レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

確率的ゲーム理論

シリーズ 情報科学における確率モデル 8

確率的ゲーム理論

本書は2人ゲームを念頭に非協力ゲーム理論の基礎から,ゼロ和ゲーム,非ゼロ和ゲーム,無限ゲーム,有限ゲーム,そして発展的なモデルまで,多種多様なバリエーションを示し、不確実性下の意思決定問題に生かせる内容となっている。

発行年月日
2021/10/15
定価
4,070(本体3,700円+税)
ISBN
978-4-339-02838-6
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

日刊工業新聞 技術科学図書(2022年2月25日)

掲載日:2022/02/25

読者モニターレビュー【 くのっち 様(ご専門:広告マーケティング戦略、デー タ解析)】

掲載日:2021/11/08

研究ではなく、実務に身をおいている身として、いつかマーケティングを実務に活かしたいという思いをこの20年近く抱いてきた。
本書は、線形代数、微積分、などの基礎知識を前提にしており、2章あたりの基本的なゲームモデルに
ついてまでは、何とか他の資料も調べながら、なんとか進めることができた。が、情報不完備ゲームなど、どんどん難易度が上がっていくと、いったんギブアップとなってしまった。
ただ、機械学習におけるXAI分野で、Shapley値が使われるなど、ゲーム理論の応用は非常に有益であると期待している。
門外の人間にも経営やマーケティングにおいて確率ゲーム理論を実践しやすい環境の普及と実務活用の広がりを期待したい。

今後Pythonでのゲーム理論系のライブラリーやPythonAPIのあるゲーム理論GUIツール Gambit(http://www.gambit-project.org/)などを利用し、本書内容をたどりなおすなど、少しずつ理解を積み上げていければと思っている。

読者モニターレビュー【 ヤマダ 様(ご専門:IT分野)】

掲載日:2021/10/08

本書は2人非協力ゲーム理論の応用に向けて、理論の基礎から解説している。
特徴としては、主に以下の3点と思料する。
①定理や命題の証明が丁寧に付されていること
②著者が研究したモデルを含む、様々なモデルが紹介されており、その特徴をつかむため、数値例や問が豊富に記載されていること
③引用・参考文献が豊富にあり、理解を深めたい読者のために、本文中にも適宜該当文献へ案内していること
読みこなすには一定程度の線形代数、微積、確率などの基礎知識が必要だが、理解を助けるための例や問が多くあるため、躓くことは少ないと思われる。
意思決定においてゲーム理論の応用に興味のある読者にとっては有益な一冊であると思う。

読者モニターレビュー【 化学系大学生 様(ご専門:化学)】

掲載日:2021/10/04

まえがきにもあったが本書を読みこなすためには微分積分,線形代数,確率などの基本事項が必須であると感じた.
さまざまなモデルを設定し,設定したモデルに関連する問題を解いていきながら確率モデルに対する理解を深めていく形式であった.
巻末には参考文献が多く示されており,本書で得たことについて更に深めたいと思う人にとっても親切なのではないかと思った.
確率モデルに興味がある人はもちろんだが,社会科学における人々の行動モデルなどに興味がある方も数学的な知識は必要であるが,一読してみると確率モデルに対する見識を得ることができるのではないかと思う.