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書籍詳細

電子情報通信レクチャーシリーズ A-3)

  情報社会・セキュリティ・倫理

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辻井重男 東工大名誉教授 工博 著

発行年月日:2012/03/16 , 判 型: B5,  ページ数:172頁

ISBN:978-4-339-01803-5,  定 価:3,240円 (本体3,000円+税)

21世紀に入って急速に進んだ情報化による社会の変化について考えながら,情報社会の基盤である情報セキュリティの全体像を技術・法制度・管理経営・倫理などの面から把握できるように記述した一般学生・社会人向けの総合的入門書。

【目次】

Ⅰ. 情報社会
1. 情報化の進展と社会の変容
1.1 情報化が人間・社会に及ぼす影響 ――八つの視点から
1.2 情報化と生活,医療,娯楽,安全など
 談話室 東日本大震災と情報
Ⅰ. 情報社会
1. 情報化の進展と社会の変容
1.1 情報化が人間・社会に及ぼす影響 ――八つの視点から
1.2 情報化と生活,医療,娯楽,安全など
 談話室 東日本大震災と情報
1.3 電子出版とメディア ――文字と映像を巡る変化
1.4 情報化と産業・経済
1.5 情報化と政府・行政 ――電子行政の展開
 談話室 インターネットと民主政治の未来像
     情報共有で激変する政治秩序と権力
1.6 情報化によるグローバル化の進展
 談話室  国益か公益(知る権利)か ――ウィキリークスが提起した問題
1.7 情報化と法制度
1.8 研究開発と倫理
1.9 人の意識,人間関係
本章のまとめ 

2. ディジタル技術による社会的矛盾の拡大
2.1 情報の本質的特性とディジタル技術による先鋭化
 談話室 データvs . 情報―― 今川義元vs . 織田信長の場合
2.2 技術-社会-法制度- 倫理(DADA プロセス)
 談話室 ソーシャルメディアによる友達概念とプライバシーへの認識の変化
本章のまとめ 

Ⅱ. 情報セキュリティ
3. 情報セキュリティの概念と理念
3.1 情報セキュリティの概念
3.2 情報セキュリティの理念
3.3 情報セキュリティに対する多様な視点
本章のまとめ

4. 情報セキュリティ技術
4.1 暗号技術とその役割
 談話室 解読と復号・復号化
     RSA暗号と江戸時代の和算家
 談話室 第二次世界大戦とエニグマ暗号
4.2 暗号の安全性
4.3 個人識別とバイオメトリック認証技術
4.4 不正アクセス対策技術とコンピュータウイルス
4.5 情報セキュリティ設計と技術評価基準
本章のまとめ

5. 情報セキュリティに関する法制度
5.1 情報社会と法制度
 談話室 ウイルス作成罪の新設
5.2 著作権に関する法律
5.3 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)
 談話室 医療情報は誰のものか
     読者が病院長なら,どのように対応しますか
5.4 電子認証と署名に関する法律
本章のまとめ

6. 情報セキュリティに対する経営・管理
6.1 計画-実行-評価-改善
6.2 企業の内部統制と情報セキュリティガバナンス
6.3 企業活動と情報セキュリティ
6.4 リスクへの対応
本章のまとめ

7. 情報セキュリティと人間
7.1 心理と行動
 談話室 安全と安心
7.2 ハインリッヒの法則と割れ窓理論
7.3 情報リテラシーと教育環境
 談話室  情報セキュリティ教育のためのeラーニング教材作成システム
本章のまとめ

8. 情報セキュリティ総合科学の構築へ向けて
本章のまとめ 

Ⅲ. 情報社会と倫理
9. 情報倫理とは何か
本章のまとめ

10.  哲学史の流れ ――プラトンの2世界モデルから現代思想へ
10.1 プラトンの2世界モデルと科学文明の発展
 談話室 円と楕円,RSA 暗号と楕円暗号 ――プラトンのイデアの視点から
     楕円という数学的実在は,そのまま社会的実在となる
 談話室 哲学と数学の間
     荘子-岡倉天心(茶の湯)-ハイデガー哲学
10.2 倫理学の巨人たちと情報倫理
本章のまとめ

11. 社会規範と企業倫理
11.1 社会規範と個人倫理
11.2 企業経営と倫理
 談話室 ビジネスは誰に対して責任を持つのか
本章のまとめ

12. 技術者の悩みと倫理
12.1 スペースシャトル(チャレンジャー号)事故
 談話室 ソフトウェアのバグ
12.2 ファイル共有ソフト作成と技術者倫理
本章のまとめ

おわりに ――情報社会の教養と人材育成
 談話室 教養とは何か

付録 倫理綱領改定の説明 
引用・参考文献 
索引

「電子情報通信学会誌」(2012年8月号)に掲載の書評文
※当書評文は、電子情報通信学会ならびに書評執筆者の方の許可を得て掲載しております。

ネットワークインフラの急速な整備により,大量の情報がディジタル化されネットを行き来するようになった.ネットでの情報流通は,社会のあり方そのものを変えるぐらいの勢いで新しいサービスが次々と出現し,利用されている.このようなネット社会は,情報が何の障壁もなく行き渡るといった便利な面もある反面,個人の情報がネットという公衆の面前に何の前触れもなくさらけ出される危険もある.ネットのほう芽期では一部の専門家から,そのような危険性について警鐘が鳴らされていたが,情報に携わる技術者ですらそれほど強く意識していなかった.しかし,昨今では,一般の人でも情報の安全ということが強く意識されるようになってきているため,実際,社会に強く影響を与えるような問題が生じている.本書は,このような情報セキュリティの草分け的な存在である著者が,暗号などの技術要素だけにとどまらず,情報倫理や情報社会での情報への接し方など社会科学的な要素まで含んだ内容を分かりやすく解説したものである.実際,情報セキュリティの分野は,とっつきにくいところがある.特に暗号理論の部分に関しては,情報に携わっている技術者ですら難しく感じるところが多々あり,その技術の核になる部分を分かりやすく説明してくれる書籍の出現が望まれていた.本書の著者はそのような要望に応える形で,理論には余り深入りせず,暗号理論の骨子を具体的な例を挙げながら読者が興味をそらさないように丁寧に解説してくれているところがありがたい.また,本文の間に挿入されているコラム形式の「談話室」で読者の興味をそらせないような工夫も施されており,今まで情報セキュリティの予備知識がなかった読者でもすんなりと読み進むことができるであろう.更に,広く技術以外の情報社会での倫理についても公平に俯瞰しており,情報セキュリティ分野の専門家以外の一般の読者にもお薦めの書である.情報のリスク管理については,どのように対処すればよいか問題点が曖昧でとかく腫れもの扱いされがちであるが,本書を一読することでおおよその問題点がはっきりとすることであろう.ぜひ,多くの方に一読することをお薦めしたい書である.
(紹介者 苗村昌秀 正員 日本放送協会放送技術研究所)

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