応用電子物性工学 - 半導体から光デバイスまで -
電子物性工学全体を再構成し,半導体・磁性体などを含めた個々の電子材料の性質から電子・光デバイスの特性まで,本質を重視しつつわかりやすく体系的にまとめた。
- 発行年月日
- 1989/11/20
- 判型
- A5
- ページ数
- 260ページ
- ISBN
- 978-4-339-01056-5
- 内容紹介
- 目次
電子物性工学全体を再構成し,半導体・磁性体などを含めた個々の電子材料の性質から電子・光デバイスの特性まで,本質を重視しつつわかりやすく体系的にまとめた。
1. 身の回りの電子機器と電子材料──テレビジョンシステムを例に──
2. 固体電子物性の基礎
2.1 はじめに
2.1.1 原子の結合と固体の性質
2.1.2 結晶構造と空間格子
2.1.3 格子面とミラー指数
2.2 バンド構造と電気的性質
2.2.1 物質の電気伝導による分類
2.2.2 原子の寄り集まりと電子のバンド
2.2.3 結晶の周期ポテンシャルとバンド構造
2.2.4 バンド構造と状態密度
2.2.5 フェルミ分布
2.3 結晶の不完全性と電子状態
2.3.1 理想結晶からのずれ
2.3.2 ドナー,アクセプタの電子状態
2.3.3 格子欠陥と電子状態
2.3.4 アモルファス半導体の電子状態
2.4 格子振動とフォノン
2.4.1 格子振動の古典論
2.4.2 格子振動の量子化とフォノン
2.5 固体中のキャリア(電子と正孔)の輸送現象
2.5.1 導電率の現象論
2.5.2 バンド中のキャリアの速度と有効質量
2.5.3 キャリアの散乱と移動度
2.5.4 ホール効果
2.5.5 ホッピング伝導
2.5.6 熱い電子
2.6 固体の磁気的性質
2.6.1 磁化と磁気モーメント
2.6.2 磁性体の分類と磁性の起源
2.6.3 強磁性体の磁気現象
2.6.4 磁気光学効果
2.7 物質の誘電的性質
2.7.1 誘電率の現象論
2.7.2 誘電分極の起源
2.7.3 誘電損失
2.7.4 強誘電体
2.7.5 圧電効果
演習問題
3. 光物性の基礎
3.1 光の伝搬と吸収,屈折,反射
3.1.1 連続媒質の中の光の伝搬
3.1.2 一軸異方性媒質中の光の伝搬─複屈折と光学遅延
3.1.3 光の屈折と反射(境界問題)
3.1.4 光学活性
3.1.5 非線形光学効果
3.2 光の吸収と光学遷移
3.2.1 バンド間遷移と光学吸収端
3.2.2 遷移元素の関係する光吸収
3.2.3 励起子による光吸収
3.2.4 結晶の不完全性による光吸収
3.2.5 格子振動と赤外吸収
3.2.6 自由キャリアによる光吸収
3.3 ルミネセンス(発光)
3.3.1 ルミネセンスとは
3.3.2 ルミネセンスの物理
3.3.3 誘導放出とレーザ
演習問題
4. 電子材料とデバイス
4.1 電子材料のなにを応用するのか
4.2 応用からみた半導体の特質
4.2.1 はじめに
4.2.2 導電率
4.2.3 バンドギャップ
4.2.4 共有結合性結晶の一般的性質
4.2.5 価電子制御
4.2.6 不純物ドーピングとキャリア密度
4.2.7 巨視的な表面物性
4.2.8 非晶質化と半導体の特性
4.3 光電変換材料
4.3.1 光電効果
4.3.2 光導電効果と材料
4.3.3 光起電力効果
4.3.4 光電子放出材料
4.4 発光材料
4.4.1 発光現象
4.4.2 発光のメカニズム
4.4.3 バンド間放射遷移と材料
4.4.4 種々の発光過程と材料
4.4.5 エレクトロルミネセンス(EL)材料
4.4.6 ホトルミネセンス(PL)材料
4.4.7 カソードルミネセンス(CL)材料
4.4.8 レーザ用材料
4.5 情報記録(メモリ)材料
4.5.1 情報記録の方式
4.5.2 光メモリ
4.5.3 磁気メモリ
4.6 情報通信材料
4.6.1 情報通信とデバイス
4.6.2 超高周波用半導体
4.6.3 光通信と材料
4.7
4.7.1 超伝導体
4.7.2 その他の量子システム
演習問題
5.1 半導体デバイス
5.1.1 ダイオード
5.1.2 トランジスタ
5.1.3 半導体ロジック
5.1.4 半導体メモリ
5.2 光デバイス
5.2.1 光検出デバイス
5.2.2 発光デバイス
5.2.3 太陽電池
5.2.4 撮像デバイス
5.2.5 情報表示デバイス
5.3 新しいデバイス
5.3.1 超伝導デバイス
5.3.2 光論理デバイス
演習問題
参考文献
演習問題の略解
索引