無線分散ネットワーク

無線分散ネットワーク

無線分散ネットワークで新たな技術を創出するための土台となることを目指し,今後の先端的システムの開発の糧となり得る事項を重点的に解説。主に,無線通信で普遍性の高い数学の分野や,特に重要な要素技術などを体系的にまとめた。

ジャンル
発行年月日
2011/03/25
判型
B5
ページ数
224ページ
ISBN
978-4-88552-252-9
無線分散ネットワーク
在庫僅少
在庫が少ない商品です。品切れとなっている場合がございます。

定価

4,180(本体3,800円+税)

カートに入れる

購入案内

  • 内容紹介
  • 目次
  • 著者紹介

無線分散ネットワークで新たな技術を創出するための土台となることを目指し,今後の先端的システムの開発の糧となり得る事項を重点的に解説。主に,無線通信で普遍性の高い数学の分野や,特に重要な要素技術などを体系的にまとめた。

1.WDNの概要
1.1 無線アクセスシステムとその要素技術の歴史
1.2 無線分散ネットワークとは
1.3 道路交通網とのアナロジー
1.4 本書の目的と構成

2.WDNのための基礎理論
2.1 情報理論
2.1.1 情報理論とは
2.1.2 通信路容量
2.1.3 マルチユーザ情報理論
2.1.4 まとめ
2.2 多次元信号処理
2.2.1 多次元信号処理とは
2.2.2 行列の部分空間分解とその応用
2.2.3 アレー信号処理
2.2.4 MIMOの空間多重
2.2.5 マルチユーザMIMO
2.2.6 まとめ
2.3 ベイズ理論
2.3.1 ベイズ理論とは
2.3.2 確率密度関数
2.3.3 統計的仮説検定(信号検出)
2.3.4 周辺確率
2.3.5 繰返し信号検出(ターボ原理)
2.3.6 EXIT解析
2.3.7 まとめ
2.4 凸最適化
2.4.1 凸最適化とは
2.4.2 最適化問題とは
2.4.3 凸最適化問題
2.4.4 双対問題
2.4.5 凸関数最適化問題の解法
2.4.6 複素数に対するニュートン法の適用
2.4.7 無線通信における凸最適化の応用例
2.4.8 まとめ
2.5 ゲーム理論
2.5.1 ゲーム理論とは
2.5.2 非協力ゲーム理論
2.5.3 協力ゲーム理論
2.5.4 まとめ

3.WDNの要素技術
3.1 協調スペクトルセンシング技術
3.1.1 スペクトルセンシング
3.1.2 電力基準単独スペクトルセンシング法
3.1.3 協調スペクトルセンシング
3.1.4 Pm基準に基づく協調スペクトルセンシングの設計
3.2 協力中継技術
3.2.1 基本協力中継方式とダイバーシチ
3.2.2 協力ビームフォーミング
3.3 分散符号化技術
3.3.1 1対1通信路における通信路符号化
3.3.2 中継通信路における分散通信路符号化
3.3.3 相関のある複数情報源の分散符号化
3.3.4 相関のある情報源に対する分散通信路符号化・統合通信路復号
3.4 分散MIMO技術
3.4.1 端末連携MIMO
3.4.2 アクセスポイント(基地局)連携MIMO
3.4.3 双方MIMO中継
3.5 ネットワークコーディング
3.5.1 グラフ理論からの予備知識
3.5.2 ランダムなネットワークコーディング
3.5.3 ディレクショナルなネットワークコーディング
3.6 分散リソース制御技術
3.6.1 所要通信品質充足型電力制御
3.6.2 通信品質最大化型電力制御
3.6.3 チャンネル割当
3.7 メディアアクセス制御技術
3.7.1 メディアアクセス制御技術の役割
3.7.2 MACプロトコル
3.8 ルーチング技術
3.8.1 グラフとルーチング技術
3.8.2 メトリック
3.8.3 ルーチングプロトコル
3.8.4 経路ダイバーシチ

4 WDNの応用
4.1 アドホック/メッシュネットワーク
4.1.1 協力中継のためのルーチング技術
4.1.2 符号化技術の活用
4.1.3 ネットワークコーディングの活用
4.1.4 今後の展望
4.2 センサネットワーク
4.2.1 分散位置推定
4.2.2 相関を利用した符号化
4.2.3 分散ノード間協力通信による伝送距離の延長
4.2.4 省電力化
4.2.5 今後の展望
4.3 コグニティブ無線ネットワーク
4.3.1 プライマリセカンダリシステムと周波数共用
4.3.2 スペクトル認識技術
4.3.3 コグニティブ無線ネットワークの実現例
4.3.4 今後の展望
4.4 基地局連携セルラネットワーク
4.4.1 セルラネットワーク
4.4.2 基地局連携セルラネットワーク
4.4.3 今後の展望
4.5 マルチポップセルラネットワーク
4.5.1 孤立したマルチポップ伝送の周波数利用効率
4.5.2 マルチポップ伝送を適用した孤立セルの周波数利用効率とカバレッジ
4.5.3 マルチセル環境マルチホップセルラネットワークの周波数利用効率と劣化率
4.5.4 今後の展望

索引

三瓶 政一(サンペイ セイイチ)

阪口 啓(サカグチ ケイ)

松本 隆太郎(マツモト リュウタロウ)

衣斐 信介(イビ シンスケ)

山本 高至(ヤマモト コウジ)

梅林 健太(ウメバヤシ ケンタ)

落合 秀樹(オチアイ ヒデキ)

石井 光治(イシイ ミツハル)

山里 敬也(ヤマザト タカヤ)

石橋 功至(イシバシ コウジ)

小野 文枝(オノ フミエ)

萬代 雅希(バンダイ マサキ)

岡田 啓(オカダ ヒラク)

上原 秀幸(ウエハラ ヒデユキ)

大槻 知明(オオツキ トモアキ)

藤井 威生

藤井 威生(フジイ タケオ)

1974年生まれ、学生時代から鉄道趣味とアマチュア無線といった当時は日陰者の趣味にいそしむも、いつしか世の中は鉄道ブームやらスマートフォンやら、こんなにメジャーになるとはつゆ知らず、大学研究室で無線通信の研究室を選択、以来20年以上にわたり無線通信の研究に携わっています。特に周辺環境に適応してフレキシブルな無線通信に興味を持ち、自律的な無線ネットワークの研究や、無線に利用する周波数をオンデマンドにダイナミックな割り当てを行う研究など、携帯電話などの主流な研究を少し外したところに面白さがあると思っての研究テーマを選んできました。いつしか、人工知能や機械学習を無線通信にも使うという話が出てきて、いつの間にかこちらもブームになりつつありますが、常に新しいもの、人が取り組んでいないものに興味を持つ研究姿勢を心がけたいものです。鉄道趣味も形を変えて、今でも国内外の旅行が趣味となり、忙しい合間を縫って出かけています。