レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

モビリティサービス

モビリティイノベーションシリーズ 1

モビリティサービス

本書では,人間の活動における移動の意味を問いかけ,移動の歴史とその価値,交通サービスや自動車の歴史を解説した。また,今後,重要性が増してくるパーソナルモビリティビークルやモビリティのサービス化についても紹介した。 

発行年月日
2020/05/15
定価
3,190(本体2,900円+税)
ISBN
978-4-339-02771-6
在庫あり

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報

「高速道路と自動車」令和2年11月号(高速道路調査会)

「高速道路と自動車」令和2年11月号(高速道路調査会)

掲載日:2020/11/11

書評をこちら(誌面書評PDF)からご覧いただけます。
出典:『高速道路と自動車』令和2年11月号

日刊工業新聞 話題の本(2020年8月27日)

掲載日:2020/08/27

「読売新聞」夕刊READ&LEAD(2020年5月12日)

掲載日:2020/05/12

読者モニターレビュー【kyama0321 様(ご所属:自動車製造業,業務内容:車室内音響開発業務)】

掲載日:2020/05/08

本書では,ヒトの活動における "移動" の意味を問いかけ,文明の進化とともに変わってきた移動の歴史とその価値,交通サービスや自動車の歴史を紐解き,将来のモビリティサービスのあり方について論じている。

前半では,自動車の誕生と現在までの進化を辿りながら,街づくりやサービスがどのように変わったのかを時系列順に説明している.後半では,近年のヒト・モノの移動に関わる技術やサービス全般について説明している.特に,近年注目されているシェアリングサービスや MaaS については,基礎概念の説明だけでなく国内外での取り組み例についても詳しく紹介されている。

本書を読むことで,自分自身が働く自動車・モビリティサービス業界の歴史や事例を客観的に学ぶことができた.シェアリングサービスや MaaS を起点として社会をアップデートさせるためには,工学的な解決策の実施だけでなく,行政・事業体の連携による持続可能なサービスの提供,さらには不特定多数の個人間での "分散された信頼" の構築も重要であると感じた。

本レビューを執筆している2020年5月現在は,新型ウイルスの世界的流行によりヒトの移動が大きく制限されている非常事態の真っ只中である.そのような状況下ではあるが,本書を手に取り一読することによって,ヒトが移動することの本質的な意味や将来のモビリティサービスのあり方を学ぶ,あるいは改めて考え直すことができる絶好の機会になるのではないだろうか。

読者モニターレビュー【めっくろぐ 様(業務内容:自動運転開発,専門:制御工学)】

掲載日:2020/05/08

シリーズの第1巻にふさわしく,人類史における移動の価値・意味を振り返ることから出発し,モビリティサービスの全体像を示してくれる一冊である.会社で新たに関連事業に取り組むことになった人,大学で新たに研究を始める学生などに,特におすすめしたい。

1章から3章までは,車輪の発明から自動車社会の発展まで,「移動」の歴史がまとめられている.単に発明の歴史を綴るのではなく,新たな移動手段がどのようなサービスを生み出し,どのように社会構造を変えてきたか,という点まで言及されていることが興味深かった。

4章から6章では,パーソナルモビリティやMaaS,物流サービスなど,近年注目を集めている分野が概説されている.これらの発展途上のトピックについて整理された書物は,これまで多くなかったように思う.特に,新たにこれらのテーマに取り組むことになった人は,まずこれらの章を読み,さらに各章末の参考文献から深堀していくと,最新の動向を効率よくフォローできるだろう。

読者モニターレビュー【kumo様(自営業,都市開発に関するアプリ開発)】

掲載日:2020/04/24

本書は,モビリティサービスに関わる複数の分野の概要を知った上で,人の移動手段にや自動車の発展の歴史について展開されていきます。4章のパーソナルモビリティビークルに関しては,技術的なシュミレーションや数学的にグラフなどを用いた説明が含まれているので一部専門的な知識がないと理解が難しい可能性があります。また,6章の物流サービスでもロジスティクスなどの説明に数式が用いられることがありましたが,ビジネスの概要を中心に説明されていたので,4章よりもわかりやすく学ぶことができました。

各章末に記載されている「引用・参考文献」も過去の重要なものから最新の論文や情報収集に役立つウェブサイトが紹介されており,大学での調査や会社のプロジェクトでモビリティサービスに関わる場合にもこれらの資料が役立つと思います。

『モビリティイノベーションシリーズ』として今後,自動車や自動運転に関するより詳しい本が出版予定ということで,本書はモビリティイノベーションに関しての導入篇としての歴史・現在の事例を学ぶことができる1冊でした。