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書籍詳細

  社会的合意形成のプロジェクトマネジメント

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桑子敏雄 東工大教授 博士(文学) 著

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発行年月日:2016/02/26 , 判 型: A5,  ページ数:200頁

ISBN:978-4-339-05232-9,  定 価:2,700円 (本体2,500円+税)

まちづくりや河川整備などの社会基盤整備では,住民どうし,住民と行政,行政機関間,行政機関内部での合意形成をどう進めるかが課題となる。本書は,この課題を限られた時間の中で適切に解決するための実践的ガイドブックである。

【目次】

1章 合意形成
 1.人間社会には,意見の対立が存在する
 2.合意形成は,話し合いによって対立,紛争を解決する
 3.合意形成は,人びとが対立,紛争の苦痛から抜け出る手助けをする
 4.合意形成は,問題解決のプロセスである
1章 合意形成
 1.人間社会には,意見の対立が存在する
 2.合意形成は,話し合いによって対立,紛争を解決する
 3.合意形成は,人びとが対立,紛争の苦痛から抜け出る手助けをする
 4.合意形成は,問題解決のプロセスである
 5.合意形成は,妥協や譲歩ではない
 6.合意形成は,調停ではない
 7.「合意形成」は,問題解決のための魔法の呪文ではない
 8.紛争回避と紛争解決のための合意形成がある
 9.合意形成は,対立が顕在化していない場合にも有効である
10.合意形成には,つらい合意形成と楽しい合意形成とがある
11.合意形成は,対立する人びとが意見を変えて同じ意見をもつことである
12.合意形成は,一つの正しい答えではなく,よりよい答えを求める
13.合意形成では,多数決を採用せず,全員一致をめざす
14.合意形成には,多様な意見の存在が不可欠である
15.合意形成では,少数意見を大切にする

2章 社会的合意形成
 1.社会的合意形成とは,不特定多数のステークホルダーによる合意形成である
 2.社会的合意形成は,創造的なプロセスである
 3.社会的合意形成は,開かれた話し合いによって進められる
 4.社会的合意形成は,協働的・創造的な努力を通じて決断に至るプロセスのマネジメントである
 5.社会的合意形成とは,問題解決を図るための関係者による民主的な話し合いの努力である
 6.社会的合意形成のプロセスは,行政と市民が民主主義を学ぶ絶好の学校である
 7.関係者が直接話し合う社会的合意形成は,議会の間接民主主義的手続きとは異なる
 8.社会的合意形成では,「寝ている子を起こす」
 9.社会的合意形成は,現実の複雑性と変化および地域性の違いに対応する
10.社会的合意形成では,制度と技術と人を認識する必要がある
11.社会的合意形成では,市民と行政の合意形成だけでなく,行政機関間,
  行政組織内部,あるいは市民どうしの合意形成もあわせて考える
12.社会的合意形成では,社会基盤整備に対する社会的ニーズの変化に対応する
13.社会的合意形成技術の必要性は,地方の重視,地方分権,地域創生と関係する

3章 社会基盤整備と社会的合意形成のプロジェクトマネジメント
 1.プロジェクトとは,唯一的な成果物,サービス,結果をつくり出す
  ために企図された時限的な作業である
 2.社会基盤整備には,定常業務とプロジェクトとがある
 3.社会的合意形成は,一つのプロジェクトである
 4.参加型の社会基盤整備は,事業のプロジェクトと合意形成のプロ
  ジェクトの両方のマネジメントを含む
 5.社会的合意形成は,プロジェクトマネジメントを必要とする
 6.市民・住民参加を進めるためにもプロジェクトマネジメントの視点が必要である
 7.社会的合意形成は,一つの社会技術である
 8.社会的合意形成には,技術が必要である
 9.社会的合意形成をうまく進めるには,社会的合意形成の知識と技術
  をもつコンセンサス・コーディネータが必要である
10.社会的合意形成のマネジメント技術には「知っている」「わかって
  いる」「できる」の3段階がある
11.コンセンサス・コーディネータには,理論,技術,経験が必要である
12.コンセンサス・コーディネータは,きわめて困難な合意形成がある
  ことも認識しておかなくてはならない

4章 社会的合意形成のプロジェクト・チーム
 1.プロジェクトマネジメントは,チームで行う
 2.プロジェクト・チームは,プロジェクトを設計,運営,進行する
 3.プロジェクト・チームは,プロジェクトの目標管理および作業領域管理を行う
 4.プロジェクト・チームは,プロジェクトのライフサイクル管理を行う
 5.プロジェクト・チームは,合意に至るために必要な項目についての
  議論を後戻りさせないためのフリーズポイントを明確にする
 6.プロジェクト・チームは,プロジェクトの開始に先立って結成され,プロジェクトの終了とともに解散する
 7.プロジェクト・チームには,柔軟なプロセス管理とプロジェクトの
  状況変化への姿勢が求められる
 8.よいプロジェクト・チームには,多彩なメンバーが求められる
 9.よいプロジェクトには,チームワークに積極的なチーム・メンバーが必要である
10.プロジェクト・リーダーが,プロジェクトマネジメントを統率する
11.プロジェクトマネジメントには,プロジェクト・アドバイザーが必要なケースもある
12.プロジェクトマネジメントは,プロジェクトマネジメント会議によって推進される
13.プロジェクト・チームは,プロジェクト推進において明確な時間意識をもたなければならない
14.プロジェクト・チームは,プロジェクト推進において歴史意識をもたなければならない
15.プロジェクトには,長期的な時間管理が不可欠である
16.プロジェクト・チームは,プロジェクトの推進を阻害する要因につ
  いてつねに考慮し,対策を考えなくてはならない

5章 社会的合意形成の設計
 1.プロジェクト・チームは,合意を形成するための諸要素を検討し,
  目標を定めて,合意形成の工程表を作成する
 2.プロジェクト・チームは,合意形成の目標および作業領域を明確にする
 3.プロジェクト・チームは,合意形成プロセス構築の目標を定める
  ために,コンフリクト・アセスメントを行う
 4.プロジェクト・チームは,ステークホルダーを特定する
 5.サイレント・マジョリティもステークホルダーである
 6.プロジェクト・チームは,ステークホルダーとしての住民と市民の違いを知る
 7.プロジェクト・チームは,ステークホルダーの意見とともに,意見の理由を分析する
 8.意見の理由とは,意見の背後にあるインタレストのことである
 9.意見の理由の分析には,理由の由来の分析が必要である
10.コンフリクト・アセスメントは,ステークホルダー分析とインタレスト分析によって行われる
11.コンフリクト・アセスメントには,「ふるさと見分け」と呼ぶフィールドワークも有効である
12.プロジェクト・チームの把握すべき主要なステークホルダーの数は,100程度を基礎とする
13.プロジェクト・チームは,コンフリクト・アセスメントにもとづき,
  合意形成から意思決定に至る全過程を設計する
14.プロジェクト・チームは,合意に向けた話し合いのスケジュールを決定し,工程表を作成する
15.プロジェクト・チームは,招集の方法を決定する
16.プロジェクト・チームは,合意を形成するための会議形式・討論形
  式の選択,あるいは,それらの組み合わせを決定する
17.ワークショップ形式の話し合いは,開かれた話し合いでは特に有効である
18.プロジェクト・チームは,話し合いの会場を選択する
19.プロジェクト・チームは,ファシリテータおよびファシリテータ・チームを決定する
20.プロジェクト・チームは,集会のプログラムを設計する
21.プロジェクト・チームは,話し合いのルールをつくり,提案する
22.プロジェクト・チームは,コミュニケーション管理を行う
23.プロジェクト・チームは,広報管理,マスコミ対応を行う
24.プロジェクト・チームは,ドキュメンテーションを行う
25.プロジェクト・チームは,情報開示・アカウンタビリティの方法を選択する
26.プロジェクト・チームは,事業のアカウンタビリティを果たすためのトレーサビリティを工夫する
27.プロジェクト・チームは,合意形成プロセスにおけるリスクマネジメントを行う
28.プロジェクト・チームは,形成された合意を事業の意思決定に反映させる

6章 社会的合意形成の運営
 1.社会的合意形成の運営は,プロジェクトのスケジュール全体のマネ
  ジメントと,具体的な話し合いの運営の二つからなる
 2.プロジェクト・チームは,社会的合意形成の推進にあたって,プロジェクトマネジメント会議を開催する
 3.プロジェクトの円滑な継続には,プロジェクト・メンバーの知識と
  情報,関係者との信頼関係,事業に対するモチベーション(熱意)
  が継承されているかをつねにチェックする必要がある
 4.プロジェクト・チームは,プロジェクトの進行にともない,フェーズとステージについて確認する
 5.プロジェクト・チームは,プロジェクトのフェーズとステージを考慮し,フリーズポイントを確認する
 6.プロジェクト・チームは,どのような形で合意が形成されたかの判
  断を行い,また,形成された合意がどのように事業の意思決定に反映されるかを確認する
 7.プロジェクト・チームは,プロジェクト全体のスケジュールをふまえて,そのつどの話し合いを運営する
 8.プロジェクト・チームは,話し合いの会場を設営し,合意形成の運営を行う
 9.プロジェクト・チームは,空間的協働行為としての話し合いを実現する
10.プロジェクト・チームは,コミュニケーション空間のデザインを行う
11.プロジェクト・チームは,間接コミュニケーションを工夫する
12.プロジェクト・チームは,話し合いに用いる資料を工夫しておく
13.言葉だけでなく,図や表,絵を用いてわかりやすい資料をつくる
14.模型を用いることも話し合いの推進に役立つ
15.プロジェクト・チームは,話し合いを促進するための道具を工夫,用意する
16.付箋,模造紙,サインペンは,「ワークショップの三種の神器」であり,付箋には,さまざまな機能がある
17.プロジェクト・チームは,適宜,フィールドワークを行う
18.プロジェクト・チームは,そのつどの話し合いに先立って,メンバー会議を開催する
19.プロジェクト・メンバーは,話し合いの開始時と終了時での参加者の表情を観察する
20.プロジェクト・メンバーは,コミュニケーションのための雰囲気づくりに努力する
21.プロジェクト・メンバーは,話し合いに先立って,会場が適切に設営されているかを確認する
22.プロジェクト・メンバーは,マスコミへの対応を行う
23.プロジェクト・チームは,話し合いの反省会を必ず行い,その成果
  を確認するとともに,つぎの話し合いの課題を共有する

7章 社会的合意形成の進行
 1.合意形成の進行は,ファシリテータが行う
 2.ファシリテータは,話し合いの参加者が話し合いの目標を共有できるように工夫する
 3.ファシリテータは,話し合いの会場全体に配慮し,発言者の意見を参加者全員が理解できるようにする
 4.ファシリテータは,参加者の意見とともに意見の理由についての情報の共有を進める
 5.ファシリテータは,問題をインタレストによって再定義する
 6.ファシリテータ・チームは,ファシリテータ,サブ・ファシリテータ,記録係で構成する
 7.ファシリテータは,話し合いの参加者すべてに敬意をもつ
 8.ファシリテータは,創造的な話し合いを心がける
 9.ファシリテータは,意見を批判,陳情から提案へと変換する
10.ファシリテータは,つねに建設的な語り返しを心がける
11.ファシリテータは,ワークショップの道具を上手に用いる
12.ファシリテータは,自分の表情をつねに意識する
13.ファシリテータは,自分の語り口にも気をつける
14.ファシリテータは,話し合いの内容を記録しやすいように進行する
15.ファシリテータは,ラウドスピーカーを上手に抑制する
16.ファシリテータは,タテマエを尊重する
17.ファシリテータは,中立公正でなければならない

8章 社会的合意形成の倫理
 1.社会的合意形成に従事する者は,倫理的課題を自覚しなければならない
 2.社会的合意形成に従事する者は,人間の不幸の原因としての対立,
  紛争を解決しようとする強い意志をもたなければならない
 3.社会的合意形成に従事する者は,公共性についての理解をもち,「新しい公共」について理解を深める
 4.社会的合意形成に従事する者は,合意形成のプロセスについてアカウンタビリティをもつ
 5.社会的合意形成に従事する者は,つねに正義について考える
 6.社会的合意形成に従事する者は,合意形成の過程で事業を支持し,
  かつ制約する法令を遵守しなければならない
 7.社会的合意形成に従事する者は,合意形成のプロセスにおける手続
  きの公正さ・公平性を確保し,公明正大なプロセスを構築する
 8.社会的合意形成に従事する者は,話し合いでの判断と意思決定の機
  会を公正,公平にするための情報開示と情報共有を進め,公開性と透明性を確保する
 9.社会的合意形成に従事する者は,ステークホルダーにおける「イン
  タレストのコンフリクト」に関心をもたなければならない
10.社会的合意形成に従事する者は,社会的責任を自覚しなければならない
11.社会的合意形成に従事する者は,ステークホルダー間の信頼関係の構築に努力する
12.社会的合意形成に従事する者は,環境への強い意識をもつようにする
13.社会的合意形成に従事する者は,景観に強い関心をもたなければならない
14.社会的合意形成に従事する者は,実行可能な正義の感覚をもたなければならない

9章 社会的合意形成のリスクマネジメント
 1.合意形成プロセスにおけるリスクマネジメントへの対応
 2.プロジェクトの設計,運営にかかわるリスク
  ボタンのかけ違い/寝耳に水/蚊帳の外/「寝ている子を起こすな」/
  計画ありき/結論ありき/見切り発車/先延ばし・先送り/ガス抜き/
  前のめり/アリバイづくり/御用会議・御用学者/お墨つき/免罪符/
  組織的動員/やらせ/なし崩し/抱き込み/囲い込み/切り崩し/
  丸め込み/前例踏襲主義/分割統治/空中戦/天の一声/鶴の一声/
  「上から目線」/巻き込み/タテワリ・ヨコワリ/ナワバリ/異動/
  ヤマタノオロチ/責任のなすり合い/権力・権限だけのリーダー/
  セレモニー/「ご理解」連呼/カモフラージュ/お飾り/壁の花/
  資料棒読み担当者/挨拶用カンペ
 3.合意形成の運営に関するリスク
  堂々めぐり/ふり出し/平行線/水かけ論/蒸し返し/なあなあ/
  うやむや/骨抜き/議事要録・議事要旨/角を丸める事務局/
  たらい回し/門前払い/いいっぱなし・聞きっぱなし
 4.合意形成のファシリテーションに関するリスク
  どちらか寄り進行役/当てるだけ進行役/優柔不断進行役
 5.コミュニケーション・リスク
  秘密主義/秘密会合・密室協議/やり玉/つるし上げ/ごり押し/
  黒塗り・白抜き資料/ぼかし・カット/デマ情報監視
 6.合意形成のステークホルダーに関するリスク
  チーム崩壊/引き継ぎ/お役所仕事/「前例にありません」/
  異動待ち顔担当者/マニュアル・シナリオ信奉者/
  現場認識なし・経験なしのトップ/隠蔽体質/推進派だけ勉強会/
  対策会議熱心役人/弱腰担当窓口/科学的・客観的データ信奉事業者/
  「検討させていただきます」・「参考にさせていただきます」/お膳立て/
  冷ややか様子見隣の部署/指示待ちコンサル/一般競争入札/
  科学的・客観的データ一点ばり学者/住民・市民見下しエリート/
  専門知識ふりかざし有識者/恫喝学者/サイレント・マジョリティ/
  市民代表詐称市民/行政つるし上げ快楽派/行政不信皮肉たらたら派/
  行政的市民仮面/政治的市民仮面/途中参加プロセスどうでもいい派/
  最後の最後に一発逆転表明派/もぐらたたき/足の引っぱり合い/
  責任回避代表者/頑固一徹自己主張派/マイクを握って離さない人/
  ラウドスピーカー/ワークショップ症候群/いいっぱなし匿名希望者/
  傍聴席外弁慶/有力者べったり派・有力者顔色うかがい派/素人専門家/
  環境正義の味方/定年後正義の味方/情報不足連呼派/潜在的因縁対立/
  嫉妬・羨望・怨恨/五重苦
 7.マスコミ・情報リスク
  事件お好みデスク/若手不勉強記者/シナリオ事前用意記者・想定記事持参記者

付録
 付録A.著者が従事した事業一覧
 付録B.一般社団法人コンセンサス・コーディネーターズの仕事

参考文献
おわりに
索引

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在庫は時期によりまして変動することがございますので、ご了承ください。