吊構造

吊構造

吊構造の発達に長い歴史をもつ「吊橋」の概要をコンパクトな形で述べたもので,建築構造における吊構造が多種多様な形で発達しつつある現況とノウハウに近い詳細とを,構造専門家の知性を高めるべく綴った。

ジャンル
発行年月日
1975/10/30
判型
B5
ページ数
764ページ
ISBN
978-4-339-05175-9
吊構造
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

16,500(本体15,000円+税)

購入案内

  • 内容紹介
  • 目次
  • 著者紹介

吊構造の発達に長い歴史をもつ「吊橋」の概要をコンパクトな形で述べたもので,建築構造における吊構造が多種多様な形で発達しつつある現況とノウハウに近い詳細とを,構造専門家の知性を高めるべく綴った。

A. 橋梁編

1. 吊橋
 1. 沿革
  1-1 原始的な吊橋
  1-2 近代吊橋の芽生え
  1-3 理論の発展
  1-4 スパンの長大化と米国における吊橋の黄金時代
  1-5 吊橋の新時代
  1-6 文献紹介
    参考文献
 2. 理論
  2-1 まえがき
  2-2 弾性理論
  2-3 撓度理論
  2-4 有限変形理論
  2-5 横方向水平荷重に対する解析
    参考文献
 3. 振動
  3-1 一般
  3-2 固有振動性状
  3-3 風による振動
  3-4 地震による振動
  3-5 走行車両による振動
    参考文献
 4. 設計
  4-1 まえがき
  4-2 吊橋の構造要素
  4-3 長大吊橋の力学的特性と構造諸元
  4-4 著名な長大吊橋
    参考文献
 5. 施工
  5-1 塔の架設
  5-2 ケーブルの架設
  5-3 補剛げた架設および床版工事
    参考文献
2. 斜張橋および吊床版橋
 1. 斜張橋
  1-1 沿革
  1-2 特徴
  1-3 解析
  1-4 設計
  1-5 架設
    参考文献
 2. 吊床版橋
  2-1 構造の概要
  2-2 原理
  2-3 動力学的問題
  2-4 設計上の問題
  2-5 施工上の問題
  2-6 設計例
  2-7 あとがき
    参考文献
B. 建築編

1.設計
 1. 設計基本計画
  1-1 吊構造の諸形式
  1-2 水平張力の処理方法
  1-3 変形の問題
  1-4 耐震および耐風の問題
 2. 吊屋根構造の特性と影響要素
  2-1 プレストレスの影響
  2-2 サグ、ライズの影響
  2-3 初期荷重の影響
 3. 材料・許容力・安全率
  3-1 吊構造の安全性
  3-2 材料の品質・定数
  3-3 許容力・安全率
 4. 設計計算の方針
2. 形状ならびに変形解析
 1. 吊構造理論の展望
  1-1 はじめに
  1-2 曲面設計の問題
  1-3 変形解析の問題
  1-4 張力調整の問題
  1-5 おわりに
    参考文献
 2. 形状決定
  2-1 序
  2-2 張力分布の決定法
 3. 変形解析
  3-1 序
  3-2 連続曲面として取り扱う方法
  3-3 不連続場として取り扱う方法
  3-4 マトリクス変位法
    参考文献
 4. 幾何学的非線形問題の数値解法
  4-1 各種増加型非線形解法の概要
  4-2 基礎式の準備
  4-3 荷重増加法
  4-4 摂動法
  4-5 Newton-Raphson法
  4-6 解析例
    参考文献
 5. 混合法によるケーブルネットのマトリクス解析
  5-1 概論
  5-2 リンク機構の形状解析
  5-3 固定交点ケーブルネットの変形解析
  5-4 固定交点ケーブルネットの形状解析
  5-5 滑り交点ケーブルネットの形状解析
  5-6 縮約解析法
  5-7 解析例
  5-8 むすび
    参考文献
 6. エネルギー法による吊構造の解析
  6-1 概説
  6-2 ポテンシャルエネルギー
  6-3 ポテンシャルエネルギー最小の原理
  6-4 傾斜法によるつりあい状態の決定
  6-5 数値計算法
  6-6 数値計算例
  6-7 吊構造の固有振動解析
  6-8 ケーブルトラスの模型実験
    参考文献
 7. 膜構造の形状解析
  7-1 序
  7-2 膜理論に基づく形状解析
  7-3 有限変形理論に基づく形状解析
  7-4 有限要素法による形状解析
  7-5 模型による実験的な形態決定法
  7-6 曲面の製作法(曲面の裁断)
    参考文献
3. 耐風ならびに動的問題
 1. 吊屋根構造の耐風問題
  1-1 まえがき
  1-2 自然風の特性
  1-3 平均風速の高さ方向分布と構造物の風圧分布
  1-4 風圧力と構造物の規模
  1-5 風の動的な作用
  1-6 吊屋根面の風による挙動
  1-7 一方向型吊屋根面の空力不安定限界
  1-8 今後の問題
    参考文献
 2. 吊屋根構造の動的解析
  2-1 概説
  2-2 連続体解法
  2-3 エネルギー法
  2-4 マトリクス法
  2-5 差分解法
  2-6 確率・統計的解法
  2-7 今後の問題
    参考文献
 3. 吊屋根構造の振動性状ー例題(HP型4質点系)
  3-1 まえがき
  3-2 理論モデル
  3-3 力学的性状
  3-4 結論
  3-5 あとがき
    参考文献
4. 建築吊構造の設計例
 1. 吊構造(建築)の分類
  1-1 分類
  1-2 作例
 2. わが国における吊構造の設計・施工例
  2-1 ブリヂストン横浜工場体育館
  2-2 西条市体育館
  2-3 香川県立体育館
  2-4 宮城県(仙台)スポーツセンター
  2-5 国立屋内総合競技場・付属体育館
  2-6 松下電器体育館
  2-7 古川市民会館(公民館)
  2-8 伊予鉄スポーツセンター
  2-9 岩手県営体育館
  2-10 船橋市中央卸売市場
  2-11 高松国際スポーツパレス
  2-12 蒲郡市民体育館
  2-13 護国寺
  2-14 日本万国博覧会サブゲード(東口・西口・南口・北口)
  2-15 千葉県木更津市営青果市場棟
  2-16 アメリカ館(EXPO’70)
  2-17 日本万国博電力館
  2-18 クボタ館(Gタワー)
  2-19 英国館(EXPO’70)
  2-20 日本自動車工業会万博パビリオン
  2-21 大石寺正本堂
  2-22 茨城県笠松運動公園体育館
5. 実験研究(日本鋼構造協会誌JSSCより再録)
 1. 鞍型ケーブルネットの模型実験
 2. 吊屋根構造の耐風性に関する研究
 3. 索頭ソネットの力学的性状に関する実験研究
6. 文献
 1. 海外雑誌・文献
 2. 海外書籍
 3. 国際会議
 4. 国内雑誌
 5. 国内書籍
 6. 日本建築学会大会講演
 7. 日本建築学会支部研究発表会
C. ケーブル編

1. ケーブルの基本的性質
 1. ケーブルの種類と構成
  1-1 ストランドロープ
  1-2 スパイラルロープ
  1-3 平行線ケーブル用ストランド
 2. ワイヤ
  2-1 伸線およびめっき
  2-2 めっき線の機械的性質
    参考文献
 3. ケーブルの機械的性質
 3-1 曲げ剛性
 3-2 プレテンション
 3-3 クリープ
 3-4 引張疲労強度
 3-5 180゜曲げ(2本引)引張りによる強度低下
    参考文献
 4. ケーブルの定着
  4-1 ケーブルの端部構造
  4-2 アンカー構造
 5. ケーブルの取扱い、防食、維持
    参考文献
2. ロープ、ケーブルに関する基準
 1. 序
 2. ロープ、ケーブルに関する基準
  2-1 関連JIS規格
  (1)ピアノ線材
  (2)硬鋼線材
  (3)ピアノ線
  (4)硬鋼線
  (5)ワイヤロープ
  (6)PC鋼線およびPC鋼より線
  (7)船用ワイヤソケット
  (8)溶融亜鉛めっき試験方法
  2-2 道路橋示方書鋼橋篇におけるケーブルの規定(日本道路協会、1972)
  2-3 DIN1073(1974年)「鋼道路橋設計基本事項」におけるケーブルの規定
  2-4 AISC 建築用ケーブル暫定基準(1966)
  2-5 ASTM標準示方書A586-68構造用亜鉛めっき鋼ストランド
3. 国内ロープメーカー参考規格
 (1)スパイラルロープ
 (2)ストランドロープ
 (3)PWS(パラレルワイヤストランド)
索引

日本鋼構造協会(ニホンコウコウゾウキョウカイ)