ポイントで学ぶ 電気回路 - 直流・交流基礎編 -

ポイントで学ぶ 電気回路 - 直流・交流基礎編 -

「ポイントで学ぶ電気回路-交流活用編-」の姉妹書。初学者にも十分理解でき,高等学校等からの勉学の橋渡しができるように詳しく説明した。特に重要な事柄や公式として扱える事項を「ポイント」として表示した。

ジャンル
発行年月日
2015/01/30
判型
A5
ページ数
210ページ
ISBN
978-4-339-00871-5
ポイントで学ぶ 電気回路 - 直流・交流基礎編 -
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定価

3,080(本体2,800円+税)

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  • 内容紹介
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  • 目次
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本書は,株式会社昭晃堂から発行されていた「ポイントで学ぶ電気回路-直流・交流基礎編-」(ISBN978-4-7856-1227-6)を,コロナ社が継続して発行したものである。

この本は電気回路の中でも直流回路と交流回路の基礎的な範囲について書かれています. そのため,電気・電子・通信系学科の学生はもちろんのこと,機械・メカトロニクス系や情報系などの学生に対しでも学びやすい内容になっています.

本書は標準的な内容について記述していますが,下記に示すような点を特徴としています.

(1) 高等学校等では物理科目で「電気回路」の基礎になる部分を学ぶことが出来ます. しかし,高等学校等で学ぶ「電気回路」の範囲と,大学・短大などで学ぶ「電気回路」とは繋がりが乏しく,ギャップがあるように感じていました. また,高等学校等で物理を学んでいない学生も少なくありません. そのため本書では,初学者にも十分理解でき,高等学校等からの勉学の橋渡しが出来るように,詳しく説明を行いました.

(2) 電気回路を初めて学ぶ学生にとって,何気ない所に疑問を持ち,そこが引っかかっているために理解が困難になり,つまずいてしまうことがたびたびあります. 本書では,つまずくことが無くなるように,読者の立場になって出来るだけ丁寧に記述しました.

(3) 一般にその分野の専門書は,それが入門書であっても重要な部分が多くあり,要点をつかむことが難しくなっています. 本書では,特に重要な事柄や,公式として扱える事項を『ポイン卜』として表示しました. これによって,皆さんの理解を助けるようにしました. また,既習者にとっても,ポイントを設けることによって,内容の確認を容易にしました.

(4) 直流回路の部分を多くし,丁寧に説明しました. そのため,電気回路の基礎的な定理などは直流回路の部分で記述し,理解を容易にしました.
また,ここでの定理の証明などは避け,交流回路の部分で再度,定理を説明し,そこで証明を行いました

(5) 例題は,重要事項の理解を確実にし,実際に利用できるようにするために必要になります. そのため,例題をなるべく多く入れるようにし,詳しい解答を心がけました.
また,例題や問題の解法は一つとは限らないため,例題や問題を別の解法でも解くように努めました.

この本は前述の通り,直流回路と基礎的な交流回路について記述しています. 二端子対回路,三相交流回路,ひずみ波,分布定数回路,過渡現象などについては,姉妹書の『交流活用編』をご覧いただきたいと思います.

本書が電気回路を学ばれる皆さんにとって,容易な理解の一助になり,電気回路に好感を持っていただければ幸いに思います.

最後になりますが,遅筆な著者を常に暖かく見守ってくださった(株)昭晃堂編集部部長の小林孝雄さんに深く感謝申し上げます

2008年 盛夏
著者


本書を発行していた昭晃堂が2014年6月に解散したことに伴いまして,この度,コロナ社より継続出版することになりました昭晃堂にて2008年10月のl刷発行から7刷までに至りましたが,引き続き多くの方にご拝読いただき,お役に立てるならば,著者としてこの上ない喜びであります.

2014年12月
著者

1.直流回路
1.1 電流と電圧
1.2 オームの法則
1.3 抵抗の直並列接続
1.4 電力と電力量
1.5 電力の図式表示
1.6 電池の起電力と端子電圧
1.7 定電圧源・定電流源
1.8 負荷への最大供給電力
1.9 直流に対するコンデンサの働き
1.10 線形抵抗と非線形抵抗
演習問題

2.直流回路の法則・定理
2.1 分圧の法則・分流の法則
2.2 キルヒホッフの法則
2.3 ブリッジ回路
2.4 重ね合せの理
2.5 テブナンの定理
2.6 ノートンの定理
2.7 抵抗のΔ形結線-Y形結線の等価変換
2.8 特別な形をした抵抗回路
演習問題

3.正弦波交流回路
3.1 正弦波交流の表し方
3.2 正弦波交流の平均値および実効値
3.3 基本素子の回路
3.4 基本回路の計算
3.5 正弦波交流回路の電力
3.6 相互誘導回路
演習問題

4.複素数表示による正弦波交流回路
4.1 複素数の導入
4.2 正弦波の複素数表示
4.3 回路素子の複素数表示
4.4 交流回路における基本的な法則
4.5 複素数表示による基本回路の計算
4.6 R,L,Cの直列・並列回路と共振
4.7 電力の複素数表示
演習問題

5.回路解析の基礎
5.1 自己インダクタンスの直並列接続
5.2 相互インダクタンス
5.3 交流ブリッジ回路
5.4 ベクトル軌跡
演習問題

6.回路解析法
6.1 枝電流法
6.2 閉路電流法
6.3 節点電圧法
演習問題

7.回路解析の諸定理
7.1 重ね合せの理
7.2 テブナンの定理
7.3 ノートンの定理
7.4 ミルマンの定理
7.5 補償の定理
7.6 相反定理
7.7 回路の双対性と双対回路
7.8 逆回路
7.9 定抵抗回路
演習問題

付録
A クラーメルの方法
B 数学の公式
C 行列

演習問題・略解答
参考文献
索引