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語学学習支援のための言語処理

自然言語処理シリーズ 11

語学学習支援のための言語処理

語学学習支援のための自然言語処理について,その難しさと解決法を中心に解説した。特に,他の自然言語処理分野と異なるあまり知られていない情報やテクニックに焦点を当て,この分野の研究を始める人の入門書となるよう心掛けた。

発行年月日
2017/11/10
定価
3,190(本体2,900円+税)
ISBN
978-4-339-02761-7
在庫あり

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amazonレビュー 978-4-339-02761-7 語学学習支援のための言語処理

掲載日:2019/10/01

読者モニターレビュー(‎tuxedocat (yu-s)様)

掲載日:2017/11/22

tuxedocat (yu-s)様のブログにて各章の内容紹介含め,詳細なレビューをいただきました。
下記URLより,是非ご覧ください。
https://www.tuxedocat.dev/blog/articles/nlp-for-language-learning

【ブログより一部抜粋】
 自然言語処理を用いた語学学習支援に関しては、今のところ唯一の書籍だと思います。 また、既存の類書(英書)やサーベイ論文と比べても、取り扱う範囲が幅広く、最近の手法がまとまっている点でよかったです。
 まず、本書は、自然言語処理の側から語学学習支援に関わる方にとっては、心強いサーベイ資料となるはずです。 各種の語学学習支援タスクの取り扱いや、基礎解析技術(品詞タグ付けや依存構造解析など)を学習者コーパスに適用した場合の性能や、 評価尺度についての解説は、特に有益だと思います。
 特徴的なのは、論文にはあまり書かれないような話題が、丁寧に説明されている点です。 この分野特有の難しさを強調するだけではなく、どうやってその難しさに向き合うかについての知見が書かれています。
 たとえば、学習者コーパス構築のためのガイドラインや、どのような前処理や解析を適用すればよいか、 といった内容が詳しく説明されています。 KJコーパス構築の事例をはじめ、永田先生自身の経験や知見が反映されている点で、本書のハイライトかもしれません。 実用的な知識であるというだけでなく、研究の指針としても教わることが多いと感じました。
 一方、本書ではあまり触れられていない事項もあります。 本書では、基礎となる構文解析や機械学習アルゴリズムの解説は少なめです。 今すぐ手法を実装したい、という場合には他の文献にあたる必要がありそうです。
 他の分野から語学教育に関わる方と、自然言語処理の側との橋渡しになる点でも、意義があると感じます。 これを契機に、教育効果の測定や、より良いフィードバック提供の方法などの面で、さらに交流が進むことを期待します。