光・電磁物性

電子情報通信学会 大学シリーズ D-5

光・電磁物性

別々に学ぶことが多かった光物性と電磁物性の現象について,光あるいは電磁界と物質の相互作用を統合的に説明した。現象や効果の羅列に終わることなく,現象の物理を定性的にも定量的にも説明し,量的概念を示すことにも留意した。

ジャンル
発行年月日
2006/10/30
判型
A5 上製
ページ数
232ページ
ISBN
978-4-339-00021-4
光・電磁物性
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定価

3,080(本体2,800円+税)

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別々に学ぶことが多かった光物性と電磁物性の現象について,光あるいは電磁界と物質の相互作用を統合的に説明した。現象や効果の羅列に終わることなく,現象の物理を定性的にも定量的にも説明し,量的概念を示すことにも留意した。

1. 光と物質の相互作用(古典論)
1.1 光と物質
1.2 光波の伝搬
1.3 偏光と旋光
 1.3.1 偏光
 1.3.2 旋光性
1.4 反射と屈折
 1.4.1 垂直入射
 1.4.2 斜め入斜
1.5 吸収と分散
演習問題

2. 光と物質の相互作用(量子論)
2.1 熱放射
2.2 光吸収と遷移確率
2.3 電気双極子遷移と振動子強度
2.4 自然放出と誘導放出
2.5 レーザ放射
演習問題

3. 固体の光吸収
3.1 エネルギー帯構造と光吸収
3.2 帯間遷移吸収
 3.2.1 直接帯間遷移
 3.2.2 間接帯間遷移
3.3 励起子吸収
3.4 局在中心による光吸収
 3.4.1 浅い準位
 3.4.2 配位座標モデル
3.5 自由キャリヤ吸収
3.6 格子振動による光の吸収
 3.6.1 格子振動
 3.6.2 振動電界による励振
 3.6.3 フォノン
演習問題

4. 固体のルミネセンス
4.1 ルミネセンス
4.2 励起状態の寿命と発光効率
 4.2.1 発光効率
 4.2.2 放射再結合寿命
 4.2.3 非放射再結合寿命
4.3 半導体の発光機構
 4.3.1 帯間遷移発光
 4.3.2 励起子発光
 4.3.3 不純物発光
 4.3.4 局在中心内遷移による発光
4.4 エレクトロルミネセンス
 4.4.1 注入発光
 4.4.2 レーザダイオード
 4.4.3 薄膜EL
演習問題

5. 光電効果
5.1 光電子放出効果
 5.1.1 光電子放出現象
 5.1.2 負の電子親和力
5.2 光導電効果
 5.2.1 光導電現象
 5.2.2 キャリヤ寿命と過剰キャリヤ密度
 5.2.3 再結合中心
 5.2.4 吸収係数と光励起キャリヤ密度
5.3 光起電力効果
 5.3.1 pn接合における光起電力効果
 5.3.2 光電流のスペクトル
演習問題

6. その他の光物性現象
6.1 結晶光学
 6.1.1 異方性物質中の光の伝搬
 6.1.2 屈折率だ円体
 6.1.3 一軸結晶
6.2 非線形光学効果
 6.2.1 非線形感受率
 6.2.2 二次高調波発生
6.3 電気光学効果
 6.3.1 電界による屈折率の変化
 6.3.2 光変調
6.4 音響光学効果
 6.4.1 弾性光学効果
 6.4.2 超音波による光の回折
6.5 磁気光学効果
 6.5.1 ファラデー効果
 6.5.2 磁気複屈折
 6.5.3 磁気光学カー効果
6.6 光散乱現象
 6.6.1 微粒子による散乱
 6.6.2 格子振動による散乱
 6.6.3 共鳴散乱と誘導散乱
6.7 フォトクロミック効果とフォトリフラクティブ効果
演習問題

7. 物質の誘電的性質
7.1 分極と誘電率
 7.1.1 誘電率と分極率
 7.1.2 局所電界とクラウジウス・モソッティの式
7.2 誘電分極の機構
 7.2.1 電子分極
 7.2.2 イオン分極
 7.2.3 配向分極
7.3 誘電率の分散
 7.3.1 電子分極とイオン分極の分散
 7.3.2 配向分極の分散
 7.3.3 誘電率分散と反射スペクトル
7.4 誘電損
演習問題

8. 強誘電的現象
8.1 自発分極と分域構造
 8.1.1 強誘電体の性質
 8.1.2 自発分極の機構
8.2 反強誘電体
8.3 強誘電性の現象論
 8.3.1 二次相転移
 8.3.2 一次相転移
8.4 圧電効果
8.5 焦電効果
演習問題

9. 物質の磁気的性質
9.1 透磁率と磁化
9.2 磁性体の種類
9.3 磁気モーメント
 9.3.1 電子の軌動運動による磁気モーメント
 9.3.2 電子のスピンによる磁気モーメント
 9.3.3 原子の磁気モーメント
9.4 常磁性
 9.4.1 原子・イオンの常磁性
 9.4.2 自由電子の常磁性
9.5 反磁性
演習問題

10. 強磁性的現象
10.1 強磁性体の性質
10.2 自発磁化の機構と強磁性体の種類
10.3 磁区と人工磁化
 10.3.1 磁区
 10.3.2 磁化曲線
10.4 磁気ひずみ
10.5 磁性体の損失
演習問題

付録 重要物理定数・重要換算因子
参考文献
演習問題解答
索引

多田 邦雄(タダ クニオ)

松本 俊(マツモト タカシ)