レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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丹沢大山等で30年の酸性霧研究を行った著者が,研究成果とそこから学んだ霧の科学を語る。身近な話と少し専門的な説明を程よく交え,誰でも読める内容とした。美しい霧を学ぶことを通して,学問の広がりや研究の面白さを体感できる
- 発行年月日
- 2025/04/10
- 定価
- 1,100円(本体1,000円+税)
- ISBN
- 978-4-339-06672-2
レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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読者モニターレビュー【 達哉ん 様(業界・専門分野:気象エンジニア・気象学)】
掲載日:2025/06/13
霧の定義から始まり、科学的説明を基本に広く話が展開され、多少の数式こそあるものの理系高校生などが読むのに好適です。
特に3章は大学の研究室や研究の紹介という趣があります。価格も手ごろで地学オリンピックなどの場に出る高校生に渡してみたい本です。
一方、暮らしの面からは、気象庁の出す気象情報や濃霧注意報等に触れられていないのが残念でした。濃霧注意報がどういう情報か、どう注意すればいいかというのは最も暮らしに直結する観点の一つですから、改訂の折などに追記されることを期待いたします。
専門家を目指す人への書籍として、おすすめできる本でした。
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「山と渓谷」2025年6月号 (山と渓谷社)
掲載日:2025/05/23
今月の本棚欄にて書籍紹介いただきました。
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読者モニターレビュー【 詩舞澤沙衣 様 限界研(業界・専門分野:ライター・批評家 )】
掲載日:2025/04/28
筆者の井川学氏は30年以上「酸性霧」についての研究を続けているそうだ。しかしそもそも、「霧」とはどんなものなのだろう?
井川氏の研究について知ってもらうために、井川氏はまず、「霧」について一から知ることができる本として、『暮らしと霧の科学』を執筆したそうだ。実際、私自身、本書を読むことで「霧と雨の違いは?」とか根本的なことから知ることができた。いわゆる「理系」の分野だけでなく、「文学」での霧の扱いについても言及があり、まさに霧が晴れるように読むだけで多方面に視界がひらけるような一冊だ。
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Xにてご紹介いただきました
掲載日:2025/04/18
コロナ社さん @coronasha の新刊『暮らしと霧の科学』https://t.co/yUS0NzZJsLを読みました!
— 林真哉(まーくん) 山の気象予報士&小屋番 (@nonbiriotenki) April 18, 2025
⛰️登山者は丹沢大山での☁霧(ガス)発生のしやすさなどもあるので地形的な霧の予測にも役立つかも?
霧そのものや酸性雨ならぬ酸性霧のお話など楽しい内容でした!☺️
霧(ガス)もどんどん愛でていこう🥺 pic.twitter.com/wRmgAW5MgR
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読者モニターレビュー【あめ色玉ねぎ 様(業界・専門分野:システム工学)】
掲載日:2025/04/01
一章では、霧の定義や霧な発生するメカニズムを定量的かつ科学的に説明しており、霧についての基礎的な知識を身に付けることができる。
二章では、文学や芸術に登場する霧の紹介から始まり、環境問題等を交えながら日常生活と霧の関連性について学ぶことができる。
三章では、霧の採取の仕方を皮切りに筆者による霧の研究内容について具体的な内容を知ることができる。
四章では、霧を知ることが地表の環境を守るうえで非常に重要であることが述べられて、全体のまとめとされている。
全体を通して、高校で習う理科の知識がある程度あれば読むことができる内容であり、簡潔にまとめられているため読みやすい印象であった。