モンテカルロ法・シミュレーション

現代応用数学講座 4

モンテカルロ法・シミュレーション

電子計算機と情報処理技術の発展に伴い,シミュレーション技術は様々な分野で利用されている。本書は,社会科学の分野で成功を収めた応用事例を中心に,モデリングの妥当性が評価結果の正当性を保証していることを解説した。

ジャンル
発行年月日
1994/10/05
判型
A5 上製
ページ数
254ページ
ISBN
978-4-339-06023-2
モンテカルロ法・シミュレーション
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定価

4,070(本体3,700円+税)

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電子計算機と情報処理技術の発展に伴い,シミュレーション技術は様々な分野で利用されている。本書は,社会科学の分野で成功を収めた応用事例を中心に,モデリングの妥当性が評価結果の正当性を保証していることを解説した。

1. シミュレーション概説
1.1 シミュレーションの本質
1.2 シミュレーションの分類
  1.2.1 シミュレーションの範囲
  1.2.2 モンテカルロシミュレーション
  1.2.3 システマティックシミュレーション
1.3 隠れたシミュレーションの利用法
  1.3.1 未解明な問題を数値的に解いた結果から解法を得ようとする場合
  1.3.2 解析的に得られた解が正しいか否かを確認する場合
2. モンテカルロ法
2.1 モンテカルロ法とは
  2.1.1 Buffonの針の問題
  2.1.2 定積分の値
  2.1.3 微分方程式の解法
  2.1.4 積分方程式の解法
2.2 分散減少法
  2.2.1 基礎的モンテカルロ法
  2.2.2 試行錯誤的モンテカルロ法
  2.2.3 層化抽出法
  2.2.4 要点抽出法
  2.2.5 制御変量法
2.3 乱数の発生
  2.3.1 乱数とは
  2.3.2 乱数の発生法
  2.3.3 一様乱数の統計的検定法
  2.3.4 任意の分布に従う乱数
3. 不規則信号のシミュレーション
3.1 定常ガウス過程
  3.1.1 定常確率過程
  3.1.2 スペクトルおよびシステム関数
  3.1.3 数値フィルタ
3.2 FFT法によるシミュレーション
  3.2.1 FFT法
  3.2.2 成分波の位相角
3.3 微分方程式とシステム関数
  3.3.1 線形微分方程式
  3.3.2 ラプラス変換とインパルス応答関数
  3.3.3 システム関数
4. 地域水利用システムの信頼性評価
4.1 地域水利用システムのモンテカルロ法による信頼性評価
4.2 地域水利用システムの信頼性評価指標
  4.2.1 信頼性評価の視点─渇水を対象として─
  4.2.2 信頼性評価指標の定式化
  4.2.3 適用のための条件
4.3 信頼性評価指標の算定方法
  4.3.1 貯水池理論による方法
  4.3.2 モンテカルロシミュレーションによる方法
4.4 単一の貯水池を有する水利用システムの信頼性評価
  4.4.1 単一の貯水池を有する水利用システム
  4.4.2 貯水池理論に基づく方法
  4.4.3 モンテカルロシミュレーションによる方法
5. 水道配水管網の信頼性解析
5.1 水道システムの問題点
5.2 配水管網流れのシミュレーション
  5.2.1 基礎方程式
  5.2.2 シミュレーションによる解析例
5.3 配水管網の信頼性解析
  5.3.1 機械的信頼性
  5.3.2 水理的信頼性
  5.3.3 水質的信頼性
6. 閉鎖性海域の水質管理システム
 ─大阪湾を例として─
6.1 潮汐流の解析
6.2 潮汐流の再現計算
6.3 パーソナルコンピュータによるシステム構築
  6.3.1 陸域汚濁負荷集計
  6.3.2 海域水質再現計算サブシステム
7. 輻輳水域における船舶の避航操船
7.1 航行船舶の避航領域
7.2 衝突危険度に着目した避航領域モデル
  7.2.1 避航領域
  7.2.2 操船者の意思決定に影響を及ぼす諸要因と行動決定基準
  7.2.3 操船者が抱く衝突危険度
  7.2.4 衝突危険度の算定と衝突危険領域
  7.2.5 避航コースの選択
  7.2.6 簡単な数値計算例
7.3 航行シミュレーションモデルによる妥当性の検討
  7.3.1 避航領域の直接観測の困難性
  7.3.2 モデルの基本構造
  7.3.3 航路入口への船舶の到着
  7.3.4 航路入口への船舶の進入
  7.3.5 航路内における船舶航行速度
7.4 モデルの現象再現性に関する検討
8. 海難救助システムのシミュレーション
8.1 問題の経緯
8.2 SARTによる海難救助システムの概要
8.3 問題の設定
8.4 シミュレーションモデルの構築
  8.4.1 波浪
  8.4.2 救助船の動揺応答
  8.4.3 遭難者の動揺状態
  8.4.4 アンテナの空間座標
  8.4.5 電波伝搬の幾何学的関係
  8.4.6 SARTの応答信号のレーダ受信機への到達電力
  8.4.7 波頂による放射信号の遮断
8.5 シミュレーションプログラム
8.6 シミュレーションの結果
9. 交通情報システムと経路誘導
9.1 交通情報と経路誘導の問題
9.2 経路誘導システムの概要
  9.2.1 問題設定
  9.2.2 経路誘導問題の基本構成
9.3 ドライバーの経路選択行動のモデル化
  9.3.1 情報の種類
  9.3.2 私的情報構造の定式化
  9.3.3 ドライバーの経路選択行動
9.4 交通情報と期待形成
  9.4.1 学習による期待形成過程
  9.4.2 学習行動と合理的期待形成過程
  9.4.3 交通情報の経路誘導効果
9.5 ベイズ学習過程モデル
  9.5.1 経路選択行動モデルの特定化
  9.5.2 主観的期待のベイズ推定
  9.5.3 ベイズ学習過程モデルの定式化
  9.5.4 シミュレーション実験1
9.6 交通情報の経路誘導効果の検討
  9.6.1 経路誘導システムの設計
  9.6.2 経路誘導効果の評価
  9.6.3 シミュレーション実験2
10. ライフライン系の地震被害と復旧シミュレーション
10.1 ライフライン地震工学
10.2 電力供給システムの地震時被害予測
  10.2.1 電力供給システム
  10.2.2 地震時の機能損失の予測方法
10.3 ネットワークシステムの地震時信頼性評価
  10.3.1 システムの耐震性の評価
  10.3.2 システム分割
  10.3.3 連結確率の近似算出法
  10.3.4 数値計算例
10.4 道路交通システムの復旧予測シミュレーション
  10.4.1 震後の道路交通機能の復旧シミュレーションシステム
  10.4.2 復旧シミュレーションの実行
参考文献
索引

三根 久(ミネ ヒサシ)