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機械学習の可能性

計測・制御セレクションシリーズ 5

機械学習の可能性

機械学習の歴史や種類,基本的なアルゴリズムから,画像認識や文字認識,ゲーム理論,音声生成や制御,また応用例として医療や社会インフラ,外観検査,語学学習に至るまで網羅的に解説しており,開発環境についても言及している。

発行年月日
2023/01/16
定価
3,960(本体3,600円+税)
ISBN
978-4-339-03385-4
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

読者モニターレビュー【 nakayoshix 様(専門分野:AI、コンピュータサイエンス、データサイエンス、数学)】

掲載日:2023/02/27

14名の共著者が書いた「機械学習の可能性」というタイトルの付いた本ですが、第1章「機械学習の基礎」では機械学習の歴史から現在主流となっている機械学習の種類とアルゴリズムまでが幅広く紹介されています。これを読むことで現状の機械学習についてのかなり正確な知見が得られるため、ここだけは飛ばさずに読むことをお勧めします。第2章以降は各専門分野の著者がそれぞれの観点から自由に書いている印象があり、その違いを味わいながら読むだけでも面白いです。特に、第7章「深層学習フレームワークの動向」の最後では推奨フレームワークについてかなり踏み込んだ記述がされており、それだけでも一読の価値があります。個人的には、6章「機械学習と制御」の強化学習のところ(p.104)で「フィッシャー情報行列を用いた自然勾配法」について紹介されているところが特に面白かったです。後は、第9章「機械学習と計測:社会インフラへの応用」が現在の仕事と関連した部分が多く、すぐに役立つ内容であるところも高く評価できると思いました。総合的に見て、この値段でこの内容の豊富さと密度はコスパの面から見ても素晴らしいと思いますし、この本はお勧めです。

読者モニターレビュー【 カイア 様(業務内容:生産において発生する異常や異物を検出するための機械学習技術の利用や画像処理など)】

掲載日:2023/01/17

タイトルの通り、ものづくりにおける機械学習の利用方法の簡単な紹介をしている本。特にある程度機械学習に触れている人が技術を俯瞰するため、および、機械学習を使ったプロジェクトを進めていく立場の人が機械学習の概要をつかむための本だと感じた。
ページ数が少なめで広い範囲がカバーされている本だが、深堀りした話にアクセスするための情報は多く与えられていると思う。
題材としては、機械学習(深層学習)フレームワークの選択における注意事項に関すること(第7章)をはじめとして、他の機械学習の本ではあまり見られないものが扱われており、参考になる。
主に技術者に向けた本であるためか、知財や倫理の話には触れられていなかったが技術を商用利用する際には必須となるはずなのでそういった項目があっても良いのではないかと感じた。

読者モニターレビュー【 まろ 様(専門分野:医療)】

掲載日:2023/01/16

この本を読むまでは機械学習についての知識はほとんどなく、いわゆる初心者であった。そのなかでこの本は第1章において機械学習の歴史から記載されていて背景を知ることで興味が湧きながら読むことができた。また、第二章以降は「機械学習の可能性」という本のタイトルにあるように様々な分野においてどのように機械学習が用いられているのか記載され、各章の最後にはそれぞれの分野においてどのような展望が期待されているのかを知ることもでき、自分の専門分野以外の機械学習の応用法についても学ぶことができた。本自体もそこまで厚くないため、私のような機械学習に興味がある初心者の第一歩に読んでもらいたいと感じた。

読者モニターレビュー【 なやこ 様(業務内容:音声技術の開発)】

掲載日:2023/01/11

本書の前半では、機械学習の基礎的な内容から画像、音声、強化学習といった特定の領域についてまとめられており、初学者がとっかかりを掴むのに有用だと感じた。
後半では、医用、外観検査等の応用事例について述べられており、応用事例の内容だけでなく、実務での機械学習に関する勘所が掴める内容だと感じた。
文量は多くないものの、初学者から実務経験のある方にまで幅広くおすすめできる一冊である。

読者モニターレビュー【 ryo 様(専門分野:SE)】

掲載日:2023/01/06

機械学習の現実社会での事例から、手法や課題まで学べる、機械学習とその使い方のイメージを理解するのに適した本だと思いました。
特に良かったポイントを挙げると、3点あります。まず、図解が豊富で技術の変遷から、学習モデルの構造、具体的な事例でのデータセットの内容など、視覚的にパッと理解しやすく、文章を長々と読む手間が少なく済みました。また、画像認識から言語処理までカバー範囲が広く、各トピックについて、入力・学習データの特徴・よく使われる機械学習アルゴリズム・今後の課題をまとめて学べるので、充実していました。最後に、機械学習の基礎と深層学習フレームワークがまとまっているので、情報が乱立しがちな内容も、まとめて信憑性の高い情報にアクセスする機会となり、情報整理に役立ちました。