新版 光デバイス

電子情報通信学会 大学シリーズ E-4

新版 光デバイス

光技術そして光デバイスは,予想をはるかに超えて発展し続けている。新版を発行するに当り,レーザの基本的な考え方は独立させ,光センサや光ディスプレイの記述を充実させた。また新しい現象の原理と数学的な基礎を正確に解説した。

ジャンル
発行年月日
2011/07/20
判型
A5 上製
ページ数
240ページ
ISBN
978-4-339-00159-4
新版 光デバイス
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定価

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光技術そして光デバイスは,予想をはるかに超えて発展し続けている。新版を発行するに当り,レーザの基本的な考え方は独立させ,光センサや光ディスプレイの記述を充実させた。また新しい現象の原理と数学的な基礎を正確に解説した。

1. 光デバイスの光エレクトロニクス的背景
1.1 はじめに
1.2 光エレクトロニクス分野の背景
1.3 光デバイスと波長帯
1.4 光デバイスの基礎

2. 量子力学の基礎
2.1 量子力学発達の背景と物質の粒子・波動の2面性
2.2 シュレディンガーの波動方程式
2.3 波動関数
2.4 括弧ベクトル:ブラベクトルとケットベクトル
2.5 期待値と跡
演習問題

3. 半導体による発光と吸収
3.1 電子遷移
3.2 自然放出と吸収および誘導放出
3.3 電子の寿命
3.4 半導体の電気的性質
3.5 ヘテロ構造とキャリヤの注入ならびに共鳴トンネル注入
3.5.1 ヘテロ接合
3.5.2 ヘテロ接合の電圧電流特性
3.5.3 共鳴トンネル注入
3.6 化合物半導体とエネルギー間隔
3.6.1 化合物半導体のエネルギー間隔
3.6.2 半導体の屈折率と吸収係数
3.6.3 混晶のエピタキシー
演習問題

4. 光波と電子の相互作用
4.1 はじめに
4.2 波動方程式による光増幅の表現
4.3 密度行列による分極の表し方
4.4 密度行列の運動方程式
4.5 2準位系近似の物質の分極と光の増幅
4.6 誘導放出と電子遷移:レート方程式
4.7 電子遷移と誘導放出のまとめ
4.8 多準位系の分極
4.9 量子構造とひずみ量子構造
演習問題

5. 光誘電体導波路
5.1 光導波路と集光
5.2 導波モード
5.3 等価屈折率と閉じ込め係数
5.4 二次元導波路矩形導波路
5.5 光伝搬の電力整合と曲り損失
5.6 周期構造
5.7 集光と出射
演習問題

6. 半導体レーザと発光デバイス
6.1 はじめに
6.2 発光ダイオード(LED)
6.3 半導体レーザ(レーザダイオード,LD)
6.3.1 はじめに
6.3.2 半導体レーザの基本的構造
6.3.3 半導体レーザの発振しきい値と光出力
6.4 半導体レーザの波長
6.5 半導体レーザの方程式
6.6 ファブリ・ペロ(FP)型半導体レーザ(多モードレーザ)
6.7 動的単一モードレーザ(単一モードレーザ)
6.8 垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)
6.9 量子カスケードレーザ
6.10 光増幅器
6.11 発光ダイオードと半導体レーザの光波の特質の比較
6.12 各種のレーザ
演習問題

7. 発光デバイスの直接変調
7.1 光変調
7.2 半導体レーザの直接変調
7.3 発光ダイオードの直接変調
演習問題

8. 受光・撮像・表示デバイス
8.1 はじめに
8.2 光検出器
8.3 pinフォトダイオード
8.4 アバランシェ・フォトダイオード(APD)
8.5 実際の光検出器
8.6 撮像デバイス
8.7 太陽電池
8.8 表示デバイス
演習問題

9. 光線路と光コンポーネント
9.1 光ファイバ
9.2 光ファイバと光デバイスの結合
9.3 光回路素子
9.4 光変調器,光スイッチ,光偏向器
9.5 光集積回路
演習問題

10. 光デバイスの応用
10.1 はじめに
10.2 光通信
10.3 光情報記録・再生
10.4 像情報の入出力
10.5 光情報処理
10.6 光計測と医療への応用
10.7 光電力応用

付録(分布反射器とこれを用いたレーザ共振回路の一般解析)
文献
演習問題解答
索引

末松 安晴(スエマツ ヤスハル)

「Electronic Journal」 2011年12月号 掲載日:2011/12/26
「Book Review」欄に以下の通り、書評が掲載されました。

目覚ましい発展を続け、社会や生活、産業、経済のあり方を大きく変えてきた光技術。2010年には、1979年頃の最初の商用光通信システムと比較し、性能指数が約1億倍に増加し、今後一層の飛躍に向けた転換期に差し掛かっている。本書は、動的単一レーザや面発光レーザなど、レーザの基礎について独立して解説を行い、より理解しやすくした他、新たなデバイスの基となる現象の原理、数学の基礎について詳述した。また、光デバイスの応用分野に関しては、近年の新しい発展に即して書き直すなど、1986年に発刊された第1版から大幅に改訂を加えている。

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