ポイントで学ぶ 電気回路 - 交流活用編 -

ポイントで学ぶ 電気回路 - 交流活用編 -

「ポイントで学ぶ電気回路-直流・交流基礎編-」の姉妹書。特に重要な事柄や公式として扱える事項を「ポイント」として表示した。重要な部分については,できるだけその現象を表す図を多くした。

ジャンル
発行年月日
2015/12/03
判型
A5
ページ数
250ページ
ISBN
978-4-339-00874-6
ポイントで学ぶ 電気回路 - 交流活用編 -
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定価

3,740(本体3,400円+税)

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  • 内容紹介
  • まえがき
  • 目次
  • 著者紹介

本書は,株式会社昭晃堂から発行されていた「ポイントで学ぶ電気回路-交流活用編-」(ISBN978-4-7856-1224-5)を,コロナ社が継続して発行したものである。

この本は拙著「ポイントで学ぶ電気回路 -直流・交流基礎編-」の姉妹書になります. そのため,電気回路の中で前書に続く内容になっています. しかし,本書は前書とは独立しておりますので,電気回路の基礎的な部分を理解していれば,本書のみで十分に交流の活用法を理解することができます.

本書は電気回路を活用するための標準的な内容について記述していますが,以下に示すような点を特徴としています.

(1) 電気回路に限りませんが,専門的な内容を初めて学ぶ学生にとって,何気ない所に疑問を持ちそこが引っかかっているために理解が困難になり,つまずいてしまうことがたびたびあります. 本書では,姉妹書と同様につまずくことが無くなるよう,読者の立場になって出来るだけ丁寧に記述しました.

(2) 姉妹書「-直流・交流基礎編-」では直流回路やそれに関する法則・定理,正弦波交流の扱い方や解析方法,諸定理など,基礎的な部分について記述してあります. 本書では電気回路の基礎的な部分の理解を助けるために,第1章に「電気回路基礎のポイン卜」として纏めました. 既習者のために単にポイントのみを纏めていますので,詳しい内容につきましては,姉妹書をご覧いただきたいと思います.

(3) 一般にその分野の専門書は,それが入門書であっても重要な部分が多くあり,要点をつかむことが難しくなっています. 本書では,特に重要な事柄や公式として扱える事項を『ポイン卜』として表示しました. これによって,読者の理解を助けるようにしました. また,既習者にとっても,ポイントを設けることによって,内容の確認を容易にしました.

(4) ある現象を表す式を導出した場合,その式が意味するところや,現象のイメージが湧きにくいように思います. そのため,重要な部分については,できるだけその現象を表す図を多くし,丁寧に説明することによって理解を深めるようにしました.

(5) 例題は重要事項の理解を確実にし,実際に利用できるようにするために必要になります. そのため,例題をなるべく多く入れるようにし,詳しい解答を心がけました.
また,例題や問題の解法は一つとは限らないため,例題や問題を別の解法でも解くように努めました.

(6)本書は,電気・電子・情報・通信系の学生はもちろん,機械・メカトロニクス系の学生にも対応できるように電気回路の比較的広い分野について記載しておりますそのため全ての範囲を学ぶ必要はなく,必要に応じて学習することが望ましいと考えます.

本書が電気回路を学ばれる皆さんにとって,容易な理解の一助になれば幸いに思います.

最後になりますが,遅筆な著者を常に暖かく見守ってくださった(株)昭晃堂編集部部長の小林孝雄さんに深く感謝申し上げます.

2010年 早春
著者

本書を発行していた昭晃堂が2014年6月に解散したことに伴いまして,この度,コロナ社より継続出版することになりました. 昭晃堂にて2010年4月のl刷発行から4刷までに至りましたが,引き続き多くの方にご拝読いただき,お役に立てるならば,著者としてこの上ない喜びであります.

2015年9月
著者

1.電気回路基礎のポイント
1.1 正弦波交流回路
1.2 複素数表示による正弦波交流回路
1.3 回路解析法
1.4 回路解析の諸定理
演習問題

2.2端子対回路
2.1 2端子対回路とは
2.2 インピーダンスパラメータ(Zパラメータ)
2.3 アドミタンスパラメータ(Yパラメータ)
2.4 4端子定数
2.5 ハイブリッドパラメータ(Hパラメータ)
2.6 2端子対回路の接続
2.7 影像パラメータ
2.8 RC,RL回路の周波数特性
2.9 バートレットの2等分定理
演習問題

3.三相交流回路
3.1 三相交流方式の導入
3.2 対称三相起電力
3.3 対称三相交流回路(各相の負荷が等しい場合)
3.4 対称三相Y形起電力とΔ形負荷の回路
3.5 線路および起電力にインピーダンスがある場合の回路
3.6 三相交流回路の電力
3.7 対称座標法
3.8 対称三相交流による回転磁界
演習問題

4.ひずみ波交流とフーリエ級数
4.1 フーリエ級数による展開
4.2 よく用いられる交流波形の展開
4.3 ひずみ波交流電圧に対する電流
4.4 ひずみ波交流の実効値等
4.5 ひずみ波交流の電力
演習問題

5.分布定数回路
5.1 分布定数回路の考え方
5.2 分布定数回路の基礎方程式
5.3 無限長線路における電圧・電流の伝搬
5.4 無限長線路におけるZ_0,γ
5.5 電圧・電流の双曲線関数による表示
5.6 有限長線路における電圧・電流
5.7 有限長線路の等価2端子対回路
5.8 位置角による電圧・電流の表示
5.9 負荷インピーダンスによる反射
5.10 インピーダンスの整合
5.11 有限長線路の短絡・解放インピーダンスと線路のZ_0,γとの関係
5.12 無損失有限長線路における電圧・電流
5.13 線路の共振
演習問題

6.微分方程式による過渡現象
6.1 RC直列回路に直流電圧を印加
6.2 RL直列回路に直流電圧を印加
演習問題

7.ラプラス変換と過渡現象
7.1 ラプラス変換と逆ラプラス変換
7.2 ラプラス変換による過渡現象解析
7.3 RC直列回路に直流電圧を印加
7.4 RL直列回路に直流電圧を印加
7.5 RLC直列回路に直流電圧を印加
7.6 RLC直列回路に交流電圧を印加
演習問題

付録
A 複素数と三角関数の関係の公式
B 双曲線関数の公式
C 三角関数と双曲線関数の関係の公式

演習問題・略解答
参考文献
索引