レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
-
-
ディペンダビリティ保証入門 - 安全分析・MBSE・アシュアランスケースによる統合アプローチ -
オープンシステムの安全性や信頼性の確保に対応した「継続的ディペンダビリティ保証モデル」を提示し,本モデルを中心に新旧の安全分析,システム設計,合意形成の手法を解説。巻末の総合演習では,これらの手法を統合的に適用する。
- 発行年月日
- 2026/09/25
- 定価
- 3,190円(本体2,900円+税)
- ISBN
- 978-4-339-02959-8
レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
-
読者モニターレビュー【 田中 裕己 様 (業界・専門分野:ソフトウェア工学)】
掲載日:2026/09/25
本書では、安全で信頼性の高いシステムを構築するために用いられる安全性解析手法、モデリング手法について解説されています。最もシンプルなFTA(Fault Tree Analysis)から始まり、システム内外での相互作用を含めたより複雑なシステムの解析手法へと順を追って丁寧に解説されています。自動車の例が多いですが、ハードウェア/ソフトウェア、システム規模によらない普遍的手法の解説に重点が置かれているのが特徴です(そのため、全体通して抽象度はやや高いです)。
評者の職域であるソフトウェア開発・運用においても、直接的なエラー波及関係の分析(例:関数Aの出力に誤りがあり、それを受け取った関数Bにおいて不具合が発生)にとどまらず、原因個所を含むより広い範囲を敷衍して「どのような状態であるべきか」「状態の不整合を起こしうる入力とは何か」といった分析を行うことが重要であると言われています。経験的にもそのような分析が後々良い結果(=バグが少なく、見通しも良く、開発しやすいシステム)をもたらすと感じていましたが、本書によってその理論的な裏付けが得られたように思いました。
本書によって安全なシステムを設計するための一般的思考法を身に着ければ、(自動車や航空機のみならず)日常のより小規模なシステム設計や、自分自身の仕事のクォリティ改善にも大きく役立つと思います。








