大画面壁掛けテレビ - プラズマディスプレイ -

映像情報メディアテクノロジーシリーズ 2

大画面壁掛けテレビ - プラズマディスプレイ -

ディジタルハイビジョンの普及を目指して,プラズマディスプレイ(PDP)を使った大画面の壁掛けテレビが市販されるようになった。PDP開発の経緯を踏まえながらPDPの原理,技術の現状などについて解説した。

ジャンル
発行年月日
2002/05/10
判型
A5
ページ数
186ページ
ISBN
978-4-339-01242-2
大画面壁掛けテレビ - プラズマディスプレイ -
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定価

2,750(本体2,500円+税)

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ディジタルハイビジョンの普及を目指して,プラズマディスプレイ(PDP)を使った大画面の壁掛けテレビが市販されるようになった。PDP開発の経緯を踏まえながらPDPの原理,技術の現状などについて解説した。

1. 壁掛けテレビとはなにか,そしてどのように進歩したか

2. カラーテレビの原理はどうなっているか
 2.1 画面を分解して伝送し再構成して表示…8
 2.2 カラーテレビ画像は3原色に分解し伝送…11
 2.3 カラーテレビの色再現範囲はどうなっているか…14
 2.4 階調はCRT受信機をもとに規定…16

3. PDPの光る仕組み
 3.1 カラーPDPの発光原理は蛍光灯と同じ…18
 3.2 PDPの中の蛍光灯とはどんなものか…21
 3.3 放電のもう少し詳しい話…22
 3.4 オレンジ色発光PDPではネオンの放電色を見ている…24
 3.5 PDPの中には蛍光灯がどのようにつくられているか…25
 3.6 文字や画像を表示する仕組み…28
 3.6.1 ディスプレイを駆動する基本的な方法…28
 3.6.2 明るさを上げるメモリ付きディスプレイ…30
 3.6.3 2値のメモリ付きディスプレイに階調を再現する仕組み…32
 3.7 PDPにはどのような種類があるか…34

4. PDP誕生のころはどんな研究を行っていたか
 4.1 放電を使ったディスプレイ,PDPの誕生…35
  4.1.1 AC型PDP(イリノイ大学)…36
  4.1.2 DC型PDP(フィリップス社)…40
  4.1.3 自己走査DC型PDP(バローズ社)…41
 4.2 まずはオレンジ色発光PDPによるテレビ表示…43
  4.2.1 AC型PDPでは階調再現方法が工夫された…43
  4.2.2 DC型PDPでは比較的良好な映像が再現…44
 4.3 次世代のテレビ,ハイビジョンの研究開始と壁掛けテレビの必要性…46
 4.4 初期のカラーPDPの研究はどうだったか…50
  4.4.1 蛍光灯と同じ発光方式となったのはなぜか…50
  4.4.2 放電ガスや蛍光体の探索が第一…50
  4.4.3 放電セル,パネル構造も平行して検討…54
  4.4.4 そしてカラーテレビ表示実験も…59

5. まずオレンジ色発光PDPが実用化された
 5.1 初期のオレンジ色PDP…61
 5.2 グラフィック表示パネルの登場…63
 5.3 コンピュータ用PDPの時代…64
 5.4 ラップトップからノートパソコンへ…66
 5.5 カラー液晶の登場とモノクロPDPの衰退…68

6. カラーPDPはどのように進歩したか
 6.1 放電セル構造,駆動方式に関するいろいろな試み…69
  6.1.1 DC型PDPへのメモリ機能の導入…70
  6.1.2 パルスメモリ方式の発明と改良…72
  6.1.3 コントラストを上げるための工夫…76
 6.2 DC型PDPはどのように進歩したか…77
  6.2.1 大画面ハイビジョン壁掛けテレビへの取組み…77
  6.2.2 大型パネルの製作は装置の開発からスタート…80
  6.2.3 ハイビジョン用PDPの回路規模は大きい…84
 6.3 長野オリンピックを目指した取組み…86
  6.3.1 さらに精度の高い材料,プロセスを求めて…87
  6.3.2 ハイビジョン受信機セットの実現…88

7. 面放電AC型PDPはどのように進歩し,事業化につながったか
 7.1 AC型PDPのカラー化は壁にぶつかっていた…92
 7.2 新しいカラーAC型PDPの実用化には10年かかった…95
  7.2.1 面放電型PDPに目をつけてカラーPDPの研究を開始…95
  7.2.2 電極を1本増やすことが流れを変えた…97
  7.2.3 初めての実用化は3色表示から,そして31型の試作…99
  7.2.4 21型フルカラーPDPは世界を変えた…101
 7.3 3電極面放電カラーPDPを完成させた新しい個別技術…102
  7.3.1 3電極面放電PDPの発明…103
  7.3.2 IC駆動にも適した3電極PDP…105
  7.3.3 寿命と輝度・発光効率を大きく改善した反射蛍光面構造…107
  7.3.4 フルカラーPDP実用化のための基礎技術…109

8. 最近の大画面カラーPDPはどうなっているか
 8.1 最近の大画面カラーPDPの構造…113
  8.1.1 最もシンプルなストライプ構造…114
  8.1.2 特性改善を実現したワッフル構造…115
  8.1.3 さらに高効率をねらうミアンダ構造…117
 8.2 どのようにしてAC型パネルはできるか…119
  8.2.1 写真技術を使ってつくる前面板…120
  8.2.2 サンドブラストで隔壁をつくる背面板…122
  8.2.3 組み立ててパネルが完成…125
 8.3 大画面PDPにきれいなテレビ画像を表示するための工夫…127
  8.3.1 カラーテレビの表示方法…127
  8.3.2 表示方法から派生する不具合と対応…129
  8.3.3 画質を良くするための工夫…134
  8.3.4 輝度向上と駆動回路減少のための新しい方式,アリス方式…140

9. PDPではどの程度電気が光に変わっているか,そして改善の手がかりは
 9.1 電気エネルギーを有効に可視光に変えるためにはなにが必要か…146
  9.1.1 PDPの効率はどれくらいか…147
  9.1.2 効率を高める方法は…151
 9.2 PDPの中ではダイナミックなパルス放電が起きている…156
  9.2.1 光の放射をエネルギー準位からもう少し考えてみる…157
  9.2.2 パルス放電の中では粒子はどんな変化をしているか…159

10. PDPはどんな所に使われているか,そして今後は
 10.1 BSディジタル受信機として発売開始…164
 10.2 中・大型のディジタル情報ディスプレイとして発展する…166

参 考 文 献…170

あ と が き…174

索     引…175

村上 宏(ムラカミ ヒロシ)

篠田 傳(シノダ ツタエ)

和邇 浩一(ワニ コウイチ)