経営視点で学ぶ グローバルSCM時代の在庫理論 - カップリングポイント在庫計画理論 -

情報・技術経営シリーズ 11

経営視点で学ぶ グローバルSCM時代の在庫理論 - カップリングポイント在庫計画理論 -

サプライチェーン上において,時間の経過とともに移動している現品をどの位置で在庫計画の対象として掌握すればよいか,カップリングポイントを設定し,その位置で在庫計画を立案する需要予測に頼らない新しいSCMの考え方を解説。

ジャンル
発行年月日
2005/11/07
判型
A5
ページ数
200ページ
ISBN
978-4-339-02631-3
経営視点で学ぶ グローバルSCM時代の在庫理論 - カップリングポイント在庫計画理論 -
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定価

2,750(本体2,500円+税)

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サプライチェーン上において,時間の経過とともに移動している現品をどの位置で在庫計画の対象として掌握すればよいか,カップリングポイントを設定し,その位置で在庫計画を立案する需要予測に頼らない新しいSCMの考え方を解説。

1 在庫理論の概要
1.1 本書の構成
1.2 在庫理論の発展と応用
 1.2.1 オペレーションズリサーチの導入
 1.2.2 アメリカにおける在庫理論の発展と応用
 1.2.3 日本における在庫理論の発展と応用
 1.2.4 日本における新しいグローバル化の流れ
1.3 在庫が果たす役割と問題の定式化
 1.3.1 在庫が果たす役割の基本認識は工程間の切離し
 1.3.2 在庫が持つ6種類の機能
 1.3.3 在庫問題の定式化
1.4 物理現象として避けられない在庫
 1.4.1 製造企業が直面する業務上の問題構造
 1.4.2 在庫機能と発生場所
 1.4.3 在庫機能を3種類に再編成
1.5 時間と量に着目したカップリングポイント
 1.5.1 在庫発生の2大要因
 1.5.2 在庫計画の新しい考え方
1.6 注文即応,在庫水準一定化,負荷平準化の両立
 1.6.1 カップリングポイントによる在庫削減の考え方
 1.6.2 時間差と量差による見込み在庫,過剰在庫削減のマネジメント
演 習 問 題

2 在庫計画の役割と企業経営
2.1 業績測定の基本的な枠組み
 2.1.1 財務諸表からみた企業活動の枠組み
 2.1.2 激変する経営環境
2.2 見込み在庫の削減とキャッシュフロー
 2.2.1 キャッシュフローと在庫の関係
 2.2.2 見込み在庫が避けられない現実
2.3 組織編成と在庫問題
 2.3.1 製造企業の組織編成
 2.3.2 組織に内在する在庫問題
2.4 企業間連携と在庫問題
 2.4.1 SCMの基本構造
 2.4.2 企業間に内在する在庫問題
2.5 グローバルSCMと在庫問題
 2.5.1 グローバルSCMを支える代表的な生産管理方式
 2.5.2 グローバルSCMは輸送リードタイムが長い
 2.5.3 輸送リードタイムが長いSCMは在庫計画が重要
2.6 国内SCMと在庫問題
 2.6.1 国内SCMは需要リードタイムと補充間隔が短い
 2.6.2 補充間隔が短いと負荷平準化が難しい
 2.6.3 短サイクル化のSCMに負荷平準化の在庫計画が重要
演 習 問 題

3 発注方式の基礎
3.1 ダブルビン発注方式
 3.1.1 発注方式の淵源はダブルビン発注方式
 3.1.2 ダブルビン発注方式の在庫量
 3.1.3 ダブルビン発注方式のバリエーション
3.2 定量発注方式
 3.2.1 定量発注方式の在庫量
 3.2.2 発注ロットサイズと発生費用
 3.2.3 定量発注方式の有効在庫量
 3.2.4 定量発注方式の安全在庫量
 3.2.5 定量発注方式の発展
3.3 定期発注方式
 3.3.1 不確実な需要への対応
 3.3.2 定期発注方式の動作
 3.3.3 手持在庫量と発生費用
 3.3.4 定期発注方式の有効在庫量
 3.3.5 定期発注方式の安全在庫量
3.4 経済発注量
 3.4.1 経済発注量の求め方
 3.4.2 経済発注量を用いて段取時間短縮の効果を確認
3.5 注文充足率
 3.5.1 安全在庫量とばらつき
 3.5.2 発注ロットサイズと在庫切れ率
3.6 発注方式の特徴
 3.6.1 発注方式の緩衝動作
 3.6.2 需要と供給を結ぶ3種類の方式
3.7 在庫計画の成立要件
 3.7.1 需要に繰返し性があること
 3.7.2 供給能力は需要量より大きいこと
 3.7.3 供給稼働日数は需要稼働日数と同期すること
演 習 問 題

4 カップリングポイント在庫計画
4.1 モデル工程とカップリングポイントの定義
 4.1.1 モデル工程
 4.1.2 カップリングポイントの定義
 4.1.3 カップリングポイントの記号
4.2 必要在庫量の計算方法
 4.2.1 在庫量の評価は必要在庫量で考える
 4.2.2 カップリングポイントの必要在庫量
 4.2.3 必要在庫量の計算例
4.3 カップリングポイント設定の考え方
 4.3.1 事業特性で決まる需要と供給のリードタイム
 4.3.2 サプライチェーンプロセス上のカップリングポイント
4.4 在庫計画による供給量決定方式の考え方
 4.4.1 在庫計画の考え方
 4.4.2 対象とするサプライチェーンのモデルプロセス
 4.4.3 需要予測に頼らない補充要求量の求め方
4.5 単品目向け在庫補充方式のアルゴリズム
 4.5.1 補充要求量の計算方法
 4.5.2 補充要求量計算の流れ
4.6 単品目向け在庫補充のシミュレーション例
 4.6.1 評価目的とモデル
 4.6.2 アルゴリズムの評価
 4.6.3 実際データによる評価
4.7 在庫計画と供給計画の連携
 4.7.1 計画時点と計画方式
 4.7.2 未来時点とMRP II方式
 4.7.3 現在時点とJIT方式
 4.7.4 在庫計画からみた両方式の問題点
 4.7.5 現在時点の需要実績に基づく在庫計画の考え方
 4.7.6 現在時点と未来時点の計画連携の考え方
演 習 問 題

5 最適化在庫補充方式
5.1 在庫水準一定化と供給負荷平準化の両立
 5.1.1 供給能力の制約が在庫補充に及ぼす影響
 5.1.2 供給能力制約下での在庫補充優先順位
5.2 多品目向け最適化在庫補充方式のモデル工程
5.3 多品目向け最適化在庫補充方式の考え方
5.4 多品目向け最適化在庫補充方式のアルゴリズム
5.5 多品目向け最適化在庫補充のシミュレーション例
 5.5.1 シミュレーションの目的とモデル
 5.5.2 上限余裕在庫率のシミュレーション結果
 5.5.3 在庫切れ率と在庫総量のシミュレーション結果
 5.5.4 需要総量が変動した場合のシミュレーション結果
 5.5.5 定期発注方式への応用
5.6 受注・見込混流生産時の在庫補充方式
 5.6.1 受注・見込混流生産の背景
 5.6.2 受注・見込混流生産プロセスのモデル工程
 5.6.3 シミュレーションによる評価
 5.6.4 需要総量が変動する場合のシミュレーション結果
演 習 問 題

6 カップリングポイント在庫計画の導入設計
6.1 導入設計方法の考え方
 6.1.1 カップリングポイント在庫計画の導入設計体系
 6.1.2 カップリングポイント在庫計画の導入設計手順概要
6.2 現状分析と目標設定
6.3 適正在庫位置の設計
6.4 最適化在庫補充方式のパラメータ設計
6.5 表計算による在庫計画の設計例
 6.5.1 現在時点と未来時点を連携する在庫計画の論理モデル
 6.5.2 現在時点と未来時点を融合した在庫計画
 6.5.3 未来時点の在庫切れ警告
 6.5.4 現在時点の需要実績に基づく在庫計画
 6.5.5 未来時点の需要計画に基づく在庫計画
 6.5.6 未来時点の需要予測に基づく在庫切れ警告
 6.5.7 在庫切れ警告に対する航空便の対応例
 6.5.8 在庫切れ警告に対する供給計画調整の対応例
6.6 導入設計手順の適用事例
演 習 問 題

7 カップリングポイント在庫計画の適用事例
7.1 カップリングポイントの適用事例
7.2 機器組立メーカにおけるカップリングポイント設定の適用事例
 7.2.1 事例企業の概要
 7.2.2 基本工程分析と論理モデル工程の設計
 7.2.3 カップリングポイントをコントロールする新業務の仕組みと在庫削減効果
7.3 電子文具メーカにおけるグローバルSCMでの在庫補充方式の適用事例
 7.3.1 事例企業の概要
 7.3.2 カップリングポイント在庫計画が必要になった背景
 7.3.3 カップリングポイント在庫計画の適用設計と実証実験
7.4 金属加工メーカにおける最適化在庫補充方式の適用事例
 7.4.1 アルミ製窓枠メーカでの適用事例
 7.4.2 自動車部品メーカでの適用事例
7.5 カップリングポイント在庫計画理論の経営効果

参考文献
索引

光國 光七郎(ミツクニ コウシチロウ)