レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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トポロジー最適化の基礎 - 弾性体ならびに熱流体関連工学諸問題への応用のために -
熱流体を対象としたトポロジー最適化の基礎理論から,固体熱伝導問題,弾性体変形問題,流体問題,熱流体問題への展開方法,さらには格子ボルツマン法を用いた方法について,事例を含め詳しく述べている。
- 発行年月日
- 2024/05/02
- 定価
- 4,950円(本体4,500円+税)
- ISBN
- 978-4-339-04688-5
レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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「計算工学(Vol.29 No.4 2024)」 一般社団法人 日本計算工学会
掲載日:2024/11/11
書評を掲載いただきました。
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読者モニターレビュー【 アマサイ 様(業界・専門分野:電子工学)】
掲載日:2024/06/06
トポロジー最適化とは、設計で使える空間にどのように材料を配置すれば最適な構造となるのかを明らかにする解析である。設計空間・荷重条件・拘束条件・制約条件を与え、所望の性能指標を最大化する材料の配置を計算し、設計空間モデルで想定される製品の使用環境やスペックに対して最適形状を見つけることである。筆者はこの分野には明るくない。それでも「基礎」を信じて頁をめくってみた。数式はたくさん出てくるが工学系であれば、読み解けれるレベルである。特に「2.トポロジー最適化の基本的な考え方」を丹念に読んでおけば、あとの章はスムーズに読み進めることができる。弾性体にしても熱流体にしても物理の知識を引き出し、数式を追っていけば理解できるであろう。シミュレーションの図が豊富なのも大いにためになる。読後に門外漢の私でもトポロジー最適化の議論に入れるのではないかと思う。いやいや早合点は禁物である。引用・参考文献の中から選んだ本を読みながら、本書を読み返し、専門家の意見を聴く機会に臨もう。
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読者モニターレビュー【 最適化研究者 様(業界・専門分野:機械工学)】
掲載日:2024/04/16
この本は熱流体のトポロジー最適化に関する理論を扱っており、数学的な理論の概要から具体的な物理モデルの定式化まで幅広くカバーしています。
計算力学に精通している読者を対象としており、特に伝熱と流体の問題に関する詳細な導出が記されている点が魅力です。
日本においては過去、弾性問題に関する文献が主流でしたが、この書籍は熱流体問題に取り組む学生や企業の設計者にとって非常にアクセスしやすい内容となっています。
今回は基礎編なので記載はないですが、具体的なプログラミングコードや数値実装の方法を解説した実践的な続編が出版されれば、より多くの利用者にとって有益なリソースとなると感じました。