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コピュラ理論の基礎

シリーズ 情報科学における確率モデル 12

コピュラ理論の基礎

本書は,さまざまな確率変数間の相関構造をモデリングするのに有用な関数であるコピュラの理論と,広く応用されるコピュラの代表例を,基礎的・本質的な事項に焦点を絞り網羅的に解説した。巻末では分野の背景と重要文献を紹介する。

発行年月日
2025/06/25
定価
2,970(本体2,700円+税)
ISBN
978-4-339-02842-3
在庫あり

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読者モニターレビュー【 タニシ 様(業界・専門分野:情報系)】

掲載日:2025/06/09

本書はコピュラ理論の入門書として非常に有用であり、特に統計学・確率論をある程度学んだ学生には適していると感じました。

各章の構成について、定義→定理→証明や具体例の流れがしっかりしており、論理の筋が追いやすいです。また、図やビジュアル的な補助があるので、コピュラの直感的理解ができるものとなっています。

章末問題は、理解の確認と深掘りに非常に役立ちました。特に2章・3章の扱いは、実際に計算する中で理論の意味が深まったように思います。解答はWeb上に公開されておりました。
ただし一部の証明や章末問題の回答では途中計算が省略されているところもあり、特に初学者向けにはもう一段階細かな補足があるとより親切だと思いました。

総じて、大学院生や数理系や情報系学部生が理論的背景を学ぶうえで非常に有用な一冊といえます。