レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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本書では,人工知能アルゴリズムの中でも,探索,ゲーム,機械学習,知識表現・セマンティックWeb技術に焦点を絞り,それらを平易に解説した。改訂版では,サポートベクトルマシンとt-SNEの解説を追加した。
- 発行年月日
- 2024/09/30
- 定価
- 3,190円(本体2,900円+税)
- ISBN
- 978-4-339-02723-5
レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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読者モニターレビュー【窪 和久 様 株式会社ビジネス・アーキテクツ(業界・専門分野:IT業界)】
掲載日:2025/02/25
探索方法の関連性と利点を比較しながら、基本原理である人工知能アルゴリズムを体系的にまとめている良書です。今後も登場してくる新しいアルゴリズムを理解するときのベースの書籍になるでしょう。
また後半では、知識表現からメタデータ活用までの既存のWeb技術に焦点をあて、そこにAIが統合していく中での要素技術と具体的な活用事例が解説されており、原理を厳密に理解する前に直感的にAIを把握する読み方もお勧めです。
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読者モニターレビュー【 くりぽん 様(業界・専門分野:情報)】
掲載日:2025/02/12
この本では人工知能の第1世代から第3世代における技術的な内容を学ぶことができて、さらに各章においてプログラムが書かれているので、全体的に実際的な内容になっています。また、線形代数や初歩的な微分積分のことを学んだ他の分野の方でも、5章(強化学習など)や7章(SVMなど)を除けば読むのに苦労しないような構成になっています。個人的な感想として、1章にある状態空間探索の中で、ある条件下ではA*アルゴリズムに最適経路が存在することを保証する健全性を証明していたのが興味深かったです。
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読者モニターレビュー【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】
掲載日:2025/01/27
本書は「コンピュータサイエンス教科書シリーズ」の12巻目に位置する書籍の改訂版である.本巻では,人工知能にまつわる技術・アルゴリズムについての記述がなされている.
改訂前後での違いは,2017年の初版(Ref:https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339027129/)が出版から約7〜8年が経過し,技術革新されている部分もあり,そちらの記述が追記されている点が大きな違いである.具体的には,4.4節の粒子群最適化,7章にサポートベクターマシン,t-SNEなどが追記されている.
1章では,人工知能と呼ばれるものはどのように発展してきたかという歴史から紐解き,深層学習(DeepLearning)の技術の登場により,再びブームが再来している2024年現在までの現状について概説されている.
人工知能に関するブームは,今まで何度か流行しては消えを続けているような印象だが,その第1・2次ブームの際,コンピュータ処理において,8章の知識表現の知識ベース・推論ベースのエキスパートシステムが流行していたようだが,そちらの記述もある点が個人的には興味深かった.意外とここ最近の他書では,昔からの人工知能に関する技術は紙面の都合なのか省かれていて,機械学習を中心としたものが大多数なので改めて知るきっかけにもなった.
本書には,各種アルゴリズムをC言語(C++言語)およびPythonで記述したソースコードも記載されていて,これから,それらの言語を学んでみようと思うきっかけになるのはもちろんのこと,実際にプログラムを動作・改良して人工知能に関するアルゴリズムの深い理解にもつながるだろうと思われる.それに加えて,各章末には演習問題も記載されており知識の定着度合いの確認もできるようになっている.
また,それらのプログラムソースコードや演習問題の解答例は,Webサイトからダウンロードできるようになっているので,プログラムを実際に動作・改良する演習などが容易に行えるだろうと思われる.