レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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入門 サイバーセキュリティ 理論と実験 - 暗号技術・ネットワークセキュリティ・ブロックチェーンからPython実験まで -
暗号技術からネットワークセキュリティまで,広くサイバーセキュリティを扱う教科書。Python言語を用いたいくつかのセキュリティ実験を取り上げたことで,理論・応用・実装・実験の四つの観点から深く学ぶことができる。
- 発行年月日
- 2021/03/18
- 定価
- 3,300円(本体3,000円+税)
- ISBN
- 978-4-339-02917-8
レビュー,書籍紹介・書評掲載情報
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amazonレビュー 978-4-339-02917-8 入門 サイバーセキュリティ 理論と実験
掲載日:2021/03/23
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読者モニターレビュー【dororich様(専門:情報セキュリティ;暗号・認証技術の論理研究,開発業務に従事】
掲載日:2021/03/15
情報セキュリティに関する内容がコンパクトかつ網羅的にまとまっており,初学者にとって必要最低限の知識が身につく有用な入門書であると思います。
その上で,「2.3 セキュリティ対策に向けて」は情報システムに関わる全ての人に読んでほしい内容です。「セキュリティ対策を行うときには,優先度があり,限界があり,コストもあるため,それらを考慮して限られた範囲の中で具体的に何ができるかをしっかりと検討する必要がある。」と本書では語っており,全くそのとおりです。
特定の対策が本当に必要なのか? 我社のチョークポイントはどこにあり,本当に守れているのか? が不明瞭なままだと無駄なコストを払うだけで,実際には全然守れていないことにもなりかねません。この考えを正しく理解できるだけでも本書の価値はあると思います。
ただし,ブロックチェーンを学びたい読者にとっては理解に必要な情報セキュリティの情報量が多いと感じますし,情報セキュリティを学びたい読者にとってはブロックチェーンの内容はやや冗長だと感じました。本書の目次や内容を踏まえて,本書にどんなことを期待するかを明確にした上で読まれることをオススメします。
また,本書はサイバーセキュリティは理論的な仕組みやバックグラウンドは詳細であるものの実務的な内容は少ないように感じました。この本を足がかりに興味がある分野や実務で使う領域について深堀りしていくのが望ましいと感じます。応用に必要な基礎知識はこの本一冊で十分まかなえるかと思います。