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計算破壊力学のための応用有限要素法プログラム実装

計算破壊力学のための応用有限要素法プログラム実装

本書は『応力解析のための有限要素法理論とプログラム実装の基礎』の続編として,有限要素法(FEM)を実務で扱われる破壊力学問題の解法へ応用するという観点から,関連する理論,定式化,プログラム実装について解説した。

発行年月日
2021/03/25
定価
4,290(本体3,900円+税)
ISBN
978-4-339-04669-4
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

「材料」2022年6月号(日本材料学会)

掲載日:2023/01/13

amazonレビュー978-4-339-04669-4 計算破壊力学のための応用有限要素法プログラム実装

掲載日:2022/02/10

読者モニターレビュー【カマキリ様(業界・専門:自動車安全部品)】

掲載日:2021/03/17

本書は,材料力学と塑性力学を学んだ方でこれからき裂解析の学習を進めたい大学生や,企業でCAE解析(シミュレーション)を行っている社会人を対象にした破壊力学の入門書である。

き裂応力の特性を表すJ積分について計算式も書かれており,順を追って読み進めていけば理解ができる構成となっている。途中式などは読者が行間を埋めて理解する必要があるが,文面からどのような式変形をすればよいかなど丁寧に述べられているため迷子になることはない。定義がない部分もあるのでじっくり読まなければ理解が難しいところもあり注意深く読む必要がある。

また,数理モデルによってき裂線と亀裂を定義し,有限要素法による離散化のモデル化とその問題点など解説があり,難しい内容も例題で式の意味が理解できる構成となっている。例題と合わせて読むと理解が進むだろう。

全体の内容は,まず2次元で理論を展開し3次元に拡張して解説を進めているため理解がしやすい。後半は前半部分で解説されている理論を実際にC言語でプログラムを実装した内容の解説となっている(コードあり)。取り扱う例題は有限要素法の基礎から亀裂解析の基礎の例題を対象としているため有限要素法がはじめての方でもプログラムに取り組むことができる。

例題として本書では,
・2次元の弾性解析,3次元の弾性解析
・2次元の弾塑性解析,3次元の弾塑性解析
・2次元のXFEM解析のプログラム
が紹介されている。
最後にFEMとXFEMの解析の比較がされているためFEMとXFEMの違いが理解できる。

読者モニターレビュー【小山哲央様(専門:CAEソフトの開発・受託解析)】

掲載日:2021/03/17

本書は計算破壊力学の有限要素法の理論とプログラム実装について学ぶことのできる書籍である。
破壊力学を扱う際には応力解析のための有限要素法理論と合わせて破壊力学特有の知識が必要となる。
理論の式展開およびプログラムを使用した例題の説明は詳細に行われているため,読者自身が再現可能である。
理論では応力拡大係数・J積分,有限要素法ではXFEMについて学習することができる。
計算力学技術者試験の固体力学分野1級を取得して本書を読むと理解が深まると思われる。

読者モニターレビュー【ろろ様(ご専門:機械・航空)】

掲載日:2021/03/15

最近業務で構造のFEM解析や損傷解析に関わり始めて,計算結果を評価する必要が出てきた。その中でこの本の存在を知り,汎用ソフトウェアの解析オプションなど,中身がよくわかっていないが前例を踏襲した設定になっている個所について理解を深めるために手に取った。
ソフトフェアで出てくる,B-bar要素や接線剛性マトリクスなどについて学べる書籍はなかったため,その点非常に勉強になる。また,基礎理論の各章では有限要素法の計算式が詳細に出ており,式を丁寧に追っていけば,より理解が深まると考えている。