レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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「モノづくりのための学問」を志す人にとって,無機化学は本質的に重要な分野である。本書は,先人たちが開拓し,まとめあげた元素についての知識を「暗記」ではなく,「理解」することで学ぶことを目的としている。
- 発行年月日
- 2024/09/26
- 定価
- 3,850円(本体3,500円+税)
- ISBN
- 978-4-339-06671-5
レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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読者モニターレビュー【 kubo 様(業界・専門分野:IT業界)】
掲載日:2025/04/11
「こんな化学の説明を求めていた!」
これが、『初歩から学ぶ 無機化学』を読み始めて最初に浮かんだ感想です。化学科の人だけではなく、物理学科の人にもぜひ読んでほしいです。私自身が物理学科出身ですのでそう思うのかもしれませんが、この本を読めば、化学と物理学は分離できない、そもそも科学というものはひと連なりなのだ――と心の底から思えるでしょう。化学用語が日英併記なのも、理解が促進されるので素晴らしいです。あとは、ウェブサイトからダウンロードできる解答が本書巻末にも掲載されていたら完璧です。
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読者モニターレビュー【 Mizu 様(業界・専門分野:組み込みエンジニア)】
掲載日:2025/04/07
本書は化学の基礎から無機化学の応用まで、幅広い知識を得られる格好の入門書になっている。
無機化学は暗記科目のように感じてしまい苦手意識があったが、本書は理屈から説明されており、
納得感高く学習を進めることができた。
本書は1~4章まで化学の基礎事項を扱っており、私のような高校化学で止まっている方にもわかりやすく説明されている。
特に4章で扱われる分子軌道法は、初学者の壁と思われるが系統だって説明されており、イメージをつかむことができると思う。
私自身も分子軌道法については自信がなく、何度も本書を読みなおす機会がありそうだ。
5章からは無機化学の本論に入っており、高校化学で暗記させられていた背後にある理論がまとめられている。
限られた紙数の中で簡潔かつ十分にまとまっており、じっくりと取り組むことで各元素の性質が理解できると思う。
また各元素の応用例も本文中で数多く触れられており、身近な製品の理解が深まったと感じる。
また本書で特色だと感じた点に9,10章の内容が挙げられる。
ここでは、核化学と生物無機化学が扱われており、無機化学の応用の広さを感じることができる。
特に、生物化学は有機のイメージが強い方(私もその一人だ)には、本章だけでも読んでいただき、
生物中での影の役者のような役割を感じてもらいたい。
短いレビューの中で本書の魅力を語りきることはできないが、上で述べた通り本書はとても素晴らしい入門書になっている。
無機化学に初めて取り組む方や別専攻で無機にも興味がある方など、幅広い人に薦めたい。
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『現代化学』2024年11月号(東京化学同人)
掲載日:2024/10/17
PICK UP「BOOKS & INFORMATION」にて掲載いただきました。
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書評掲載 Chem-Station(略称:ケムステ)様HP 化学書籍レビュー(2024/9/16)
掲載日:2024/09/20
上記リンク先にレビュー記事がございます。