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ヒューマンインタフェース

ヒューマンインタフェース

ヒューマンインタフェース(HI)とは機械と人との接続部を意味する。本書ではHI の歴史や人と情報システムに関する基礎から始め,HI デザインの原則やデザインプロセスを学んだ後に,今後のHI を概観する構成としている。

発行年月日
2024/07/22
定価
3,080(本体2,800円+税)
ISBN
978-4-339-02945-1
在庫あり

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読者モニターレビュー【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】

掲載日:2024/07/24

本書は「ヒューマンインタフェース(HI: Human Interface)」について書かれた書籍である.

なお,レビュー者である私自身,過去に『書き込み式 ヒューマンコンピュータインタラクション入門』(Ref:https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339029277/)をレビューしたこともあり,そちらに書かれていた内容のみが,本分野に関しての前提知識であることを予め注記しておく.

まず,本書の特徴としては,大きく分けて2つある.

1つ目は,先ほど記述したように私自身はある程度の前提となる知識がある状態で拝読させていただいたが,専門的な知識がなくても順を追って丁寧に読んでいければ理解できるように書かれている点である.

2つ目は,各章末に,その章の内容が理解できたかを確認するための記述式問題と,実際に思考したり,Webサイトや文献などで調べたり,プロトタイプを作成するなどの発展問題が数問用意されている点である.前者は,本書の内容をしっかり理解していればそれほど難しい問題はないように感じた.後者は,本書は15章立てということで,大学の情報系の学部や学科での講義用テキストとしての側面もあるため,レポート課題や演習(実習)で扱われる可能性が高いだろうと思われる.

本書を読むことにより,ヒューマンインタフェースの分野に関する基礎的な知識が網羅できるだろうとも感じた.

また,各章を通じて,個人的に感じたのは,『書き込み式
ヒューマンコンピュータインタラクション入門』の方で概論的に理解した部分が,本書では更に深く,前後関係が詳細に記述されていたように多くの部分で感じ取られた.そういった意味では,両著書とも是非,手に取って読まれることを個人的にはオススメする次第である.