタ
 4.2.2 バス
4.3 メモリ
 4.3.1 メモリの種類と特徴
 4.3.2 プロセッサとメモリ
 4.3.3 アドレス空間と共有
 4.3.4 メモリマップドI/O
 4.3.5 DMA
 4.3.6 キャッシュ
 4.3.7 インタリーブ
章末問題

5. 演算
5.1 加算器
5.2 加減算器
5.3 フラグ
5.4 シフトとローテート
5.5 ALU
5.6 乗算
章末問題

6. コンピュータの言葉
6.1 CASLIIとCOMETII
6.2 CASLIIの命令
 6.2.1 データ転送命令
 6.2.2 算術・論理演算命令
 6.2.3 比較命令
 6.2.4 シフト命令
 6.2.5 分岐命令
6.3 プログラムの記述方法
6.4 基本的なプログラムの例
6.5 CASLIIと機械語
6.6 機械語と主記憶
章末問題

7. 制御
7.1 有限状態機械
7.2 制御回路とデータパス
7.3 高度な制御
7.4 割込みと例外
 7.4.1 割込み
 7.4.2 例外
章末問題

付録 ——COMETIIとCASLIIの仕様——

引用・参考文献
索引

hal 様

コンピュータアーキテクチャ (コンピュータサイエンス教科書シリーズ 6 )よりも図や説明がわかりやすく、コーヒーブレイクなどの紹介も役に立ちました。例題もしっかり解説がついているので、初心者でも読んで問題を解くと力がつく1冊だと感じました。ただ、タイトルが『コンピュータのしくみ』となっていてコンピュータアーキテクチャの本かどうか判断できず、実際に読んでみてわかりました。