大気電気学概論

大気電気学概論

大気電気学は,大気現象全般を取り扱う学問であり,本書はその格好の入門書である。雷放電からの電磁波,大気電界,イオンエーロゾル,放射能,地震電磁波現象を取り上げ,地球温暖化などの最新のトピックスにもふれている。

ジャンル
発行年月日
2003/03/18
判型
B5
ページ数
252ページ
ISBN
978-4-339-00751-0
大気電気学概論
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

4,180(本体3,800円+税)

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大気電気学は,大気現象全般を取り扱う学問であり,本書はその格好の入門書である。雷放電からの電磁波,大気電界,イオンエーロゾル,放射能,地震電磁波現象を取り上げ,地球温暖化などの最新のトピックスにもふれている。

1.大気電気学の概要
1.1 大気中の電気現象と大気電界
 1.1.1 雷は電気現象
 1.1.2 フェアウェザー(晴天静穏時)の大気電位,大気電界
 1.1.3 大気の導電率と大気イオン
 1.1.4 大気電界の測定
 1.1.5 水滴集電器
 1.1.6 集電器あるいはフィールドミル
 1.1.7 擾乱時の大気電界
 1.1.8 空地電流と気柱抵抗
 1.1.9 電離層の大気電気的効果
 1.1.10 グローバルサーキット
 1.1.11 電磁気学公式の適用
1.2 雷雲の発生
 1.2.1 雲の発生
 1.2.2 降水機構(暖かい雨,冷たい雨)
 1.2.3 大気擾乱のスケール
 1.2.4 積乱雲の発生
 1.2.5 夏の積乱雲と冬の積乱雲
 1.2.6 雷雲の定義
 1.2.7 雷雲の一生
 1.2.8 マルチセルとスーパーセル
 1.2.9 雷雲発達の条件
 1.2.10 メソ対流システム
 1.2.11 関東平野の熱雷
 1.2.12 積乱雲の観測
1.3 雷雲の電荷生成メカニズムについて
 1.3.1 エルスターとガイテルの理論
 1.3.2 ウイルソンのイオン吸着理論
 1.3.3 水滴分裂理論
 1.3.4 氷晶衝突理論
 1.3.5 氷の融解に伴う電荷生成理論
 1.3.6 霧氷の生成に伴う電荷生成理論
 1.3.7 温度差理論
 1.3.8 ボンネガットの対流理論
 1.3.9 着氷電荷発生理論
1.4 雷放電
 1.4.1 はじめに
 1.4.2 雷放電の概要
 1.4.3 雷放電の諸過程とその特性
 1.4.4 人工雷
 1.4.5 雷放電に関する各種モデル
 1.4.6 日本海側地方の冬季雷
 1.4.7 雷放電観測手法
1.5 雷雲頂部から電離層への放電(レッドスプライト,ブルージェット,そしてエルブ)
 1.5.1 レッドスプライトの発見
 1.5.2 レッドスプライトの性質
 1.5.3 レッドスプライトと関連する諸現象(レッドスプライト,ブルースタータ,エルブ)
1.6 フェアーウェザー電界
 1.6.1 海洋型フェアーウェザー電界
 1.6.2 陸上型フェアーウェザー電界
1.7 グローバルサーキット
 1.7.1 空地電流
 1.7.2 地球と電離層が形成する球殻コンデンサ
 1.7.3 地球と電離層間の電荷循環(グローバルサーキット)

2.大気イオン現象
2.1 大気の組成
 2.1.1 大気ガス
 2.1.2 大気イオン
 2.1.3 大気エーロゾル
2.2 大気の電離作用
 2.2.1 宇宙線
 2.2.2 土壌からの放射線
 2.2.3 大気中のラドン・トロン
 2.2.4 電離量(イオン生成率)
2.3 大気イオン
 2.3.1 大気イオンの生成と消滅
 2.3.2 大気イオン測定法
 2.3.3 大気イオン反応
 2.3.4 大気微量成分測定法への応用
 2.3.5 大気イオンによるエーロゾル生成機構
2.4 大イオンとエーロゾル
 2.4.1 帯電率
 2.4.2 測定法
 2.4.3 測定結果
2.5 大気電気伝導率と気柱抵抗
 2.5.1 大気電気伝導率の定義
 2.5.2 測定法
 2.5.3 測定結果
 2.5.4 気柱抵抗
2.6 雷による窒素酸化物の生成
 2.6.1 大気中の窒素酸化物
 2.6.2 大気中のNOx生成源
 2.6.3 放電によるNOx生成―実験と観測
 2.6.4 放電によるNOx生成機構
2.7 エーロゾルと大気環境
 2.7.1 はじめに
 2.7.2 太陽放射の収支に及ぼすエーロゾルの効果
 2.7.3 成層圏オゾン破壊のメカニズムに関与するエーロゾルの効果
 2.7.4 対流圏エーロゾルの重要性:硫黄のグローバルサイクルと還元硫黄化合物の長期傾向についての疑問
2.8 水のはなし
 2.8.1 はじめに
 2.8.2 水の構造
 2.8.3 レナード効果とマイナスイオン
 2.8.4 水溶液の濃度と活量
 2.8.5 電解水の殺菌力
 2.8.6 体内水と大気イオン

3.大気雑音現象
3.1 大気雑音(空電)
 3.1.1 空電の放射
 3.1.2 空電の周波数スペクトル
3.2 空電観測法と空電源位置決定法
 3.2.1 光学観測
 3.2.2 落雷電流の直接観測
 3.2.3 レーダによる観測
 3.2.4 電磁界解析法
3.3 VLF帯空電
3.4 ELF帯空電
 3.4.1 トウィーク空電
 3.4.2 スローテール空電
 3.4.3 シューマン共振現象
3.5 空電雑音の統計的性質
 3.5.1 統計から見た空電の特徴
 3.5.2 通信に対する妨害
3.6 ELF,VLF帯電波の地球・電離層間導波管モード伝搬理論
 3.6.1 はじめに
 3.6.2 導波管モード理論
 3.6.3 有限要素法による地球・電離層の導波管モード理論
 3.6.4 地球・電離層導波管内の伝搬および散乱問題
3.7 空電関連現象
 3.7.1 シューマン共振とELF帯トランジェント
 3.7.2 シューマン共振
 3.7.3 ELF帯トランジェント
 3.7.4 シューマン共振と地球温暖化
 3.7.5 上層放電とELFトランジェント
3.8 上層大気(超高層)電磁気現象
 3.8.1 電離圏の構造
 3.8.2 電離層生成に関するチャップマン理論
 3.8.3 電離層の時間的変化と地域的分布
 3.8.4 磁気圏の構造
 3.8.5 電離プラズマの電磁気的挙動
 3.8.6 超高層磁気現象
3.9 地震電磁気現象
 3.9.1 地震電磁気現象とは
 3.9.2 地震に伴う電磁放射
 3.9.3 地震に伴う他周波での電磁放射
 3.9.4 地震に伴う電波伝搬異常(電離層撹乱)

参考文献
索引

北川 信一郎(キタガワ シンイチロウ)

小林 文明(コバヤシ フミアキ)

道本 光一郎(ミチモト コウイチロウ)

高木 伸之(タカギ ノブユキ)

王 道洪(オウ ドウコウ)

河崎 善一郎(カワサキ ゼンイチロウ)

三浦 和彦(ミウラ カズヒコ)

児島 絋(コジマ)

長門 研吉(ナガト ケンキチ)

仲野(ナカノ)

三崎 方郎(ミツサキ カタロウ)

小川 俊雄(トシオ オガワ)

太田 健次(オオタ ケンジ)

馬場 清英(ババ キヨヒデ)

芳原 容英(ヨシハラ ヨウエイ)

早川 正士(ハヤカワ マサシ)

服部 克巳(ハットリ カツミ)