フォトニック結晶 - 光の流れを型にはめ込む -
本書は,フォトニック結晶の概念を簡潔かつ明快に紹介したものである。フォトニック結晶がどのような光学特性をもつかを理論的に展開し,それを用いて新規の機能性光学素子創製の可能性と具体的な素子設計指針を与えている。
- 発行年月日
- 2000/10/23
- 判型
- A5
- ページ数
- 158ページ
- ISBN
- 978-4-339-00727-5
- 内容紹介
- 目次
本書は,フォトニック結晶の概念を簡潔かつ明快に紹介したものである。フォトニック結晶がどのような光学特性をもつかを理論的に展開し,それを用いて新規の機能性光学素子創製の可能性と具体的な素子設計指針を与えている。
1 序章
1.1 物質の性質を制御する
1.2 フォトニック結晶とは
1.3 本書の展開
2 混在した誘電体媒質中の電磁気学
2.1 巨視的マクスウェル方程式
2.2 固有値問題としての電磁気学
2.3 調和モードの一般的性質
2.4 電磁エネルギーと変分原理
2.5 なにゆえ電場でなく磁場を用いるのか
2.6 マクスウェル方程式のスケーリング則
2.7 電気力学と量子力学との対比
2.8 さらに進んだ勉強をするには
3 対称性と固体電磁気学
3.1 電磁モードの分類に対称性を用いる
3.2 連続的並進対称性
3.3 離散的並進対称性
3.4 フォトニックバンド構造
3.5 回転対称性と既約ブリユアンゾーン
3.6 鏡面対称性とモードの分離
3.7 時間反転不変性
3.8 再度電気力学と量子力学を比較する
3.9 さらに進んだ勉強をするには
4 伝統的多層薄膜――一次元フォトニック結晶――
4.1 多層膜
4.2 フォトニックバンドギャップの物理的起源
4.3 フォトニックバンドギャップ中のエバネセント波
4.4 軸はずれの光伝搬
4.5 欠陥における局在モード
4.6 表面状態
4.7 さらに進んだ勉強をするには
5 二次元フォトニック結晶
5.1 二次元のブロッホ状態
5.2 誘電体円柱の正方格子
5.3 誘電体支脈の正方格子
5.4 すべての偏光に対する完全バンドギャップ
5.5 面外伝搬
5.6 直線状欠陥による光局在
5.7 面状局在:表面状態
5.8 さらに進んだ勉強をするには
6 三次元フォトニック結晶
6.1 二つの種別のフォトニック結晶
6.2 完全バンドギャップをもつ結晶
6.3 点欠陥における局在化
6.4 直線状欠陥における局在化
6.5 表面における局在化
6.6 さらに進んだ勉強をするには
7 フォトニック結晶の応用とその素子設計
7.1 反射誘電体
7.2 空洞共振器
7.3 導波器
7.4 結言
付録
A 量子力学との比較
B 逆格子とブリユアンゾーン
B.1 逆格子
B.2 逆格子ベクトルをつくるには
B.3 ブリユアンゾーン
B.4 二次元格子
B.5 三次元格子
B.6 ミラー指数
C 二次元フォトニック結晶のバンドギャップアトラス
C.1 ギャップ地図を読む
C.2 ギャップ地図の例
D フォトニックバンド構造の計算
D.1 第一原理計算
D.2 計算上の構成法
参考文献
索引