回路の合成

電子情報通信学会 大学シリーズ C-3

回路の合成

受動集中定数回路の合成に関する入門的教科書。叙述については,大学教養課程程度の数学的知識を予想しているが,多くの例題を設け,基本的事項の理解に便利であるようにし,論理の展開を平明するように心掛けた。

ジャンル
発行年月日
1981/10/20
判型
A5 上製
ページ数
220ページ
ISBN
978-4-339-00012-2
回路の合成
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定価

2,970(本体2,700円+税)

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受動集中定数回路の合成に関する入門的教科書。叙述については,大学教養課程程度の数学的知識を予想しているが,多くの例題を設け,基本的事項の理解に便利であるようにし,論理の展開を平明するように心掛けた。

1. 序論
1.1 回路合成の課題
1.2 線形回路の記述
  1.2.1 電気回路の記述に必要な基本的概念と双対原理
  1.2.2 暗箱による回路の表示
  1.2.3 n端子対網のイミタンス行列による表現
  1.2.4 端子対における電圧,電流の間の一般的な関係式
  1.2.5 散乱行列(S行列)
演習問題
2. 線形回路の基本的性質
2.1 インピーダンスとアドミタンス
  2.1.1 1端子対網のインピーダンスとアドミタンス
  2.1.2 イミタンス行列の要素の性質
2.2 直並列回路
  2.2.1 1端子対網の直並列接続
  2.2.2 2端子対網の直列および並列接続
  2.2.3 T-Π変換
2.3 逆回路
2.4 テブナンの定理と電源の等価回路
  2.4.1 テブナンの定理
  2.4.2 電源の等価回路
2.5 二等分定理
演習問題
3. インピーダンスおよびアドミタンスの性質
3.1 回路における電力と受動性
  3.1.1 1端子対網における電力
  3.1.2 n端子対網における電力
  3.1.3 回路の受動性
3.2 正実関数
  3.2.1 駆動点イミタンスの性質
  3.2.2 正実関数の定義
  3.2.3 有理関数に関する基本的事項
  3.2.4 正実関数の基本的性質
  3.2.5 正実関数の実部の性質
  3.2.6 正実関数の虚軸上の極の性質
  3.2.7 正実関数に対する必要十分条件
  3.2.8 正実関数の判定
3.3 正実行列
  3.3.1 正実行列の定義
  3.3.2 正実行列に対する必要十分条件
  3.3.3 正実行列の逆行列
演習問題
4. リアクタンス1端子対網の合成
4.1 リアクタンス回路
  4.1.1 リアクタンス回路のイミタンス
  4.1.2 正実奇関数の極と零点
4.2 部分分数展開による合成
4.3 連分数展開による合成
演習問題
5. 2種素子1端子対網の合成
5.1 2種素子回路
5.2 インピーダンスの変換
5.3 RC回路の合成
  5.3.1 部分分数形合成
  5.3.2 連分数形合成
  5.3.3 ZRc(s)の極と零点との関係
5.4 RL回路の合成
演習問題
6. リアクタンス2端子対網の合成
6.1 リアクタンス行列の基本的性質
  6.1.1 リアクタンス行列
  6.1.2 リアクタンス行列の部分分数展開
6.2 リアクタンス行列の実現
  6.2.1 リアクタンス2端子対網の部分分数形合成
  6.2.2 リアクタンス2端子対網の継続形合成
演習問題
7. 1端子対網の一般的合成
7.1 ブルーンによる合成の方法
  7.1.1 ブルーンによる合成の操作
7.2 カウエルによる合成の方法
  7.2.1 リアクタンス2端子対網の抵抗終端による受動1端子対網の合成
  7.2.2 リアクタンス2端子対網の継続形合成との関係
  7.2.3 変成器を用いない受動1端子対網の合成について
演習問題
8. 2端子対網の伝送特性の表現
8.1 伝送係数と伝送量
  8.1.1 電流または電圧の比によって定義される伝送係数
  8.1.2 動作伝送係数 TB
  8.1.3 反響伝送係数 TE
8.2 散乱行列(S行列)
  8.2.1 S行列の物理的意味
  8.2.2 S行列の存在およびZ,Yとの関係
  8.2.3 S行列の基本的性質
  8.2.4 リアクタンス2端子対網のS行列の標準形
  8.2.5 イミタンス行列
  8.2.6 S行列と諸伝送係数
演習問題
9. 与えられた伝送特性の実現
9.1 電圧および電流伝送係数の実現
  9.1.1 伝送係数に対する実現条件
  9.1.2 減衰特性に対する実現条件
9.2 動作伝送係数の実現
  9.2.1 動作伝送係数に対する実現条件
  9.2.2 動作減衰特性に対する実現条件
  9.2.3 伝送零点について
  9.2.4 リアクタンスフィルタの回路の合成
演習問題
10. フィルタおよび分波器の合成
10.1 フィルタおよび分波器
  10.1.1 フィルタ
  10.1.2 分波器
10.2 フィルタの設計
  10.2.1 フィルタの設計上の問題
  10.2.2 回路の設計における規格化
  10.2.3 周波数変換
10.3 フイルタの特性の近似
  10.3.1 近似問題の定式化
  10.3.2 チェビシェフ近似
  10.3.3 無極形通過域チェビシェフ特性
  10.3.4 有極形通過域チェビシェフ特性
  10.3.5 通過域・減衰域連立チェビシェフ特性
10.4 CAD
  10.4.1 回路のCAD
  10.4.2 CADにおける最適化の手法について
10.5 損失の補償
演習問題
11. 補償回路の合成
11.1 減衰等化器
  11.1.1 減衰等化の原理
  11.1.2 等化器の回路の合成
11.2 遅延等化器
参考文献
演習問題略解
索引

古賀 利郎(コガ トシロウ)