株式会社コロナ社

計測・制御セレクションシリーズ

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2023.12.14 更新

シリーズ刊行のことば

近年の科学技術は,情報化・グローバル化の中で驚くべき速さで発展している。計測・制御分野も例外ではなく,次々と新しい概念・理論・技術が発表され,その核心を理解するのに多大な努力を要する状況にある。さらに,各種の技術が単一の分野に閉じることなく,さまざまな分野が横断的に発展・連携・融合し,新たな分野へ多種多様な広がりをみせている。例えば,計測技術の発展は,知的システムを構築するための人工知能やデータサイエンスの発展にも大きく寄与し,両技術分野の融合による技術革新も期待されている。

計測自動制御学会(SICE)が扱う,計測,制御,システム・情報,システムインテグレーション,ライフエンジニアリングといった分野は,もともと分野横断的な性格を備えていることから,SICEが社会において果たすべき役割がより一層重要なものとなってきている。SICEでは,2018年に完結した「計測自動制御学会(SICE)計測・制御テクノロジーシリーズ」の次世代となるシリーズ企画の在り方について模索し,議論を重ねてきた。その結果,めまぐるしく技術動向が変化する時代に活躍する技術者・研究者・学生の助けとなる書籍を,SICEならではの視点からタイムリーに提供するというシリーズの方針を立てた。

この方針に基づき,従来のシリーズでのテーマや執筆者の選定から出版までのプロセスを見直し,これまでとは異なるプロセスでシリーズ企画を進めていくことにした。ユニークな取り組みとして,SICEがシリーズの執筆者の公募を行い,会誌出版委員会での選考を経て収録テーマを決定している点がある。また,公募と並行して,会誌出版委員会によるテーマ選定や,学会誌「計測と制御」での特集から本シリーズの方針に合うテーマを選定するなどして,収録テーマを決定している。テーマの選定に当たっては,SICEが今の時代に出版する書籍としてふさわしいものかどうかを念頭に置きながら進めている。このようなシリーズの企画・編集プロセスを鑑みて,本シリーズの名称を「計測・制御セレクションシリーズ」とした。

本シリーズは,計測,制御,システム・情報,システムインテグレーション,ライフエンジニアリングに関わる多種多様なテーマがタイムリーに収録されていくことをねらっている。本シリーズが変化の大きな時代の中で活躍する研究者・技術者・学生の役に立てば幸いである。最後に,このシリーズ企画を進めるに当たってご尽力いただいたコロナ社の各氏に感謝したい。

2021年5月 計測自動制御学会 会誌出版委員会 出版ワーキンググループ

シリーズラインナップ

計測・制御セレクションseries1

次世代医療AI- 生体信号を介した人とAIの融合 -

生体信号に関する新たな医療 AI 開発について解説し,法律や倫理,薬事も解説した

計測・制御セレクションシリーズ1 次世代医療AI
  • 計測自動制御学会 編/藤原 幸一・久保 孝富 編著
  • A5サイズ/272頁
  • 定価4,180円 (本体3,800円+税)
書籍の特徴
生体信号を活用する医療AIに焦点を当て,
  • 生体信号の生理学的メカニズム
  • 各種の測定機器,生体信号を解析する機械学習技術
  • 医療AI開発にあたり,研究者,開発者が知っておくべきAIの法律面や倫理面
  • 実用化または商用化を目指す際のハードルとなる薬事
について解説しました。

【本書の構成】

  1. 1章:医療AIの概説
  2. 2章:生体信号発生のメカニズムに関わる生体の構造や機能の概要
  3. 3章:代表的な生体計測方法の紹介
    できるだけ正しい測定を行い,質の高い生体信号を記録しておくことが,生体信号を活用する医療AI開発の最初の壁となります。
  4. 4章:生体信号処理の前処理手法の解説
    ノイズまみれの生体信号から目的とする信号を前処理によって取り出したら,ようやく機械学習によるAI の学習です。
  5. 5章:古典的な回帰・識別から深層学習まで,医療AI開発に用いられる機械学習手法について幅広く触れます。
  6. 6章:実際にAI開発に利用される生体信号とその活用例を,臨床例を含めて紹介します。本章を読むと,生体信号を用いるAIが,いかに臨床と深く結び付いているかがわかるでしょう。逆にいえば,工学系の研究者にとって,いかに臨床現場に入り込むかが医療AI開発の鍵となることが理解できるはずです。
  7. 7章:生体信号を活用する医療AIの実用化・商用化の例を紹介,今後の医療AI開発の展望を述べます。
  8. 8章:医療AIに関わる法律や倫理,薬事について,法律や倫理に詳しくない開発者,研究者に向けて,これらの平易な解説を試みました。
目次
1.序論
1.1 医療AIとは?
1.2 本書の構成

2.生体の構造・機能
2.1 神経系
 2.1.1 神経細胞
 2.1.2 静止膜電位と活動電位
 2.1.3 シナプス伝達
 2.1.4 脳神経回路の構造
 2.1.5 脳の機能
2.2 感覚器系
 2.2.1 視覚
 2.2.2 聴覚と平衡覚
 2.2.3 嗅覚と味覚
2.3 筋骨格系
 2.3.1 骨格
 2.3.2 骨格筋
 2.3.3 筋線維の構造
 2.3.4 筋線維の収縮原理と神経シグナルによる制御
 2.3.5 筋収縮の生理学
2.4 循環器系
 2.4.1 循環器系の構成
 2.4.2 心臓の解剖学的構造
 2.4.3 刺激伝導系と心筋の収縮
 2.4.4 循環器系の役割
 2.4.5 循環の調節

3.生体計測
3.1 脳活動
 3.1.1 電気的活動
 3.1.2 脳血流反応
3.2 心電図
3.3 筋電図
3.4 脈波
 3.4.1 光電式容積脈波記録
 3.4.2 心弾動図

4.生体信号処理
4.1 信号処理の基礎
 4.1.1 フーリエ解析
 4.1.2 ウェーブレット解析
4.2 行列分解
 4.2.1 主成分分析
 4.2.2 独立成分分析
 4.2.3 非負値行列因子分解
4.3 生体信号の特徴量

5.生体信号処理に用いられるAI・機械学習
5.1 異常検知
 5.1.1 多変量統計的プロセス管理(MSPC)
 5.1.2 自己符号化器
5.2 クラスタリング
 5.2.1 階層的クラスタリング
 5.2.2 k平均法
 5.2.3 混合ガウス分布モデル
5.3 分類
 5.3.1 最近傍法とk近傍法
 5.3.2 ベイズの識別規則と線形判別分析法
 5.3.3 ロジスティック回帰
 5.3.4 サポートベクタマシン
 5.3.5 決定木とランダムフォレスト
5.4 回帰
 5.4.1 線形回帰
 5.4.2 サポートベクタ回帰
 5.4.3 k近傍法とカーネル回帰
 5.4.4 ガウス過程回帰
5.5 因果推論
 5.5.1 グレンジャー因果性
 5.5.2 LiNGAM
5.6 深層学習
 5.6.1 フィードフォワードニューラルネットワーク
 5.6.2 普遍性定理
 5.6.3 誤差逆伝搬法
 5.6.4 畳み込みニューラルネットワーク:画像データの処理
 5.6.5 再帰型ニューラルネットワーク:時系列データの処理
 5.6.6 その他の話題

6.生体信号を用いた医療AI技術開発
6.1 脳活動
 6.1.1 脳機能画像を用いた精神疾患の診断と層別化
 6.1.2 ブレイン-マシンインタフェース(BMI)
6.2 心拍変動
 6.2.1 自律神経系
 6.2.2 心拍変動解析
 6.2.3 時間領域指標
 6.2.4 周波数領域指標
 6.2.5 脈波のHRV解析への利用
 6.2.6 自律神経系の機能検査法
 6.2.7 HRVによるてんかん発作予知
 6.2.8 臨床データへの適用結果
6.3 筋電位信号
 6.3.1 運動単位:筋線維群とα運動ニューロン
 6.3.2 筋電位信号とは
 6.3.3 表面筋電図の計測方法
 6.3.4 筋電位信号の応用事例

7.実社会への実装および今後の展望
7.1 社会実装例
 7.1.1 心電図または心音を用いるAIデバイス
 7.1.2 胸部聴診音や呼吸音を用いるAIデバイス
 7.1.3 その他のバイタルサインを用いるデバイス
 7.1.4 画像診断
7.2 今後の展望

8.医療AIの法律・倫理・薬事
8.1 医療AI開発者にとっての法律の意義
 8.1.1 法的規制の大枠
 8.1.2 事例検討
8.2 医療AIの法律と倫理
 8.2.1 AIの倫理
 8.2.2 医療・医学研究の倫理
 8.2.3 倫理にどのように対応すればよいのか
8.3 医療AIと薬事
 8.3.1 医療AIの医療機器該当性について
 8.3.2 薬事規制から見た医療AI開発
 8.3.3 AI医療機器に治験は必要か不要か?

引用・参考文献
索引
more
著者からのメッセージ
医用画像以外のモダリティ,特に生体信号を用いたAI技術に焦点を当て,来たるべき新たな医療AI開発の時代に備えるために必要な事柄を丁寧に解説しました。画像以外のモダリティではデータの収集や解釈が難しい場合がありますが,本書がその隘路を乗り越えるためのヒントとなれば幸いです。
キーワード
医療AI,生体計測,生体信号処理,機械学習,深層学習,ニューラルネットワーク,神経科学,異常検知,ブレイン-マシンインタフェース(BMI),医療倫理,生命倫理,AI医療機器

計測・制御セレクションseries2

外乱オブザーバ

物体を動かす際に生じる外乱(摩擦や重力など)を推定する「外乱オブザーバ」を解説

計測・制御セレクションシリーズ2 外乱オブザーバ
  • 計測自動制御学会 編/島田 明 著
  • A5サイズ/284頁
  • 定価4,400円 (本体4,000円+税)
書籍の特徴
物を動かす際に,摩擦, 重力, 外力等が物の動きを妨げることがある。総称して外乱と呼ぶ。外乱の値を推定できれば,制御系の安定性や追従性を向上させることができ,情報処理やAIなどにも利用できるだろう。外乱の推定方法に「外乱オブザーバ」(disturbance observer,略してDOB)がある。外乱オブザーバ,および外乱オブザーバを併用した制御系は実用的な推定法・制御法として注目され,用いられてきたが,これまで体系的な解説書がなかった。本書は外乱オブザーバと併用制御系を体系的に解説した初の専門書である。

【読者対象】

制御工学,モーションコントロールに関する理論や技術と古典制御理論の基礎をある程度学び,現代制御理論についてもある程度知っている人

【本書の構成】

  1. 1:外乱オブザーバの基本(伝達関数表現での解説,反力推定,2自由度制御など)
  2. 2:既約分解を用いた安定化制御系と外乱オブザーバ
  3. 3:状態空間表現の連続時間系外乱オブザーバ (同一次元,最小次元,高次外乱推定など)
  4. 4:ディジタル系の外乱オブザーバ (同一次元,最小次元,高次外乱推定など)
  5. 5:振動系の外乱オブザーバ設計と制御 (2慣性系を用いた振動抑制制御)
  6. 6:通信外乱オブザーバ (スミス法と通信外乱推定)
  7. 7:マルチレート外乱オブザーバ (複数の制御周期を持つシステムの外乱推定)
  8. 8:外乱オブザーバ併用モデル予測制御 (モデル予測制御と組み合わせる方法)
  9. 9:外乱推定カルマンフィルタ (観測ノイズがあるシステムの外乱推定)
  10. 10:適応外乱オブザーバ (パラメータ,状態変数,外乱を全て推定)
  11. 11:速度の計測・推定法
目次
1.はじめに
1.1 外乱オブザーバの種類と制御系設計
 1.1.1 外乱オブザーバの種類
 1.1.2 オブザーバおよび制御系設計の考え方
1.2 例の形式とMATLABの利用
 1.2.1 例の形式
 1.2.2 MATLAB/Simulinkの利用
1.3 本書の構成と読み方
 1.3.1 本書の構成
 1.3.2 本書の読み方

2.外乱オブザーバの基本
2.1 外乱とは
2.2 外乱推定の仕組み
2.3 外乱除去制御と加速度制御系
 2.3.1 外乱除去制御と加速度制御系の考え方
 2.3.2 外乱の捉え方による外乱オブザーバの違い
 2.3.3 基本的な制御系設計
2.4 反力推定オブザーバ
2.5 内部モデル原理と2自由度制御系
 2.5.1 内部モデル原理
 2.5.2 フィードフォワード制御
 2.5.3 外乱オブザーバとフィードフォワードを併用する制御系
2.6 観測ノイズとモデル化誤差の影響
 2.6.1 観測ノイズの影響
 2.6.2 モデル化誤差の影響
2.7 実システムのモデリング
 2.7.1 DCモータのトルク制御モデル
 2.7.2 台車モデルと回転型モータの関係
2.8 ロバスト制御としての考え方

3.既約分解を用いた安定化制御系と外乱オブザーバ
3.1 既約分解と安定化制御器の導出
 3.1.1 既約分解のためのパラメータの導出
 3.1.2 安定化制御器と自由パラメータ
 3.1.3 Q(s)を含んだ二重既約分解
3.2 外乱オブザーバとの関係
3.3 既約分解と2自由度制御系の構成

4.状態空間表現での連続時間系外乱オブザーバ
4.1 連続時間系の同一次元入力端外乱オブザーバ
 4.1.1 連続時間系の同一次元入力端外乱オブザーバの設計法
 4.1.2 可制御性と状態フィードバック
 4.1.3 連続時間系の同一次元外乱オブザーバ併用サーボ系
4.2 連続時間系の同一次元反力推定オブザーバ
4.3 連続時間系の同一次元出力端外乱オブザーバ
4.4 同一次元高次外乱オブザーバの設計
4.5 最小次元外乱オブザーバと伝達関数表現への変換
4.6 周期外乱オブザーバの設計
4.7 可観測性と非入出力端外乱の扱い
 4.7.1 DCモータの数学モデル
 4.7.2 DCモータの可観測性行列とランク
 4.7.3 外乱推定の可観測性
 4.7.4 非入出力端外乱オブザーバと制御

5.ディジタル系の外乱オブザーバ
5.1 同一次元ディジタル外乱オブザーバ設計
5.2 分離定理の確認
5.3 最小次元ディジタル外乱オブザーバと伝達関数表現
5.4 同一次元高次ディジタル外乱オブザーバの設計

6.振動系の外乱オブザーバの設計と制御
6.1 2慣性系のモデリング
6.2 伝達関数表現での振動抑制制御
6.3 2慣性系の外乱オブザーバ設計と安定化制御
 6.3.1 入力軸外乱τ_d1を推定するオブザーバ
 6.3.2 出力軸外乱τ_d2を推定するオブザーバ
6.4 2慣性系の外乱オブザーバ併用サーボ系
 6.4.1 入力軸外乱τ_d1を考慮した入力軸サーボ系
 6.4.2 出力軸外乱τ_d2を考慮した出力軸サーボ系

7.通信外乱オブザーバ
7.1 スミス法の概要
7.2 通信外乱オブザーバ
7.3 外乱のもとでの通信外乱オブザーバ併用制御

8.マルチレート外乱オブザーバ
8.1 マルチレート系のモデリング
8.2 マルチレート外乱オブザーバ:方法
 8.2.1 外乱オブザーバ設計
 8.2.2 マルチレートオブザーバを用いた制御系設計
8.3 マルチレート外乱オブザーバ:方法

9.外乱オブザーバ併用モデル予測制御
9.1 モデル予測制御
 9.1.1 モデル予測制御の概要
 9.1.2 MPC設計のための定式化と目的関数の定義
9.2 制約の記述法
 9.2.1 制御入力\hat{u}(k)に関する制約の扱い
 9.2.2 制御量\hat{z}(k)に関する制約の扱い
 9.2.3 制御入力の変化量Δ\hat{u}(k)に関する制約の扱い
 9.2.4 制御入力と制御量に関する制約の扱い
9.3 モデル予測制御系設計
9.4 外乱オブザーバ併用モデル予測制御系設計

10.外乱推定カルマンフィルタ
10.1 外乱推定カルマンフィルタ設計
10.2 外乱推定定常カルマンフィルタ設計
10.3 外乱推定拡張カルマンフィルタ設計

11.適応外乱オブザーバ
11.1 適応オブザーバの構造
11.2 適応外乱オブザーバのための可観測正準系の導出
11.3 状態変数フィルタの作成
11.4 Kreisselmeier型適応オブザーバの設計

12.速度の計測・推定法
12.1 速度計測の重要性
12.2 速度計測・速度推定手法
 12.2.1 擬似微分
 12.2.2 計数法・計時法
 12.2.3 M/T方式
 12.2.4 同期計数法
 12.2.5 瞬時速度オブザーバ

付録
A.1 数学的基礎
A.2 古典制御理論に基づく基本的な制御系
A.3 連続系の現代制御理論の基礎とオブザーバ
A.4 ドイルの記法と二重既約分解表現の確認
A.5 ディジタル系の現代制御理論の基礎とオブザーバ
A.6 最適計画法の表現と意味
A.7 描画プログラムの例
引用・参考文献
索引
more
著者からのメッセージ
読者が「外乱オブザーバ」を理解し,自ら活用できるようになってもらうための参考として,MATLAB/Simulinkを用いたサンプルプログラムを多く紹介しています。また,本書の執筆にあたり,原稿とプログラムを学部・大学院授業,研究室での勉強会で試用することで,不具合やわかり難さを改善する試みを重ねて来ました。本書が皆様の研究・開発等に役に立つことを心から願います。
キーワード
モーションコントロール,制御系設計,ロバスト制御,伝達関数、同一次元外乱オブザーバ,高次外乱オブザーバ,最小次元外乱オブザーバ,周期外乱オブザーバ,むだ時間外乱,マルチレート制御系,モデル予測制御,カルマンフィルタ,適応外乱オブザーバ, MATLAB/Simulink

計測・制御セレクションseries3

量の理論とアナロジー

物理構造の量を通じた解明のために、あらゆる方向からの言説をまとめて蓄積した

計測・制御セレクションシリーズ3 量の理論とアナロジー
  • 計測自動制御学会 編/久保 和良 著
  • A5サイズ/284頁
  • 定価4,400円 (本体4,000円+税)
書籍の特徴
分野は異なるが同じような現象の対応付けがなされることをアナロジーと呼ぶ。アナロジーは横断型の思考方法で全体を見通せるので,問題解決に高い能力が発揮できる。本書ではアナロジーを科学的に述べている。
アナロジーを考える上で,物事の構造に注目する必要が出て,その背景には量の理論が見えてくる。この一連の科学をまとめるにあたって,筆者は,そこに系統だった理論がないことに気づいた。そこで本書では数学教育,物理,計測,機械工学,電気工学,システム工学など,可能な限りの量の理論とアナロジーを紹介して全体を読者に提供する方針をとった。
量の理論を集約すると「1.量の放逐,2.量の線型代数,3.外延量と内包量,4.示量変数と示強変数,5.フローとエフォート,6.位差量と流通量」の6系統の形が見えた。本書では量そのものの科学にも広く言及した。
目次
1.表記方針と準備

2.量とは
2.1 量と量の理論
2.2 度量衡と時間量
2.3 量の表現
2.4 量の種類
2.5 量と数との違い
2.6 アナロジーとデュアリティ

3.数学および教育に関する量の理論
3.1 藤澤利喜太郎の理論(初等算術教育の量)
3.2 遠山啓の理論(外延量と内包量)
 3.2.1 分離量
 3.2.2 外延量と内包量
 3.2.3 遠山啓の理論について
 3.2.4 内包量の用法と微積分への拡張
 3.2.5 銀林浩の拡張
3.3 小島順の理論(量の線型代数)
 3.3.1 実数体
 3.3.2 線型空間
 3.3.3 線型写像
 3.3.4 双線型写像
 3.3.5 双対空間
 3.3.6 テンソル積
 3.3.7 1次元線型空間と量の扱い
 3.3.8 組立量の理論
3.4 数学教育で量の理論を考える意味

4.物理に関する量の理論
4.1 ニュートンの量の理論とマッハの批判
 4.1.1 ニュートンの量の理論
 4.1.2 マッハの批判
 4.1.3 ニュートン力学の注意点
4.2 押田勇雄の物理学の量の理論
 4.2.1 物理量
 4.2.2 線型現象と線型微分法則
 4.2.3 アナロジー
 4.2.4 エネルギー変換
4.3 三輪修三による示強変数と示量変数の起源
4.4 久保亮五の熱力学的な量とポテンシャル
4.5 高橋秀俊の『物理学汎論』での量の理論
 4.5.1 構造とエネルギー
 4.5.2 力について
 4.5.3 示量変数と示強変数
 4.5.4 ルジャンドル変換
 4.5.5 いろいろな自由度の間の交渉
 4.5.6 慣性のある系
 4.5.7 ハミルトニアンとラウシアン
 4.5.8 電気回路と機械系との対応
 4.5.9 不可逆過程

5.計測に関する量の理論
5.1 本多敏の理論
 5.1.1 計測工学での量の分類
 5.1.2 量の不確定性関係が計測に及ぼす影響
 5.1.3 センシングにおける信号変換とエネルギー
5.2 安藤繁の理論
 5.2.1 センサと計測システム
 5.2.2 センサの4端子モデル
 5.2.3 示容変量と示強変量
 5.2.4 信号エネルギーとインピーダンス
 5.2.5 インピーダンスの捨象
5.3 科学的基礎としての計測における量の理論
 5.3.1 ヘルムホルツの数量認識
 5.3.2 マッハの数量の認識論
 5.3.3 Campbellの測定論
 5.3.4 その他の理論
5.4 高田誠二の分類
5.5 小林彬の官能量の位置付け
5.6 北森俊行のアナロジーと計測理論
 5.6.1 計測システムの一般的構造
 5.6.2 計測システムの必要性
5.7 森村正直の計測論理構造
5.8 山崎弘郎の相似と無次元量
5.9 森村正直のトランスデューサに関する理論

6.分野横断的工学での量の理論とアナロジー
6.1 工学的な量の理論
 6.1.1 力学系の量の構造
 6.1.2 電気系の量の構造
 6.1.3 量の構造における双対性
 6.1.4 量の構造から見えるアナロジー
 6.1.5 横断型構造への発展
 6.1.6 吉川弘之のディシプリンの理論
6.2 高橋利衛の量の理論
 6.2.1 位差量と流通量の分け方と構造
 6.2.2 ゲシュタルトとしての内在性と外在性
 6.2.3 工学的視点
 6.2.4 双対と類推
 6.2.5 量の理論とアナロジー
 6.2.6 高橋利衛の理論の特徴

7.工学に現れる量とアナロジー
7.1 電気回路系の量の理論と構造
 7.1.1 川上正光の量の理論と双対構造
 7.1.2 齋藤正男の電気回路
 7.1.3 木村英紀の電気回路
 7.1.4 高橋秀俊の回路論
 7.1.5 安藤繁の双対回路論
7.2 機械工学系の量の理論と構造
 7.2.1 保坂寛の機械振動解析論
 7.2.2 中田孝のモビリティ法
 7.2.3 長松昌男の電気機械相似理論
 7.2.4 川瀬武彦の理論
7.3 システム工学系の量の理論と構造
 7.3.1 小林邦博らの過渡現象論
 7.3.2 正田英介の線型システム理論
 7.3.3 高橋秀俊の数理と現象
 7.3.4 高橋秀俊の双対と類推
 7.3.5 近野正のダイナミカル・アナロジー

8.量に関するいくつかの話題
8.1 情報理論と信号理論での量とアナロジー
 8.1.1 情報理論と熱力学
 8.1.2 信号理論と量子力学
 8.1.3 信号理論での取扱い
 8.1.4 信号の特徴量と無次元量
 8.1.5 信号処理でのウィナー・ヒンチンの関係
8.2 単位と国際単位系(SI)
 8.2.1 メートル条約
 8.2.2 最新の国際文書とSI
 8.2.3 自然単位系の量の理論
8.3 次元解析と新たな量概念
 8.3.1 次元解析
 8.3.2 生物学の相似則
8.4 文学と工学のアナロジー
8.5 発想法としてのアナロジー
8.6 感覚量について

9.量の理論の総括
9.1 量の理論
9.2 Xチャートによる一般化
9.3 時間とエネルギーおよび第4の素子
9.4 アナロジーの根幹

引用・参考文献
索引
more
著者からのメッセージ
本書では量そのものの科学にも広く言及した。多くの学問分野は別のように見えても,対応構造に着目すれば,分野横断型のアナロジーが役に立つ。社会学の人口増加も,医学のウィルス感染者数の減少も,回路学や力学との類推で扱える。その際,社会学や医学の細かな事情は必ずしも必要ではなくなり,社会学のマクロな視点も,医学のミクロな視点も,アナロジーのメタレベルの視点で解決できる。
諸姉諸兄には量の理論とアナロジーを発想に役立てていただき,筆者が積んだ石の上に,玉を積んでいただくことを願っている。
キーワード
アナロジー,類推,双対,量の理論,国際単位系

計測・制御セレクションseries4

電力系統のシステム制御工学- システム数理とMATLABシミュレーション -

電力システムの構造や特性を「システム論的に理解する」ための最良の一冊!

計測・制御セレクションシリーズ4 電力系統のシステム制御工学
  • 計測自動制御学会 編/石崎 孝幸 編著/川口 貴弘・河辺 賢一 著
  • A5サイズ/284頁
  • 定価4,620円 (本体4,200円+税)
書籍の特徴
本書では,システム制御分野の学生や研究者,技術者を主な読者に想定して,システム制御工学を専門とする著者が,システム制御工学のことばで電力システムの構造や数学的な基礎を解説しています。また,著者らの研究グループが開発する数値シミュレーションプラットフォームであるGUILDA(Grid & Utility Infrastructure Linkage Dynamics Analyzer)を活用して,電力システムの解析や制御に関する数値シミュレーション環境を読者が独力で構築できるように,MATLABによるオブジェクト指向プログラミングの基礎を解説しています。

【本書の構成】

  1. 第1章:本書の位置づけやねらい,特徴,読み進め方などを説明します。
  2. 第2章:電力系統の数理モデルを解説します。特に,電力系統全体は,代数方程式で記述される送電網を介して,微分方程式で記述される同期発電機と代数方程式で記述される負荷が結合された,非線形の微分代数方程式系として表現されることを説明します。
  3. 第3章:非線形の微分代数方程式系で記述される電力系統モデルの数値シミュレーション手法を解説します。また,MATLABによるオブジェクト指向プログラミングに基づいて,構造化された数値シミュレーション環境を構築するための指針を示します。
  4. 第4章:近似線形化を用いて電力系統モデルの安定性解析を行います。発展的な話題として,動的システムの受動性の概念を用いて,電力系統モデルの定態安定性が系統的に解析できることを明らかにします。
  5. 第5章:電力系統モデルの周波数安定化制御と過渡安定化制御を解説します。具体的には,平衡点によらない受動性の概念を用いて,周波数安定化制御系に対する安定領域の解析を行います。また,過渡安定化制御に用いられる標準的な自動電圧調整器や系統安定化装置の構成や機能を解説します。
  6. 第6章:本書で説明された基礎事項を応用して,IEEE68母線系統モデルと呼ばれる標準的な大規模モデルの数値シミュレーションを行います。数値シミュレーションでは,負荷変動に対する自動発電制御の効果や母線地絡に対する過渡安定度を解析します。
目次
1.序論
1.1 電力系統のシステム制御工学
 1.1.1 電力システム改革に向けた異分野融合の重要性
 1.1.2 本書のねらい
 1.1.3 本書の特徴
1.2 本書の読み方
 1.2.1 全体構成
 1.2.2 数値計算プログラムのダウンロード
 1.2.3 数学的記法

2. 電力系統の数理モデル
2.1 交流回路理論の基礎
 2.1.1 回路素子
 2.1.2 瞬時値と実効値
 2.1.3 フェーザ表示
 2.1.4 インピーダンスとアドミタンス
2.2 接続機器の相互作用関係を表すアドミタンス行列
 2.2.1 送電網モデルの基礎
 2.2.2 対地静電容量を考慮した送電網モデル
 2.2.3 アドミタンス行列の数学的性質
2.3 同期発電機の数理モデル
 2.3.1 詳細度に基づく発電機モデルの大別
 2.3.2 1軸モデルの数学的表現
 2.3.3 発電機母線のクロン縮約
 2.3.4 蔵本型の振動子モデルの導出
 2.3.5 1機無限大母線系統モデル
 2.3.6 発電機母線が縮約されたアドミタンス行列の数学的性質
 2.3.7 突極型の同期発電機の数理モデル
2.4 負荷の数理モデル
 2.4.1 負荷の特性による電流と電圧の関係式
 2.4.2 負荷母線のクロン縮約
 2.4.3 負荷母線が縮約されたアドミタンス行列の数学的性質
数学的補足

3.電力系統モデルの数値シミュレーション
3.1 電力系統モデルの時間応答を計算するためには
 3.1.1 時間応答を計算することの難しさ
 3.1.2 計算手順
3.2 定常状態を数値的に探索する潮流計算
 3.2.1 潮流計算の概要
 3.2.2 定常的な潮流状態の数値的な探索手法
 3.2.3 アドミタンス行列と送電損失の関係
3.3 所与の潮流状態を実現する各機器のパラメータ設定
 3.3.1 所望の電力供給を実現する発電機の定常状態
 3.3.2 所望の電力消費を実現する負荷のパラメータ
 3.3.3 発電機の内部状態と入出力の数学的関係
3.4 電力系統モデルの時間応答計算
 3.4.1 初期値応答
 3.4.2 負荷モデルのパラメータ変動に関する応答
 3.4.3 地絡に対する応答
3.5 定常的な潮流状態における母線電圧の周波数同期
3.6 潮流計算の実装法
 3.6.1 代数方程式の解き方
 3.6.2 潮流計算の単純な実装法
 3.6.3 分割されたモジュール群を用いた潮流計算の実装法
3.7 電力系統モデルの時間応答計算の実装法
 3.7.1 電力系統モデルの時間応答計算の単純な実装
 3.7.2 分割したモジュール群を用いた時間応答計算の実装法
数学的補足

4. 電力系統モデルの定態安定性解析
4.1 近似線形化に基づく安定性解析
 4.1.1 電力系統モデルの近似線形化
 4.1.2 近似線形モデルの安定性判別
4.2 数値計算による近似線形モデルの安定性解析
 4.2.1 分割したモジュール群を用いた近似線形化の実装法
 4.2.2 数値的な定態安定性の解析
4.3 近似線形モデルの数学的な安定性解析
 4.3.1 近似線形モデルの定態安定性
 4.3.2 近似線形モデルの受動性
 4.3.3 受動性に基づく定態安定性の解析
 4.3.4 近似線形モデルが受動的であるための必要条件
 4.3.5 近似線形モデルが定態安定であるための必要条件
数学的補足

5.電力系統モデルの安定化制御
5.1 周波数安定化制御
 5.1.1 ブロードキャスト型PIコントローラによる自動発電制御
 5.1.2 周波数安定化制御の数値シミュレーション
5.2 周波数安定化制御系の数学的な安定性解析
 5.2.1 対象とする電力系統モデル
 5.2.2 電力系統モデルの平衡点によらない受動性
 5.2.3 周波数安定化制御系の安定性解析
5.3 過渡安定化制御
 5.3.1 励磁系による発電機の分散制御
 5.3.2 標準的な自動電圧調整器モデル
 5.3.3 自動電圧調整器の制御効果
 5.3.4 系統安定化装置
 5.3.5 系統安定化装置の制御効果
5.4 レトロフィット制御理論に基づく系統安定化装置
 5.4.1 系統安定化装置の設計に用いる電力系統モデル
 5.4.2 レトロフィット制御理論に基づく系統安定化装置の設計

6.大規模モデルの数値シミュレーション例
6.1 対象とする電力系統モデル
 6.1.1 IEEE68母線系統モデル
 6.1.2 潮流計算に用いるデータシート
 6.1.3 負荷モデル
6.2 負荷変動に対する周波数安定性解析
 6.2.1 負荷変動の設定
 6.2.2 発電機の機械入力と界磁電圧が定数である場合
 6.2.3 機械入力が定数である場合
 6.2.4 自動発電制御器により機械入力を制御する場合
6.3 母線地絡に対する過渡安定度解析
 6.3.1 母線地絡の設定
 6.3.2 レトロフィット制御理論に基づく系統安定化装置の効果

引用・参考文献
索引
more
著者からのメッセージ
システム制御分野は,制御理論,情報理論,データ科学,システム科学,最適化などを幅広く横断して理論と技術を磨いてきました。一方で,ともすると数学的な研究に注力するあまり,実応用を脇に置いて理論研究や技術開発が進められることも少なくありませんでした。本書は,システム制御の理論と技術がもつ潜在能力を発揮する場を提供することによって,電力システムの学術的な面白さを多くの方々に体験してもらうことをねらって執筆されています。本書が実学と数理学を結ぶ架け橋となり,微力ながらも電力システムの未来をつくる一助となることを願います。
キーワード
システム制御工学,電力系統工学,システム数理,MATLABシミュレーション,オブジェクト指向プログラミング

計測・制御セレクションseries5

機械学習の可能性

現在,どのような分野でどのように機械学習が用いられているのか,網羅的に解説している。

計測・制御セレクションシリーズ5 機械学習の可能性
  • 計測自動制御学会 編/浮田 浩行・濱上 知樹 編著
  • A5サイズ/240頁
  • 定価3,960円 (本体3,600円+税)
書籍の特徴
機械学習の歴史や種類,基本的なアルゴリズムから,画像認識や文字認識,ゲーム理論,音声生成や制御,また応用例として医療や社会インフラ,外観検査,語学学習に至るまで網羅的に解説しており,開発環境についても言及している。
目次
1.機械学習の基礎
1.1 機械学習とは
 1.1.1 機械学習の歴史
 1.1.2 機械学習の手順
 1.1.3 機械学習の設計
1.2 機械学習の種類
 1.2.1 教師あり学習
 1.2.2 教師なし学習
 1.2.3 半教師あり学習
 1.2.4 敵対的学習
 1.2.5 強化学習
 1.2.6 オンライン・オフライン・ミニバッチ学習
1.3 機械学習アルゴリズム
 1.3.1 線形回帰,パーセプトロン,ロジスティック回帰
 1.3.2 ニューラルネットワークとディープニューラルネットワーク
 1.3.3 サポートベクタマシン
 1.3.4 決定木
 1.3.5 アンサンブル学習
 1.3.6 クラスタリング
 1.3.7 自己組織化マップ
 1.3.8 強化学習アルゴリズム

2.機械学習と画像認識
2.1 画像認識
2.2 画像認識における問題設定
 2.2.1 画像照合
 2.2.2 物体検出
 2.2.3 画像分類
 2.2.4 シーン理解(セマンティックセグメンテーション)
 2.2.5 特定物体認識
2.3 画像認識技術の変遷
 2.3.1 特徴点検出・記述
 2.3.2 特徴抽出
 2.3.3 識別(機械学習)
2.4 深層学習による画像認識
 2.4.1 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
 2.4.2 物体検出への適用
 2.4.3 シーン理解(セマンティックセグメンテーション)への適用
 2.4.4 マルチタスク学習
2.5 機械学習と画像認識の今後

3.機械学習と文字検出・認識
3.1 文字認識の意義と歴史
3.2 文字認識技術と畳み込みニューラルネットワーク
3.3 環境中の文字列の検出
3.4 環境中の文字列の認識
3.5 学習データの生成

4.機械学習と音声生成:統計的手法に基づく音声信号モデリング
4.1 音声生成過程と音声信号の特徴
4.2 ソースフィルタ理論に基づく数理的手法
 4.2.1 ソースフィルタ理論による音声信号モデリング
 4.2.2 確率的手法
 4.2.3 利点と欠点
4.3 波形接続に基づく事例ベース手法
 4.3.1 波形接続による音声信号モデリング
 4.3.2 利点と欠点
4.4 深層学習に基づく信号波形モデリング手法
 4.4.1 深層波形生成モデルによる音声信号モデリング
 4.4.2 他手法との比較
4.5 さらなる発展に向けて

5.機械学習とゲーム理論:ゲーム理論とオンライン意思決定
5.1 均衡計算,最適化,後悔最小化
5.2 モデル
5.3 均衡計算と機械学習
5.4 後悔最小化と粗相関均衡

6.機械学習と制御:連続行動空間における強化学習
6.1 複雑化する制御対象と強化学習の台頭0
6.2 強化学習
 6.2.1 問題設定
 6.2.2 価値関数
 6.2.3 連続行動空間における方策関数
6.3 方策関数のモデル
 6.3.1 ガウス分布(正規分布)
 6.3.2 スチューデントのt分布
 6.3.3 ベータ分布
 6.3.4 混合分布
 6.3.5 Flowベースモデル
6.4 制御と強化学習の展望

7.機械学習と開発環境:深層学習フレームワークの動向
7.1 深層学習フレームワークとは
7.2 基礎知識
 7.2.1 ディープニューラルネットワーク(DNN)の構造
 7.2.2 Define and Run/Define by Run
7.3 フレームワーク比較
 7.3.1 TensorFlow
 7.3.2 PyTorch/Caffe2
 7.3.3 Chainer
 7.3.4 Caffe
 7.3.5 Keras
 7.3.6 MatConvNet
 7.3.7 Darknet
7.4 フレームワーク間互換性
7.5 実行速度比較
7.6 推奨フレームワーク

8.機械学習と医療応用
8.1 医療と技術情報
8.2 機械学習による医用画像異常検知
 8.2.1 敵対的生成ネットワーク(GAN)
 8.2.2 GANによる異常検知
 8.2.3 眼底異常検出
8.3 機械学習による医用動画動体追尾
 8.3.1 移動推定に関する従来技術と課題
 8.3.2 変形を伴う動体の移動量推定
 8.3.3 医用動画像への応用
8.4 機械学習による検出問題
 8.4.1 AdaBoost
 8.4.2 cost-sensitive learning
 8.4.3 ATBoost
 8.4.4 生殖医療における精子検出への応用

9.機械学習と計測:社会インフラへの応用
9.1 社会インフラの抱える課題とAI技術
9.2 都市浸水リスク軽減のための計測技術
9.3 CNNを用いたアプローチ
9.4 水位予測モデル
 9.4.1 予測モデルの入力データ
 9.4.2 予測モデルの概要
 9.4.3 畳み込み層
 9.4.4 プーリング層
 9.4.5 全結合層
9.5 予測精度と課題
 9.5.1 予測精度
 9.5.2 課題
9.6 予測根拠の見える化
 9.6.1 Grad-Camの概要
 9.6.2 水位予測モデルにおける予測根拠の見える化
9.7 社会インフラの課題解決に向けた今後の取組み

10.機械学習と外観検査
10.1 機械学習の発展と外観検査
10.2 外観検査に機械学習を利用する際の問題設定
10.3 外観検査に利用される機械学習手法
 10.3.1 handcrafted featureを用いる手法
 10.3.2 深層学習を用いる手法
10.4 データ処理
 10.4.1 学習データの準備
 10.4.2 データに対する前処理
 10.4.3 評価指標の選択
 10.4.4 汎化性能の評価
 10.4.5 認識精度向上のための方法
10.5 事例解説
 10.5.1 鋳造部品の欠陥検出
 10.5.2 細胞分裂イベントに関する外観検査
 10.5.3 X線CT撮影による外観検査
 10.5.4 良品サンプルのみの学習による異常検知
10.6 外観検査技術の普及に向けて

11.機械学習と語学学習:語学学習のための英会話シミュレータ
11.1 日本における英語学習環境の問題
11.2 音声対話システムの課題
 11.2.1 音素の多様性
 11.2.2 発話継続を重視した頑健な発話理解
 11.2.3 発話ガイドによる会話の体験
11.3 日本語母語話者の英語発話認識
 11.3.1 混合音韻音声認識
 11.3.2 文法モデルによる発話例の提示とフィードバック
11.4 学校環境での実証実験と実利用
11.5 語学学習のパートナーを目指して

引用・参考文献
索引
more
編著者からのメッセージ
本書では,様々な研究分野の方に執筆していただきました.紙面等の都合により,取り上げられなかった研究分野や最新の研究内容もありますが,本書によって機械学習への理解を深めていただければ,幸いです.

計測・制御セレクションseries6

センサ技術の基礎と応用

千差万別ともいわれるセンサ技術を,専門家でない人にもわかりやすいよう解説している。

計測・制御セレクションシリーズ6 センサ技術の基礎と応用
  • 計測自動制御学会・次世代センサ協議会 編
  • A5サイズ/288頁
  • 定価4,840円 (本体4,400円+税)
書籍の特徴
全国の大学等で「計測」と名のつく学科等が目立たなくなってきている状況に鑑みると,新研究の成果や新システム開発の実証には,何らかのセンシング技術による検証が不可欠であるとの認識に立たざるをえない。すなわち,センシング技術は基盤技術として必須であり,科学教育上重要視されるべきものと考える。本書は,その種の人材養成に役立てるべく企画されたものでもある。

【本書の構成】

  1. Ⅰ.基礎編
  2. ●第1章「センシングとはどのようなことか」
    センシング技術の基礎的全体像についての解説
  3. ●第2章「単位系」
  4. ●第3章~第10章:センサ基礎各論
  5. Ⅱ.応用編
  6. ●第11章~第16章:センサ応用各論
  7. ●第17章「これからのセンサとは」
目次
Ⅰ.基礎編

1.センシングとはどのようなことか
1.1 はじめに
1.2 センサの基本的使命
 1.2.1 センサの役割(機能の観点から)
 1.2.2 センサとは総称である
 1.2.3 留意すべき専門用語
 1.2.4 社会の発展とセンシングの関わり
1.3 センシング系における2種類の測定方式
 1.3.1 測定方式の種類
 1.3.2 直接測定方式の例
 1.3.3 間接測定方式の実現(諸法則・諸効果)
 1.3.4 諸効果の測定への応用例
 1.3.5 計測機能実現手法3つの柱
1.4 センシング系の品質の評価
 1.4.1 静的測定と動的測定
 1.4.2 センシング系の評価
 1.4.3 3種類の誤差
 1.4.4 偶然誤差の評価(正規分布による分析)
 1.4.5 計測系の基本構造
1.5 測定系(センサ)の選択性
 1.5.1 測定系における選択性とは
 1.5.2 選択性実現が阻害される例
 1.5.3 測定環境と雑音
1.6 センサ利用上の留意点
 1.6.1 なにを測るべきか
 1.6.2 どのような場所に配置して使用するのか
 1.6.3 信号伝送の信頼性の確認
 1.6.4 使用すべき測定器の絞込み
1.7 おわりに

2.単位
2.1 はじめに
2.2 単位系の変遷
2.3 国際単位系(SI)
2.4 計量標準技術
 2.4.1 基本単位の定義
 2.4.2 一次標準と計量標準機関
 2.4.3 一次標準(現示)と校正技術
2.5 おわりに

3.センサの基礎物理
3.1 はじめに
3.2 半導体の物理
 3.2.1 量子力学の基礎
 3.2.2 半導体のエネルギーバンド構造
3.3 半導体のセンサ応用
 3.3.1 半導体の光導電効果
 3.3.2 pn接合と光起電力
 3.3.3 ピエゾ抵抗効果
3.4 おわりに

4.MEMSとセンサ
4.1 はじめに
4.2 MEMSセンサの構成と特徴
4.3 マイクロマシニング技術
 4.3.1 フォトリソグラフィ技術
 4.3.2 バルクマイクロマシニング
 4.3.3 表面マイクロマシニング
4.4 要素プロセス技術
 4.4.1 エッチング技術
 4.4.2 基板接合技術
4.5 実装技術
4.6 おわりに

5.センサ信号処理とアナログ回路
5.1 はじめに
5.2 センサ信号の信号変換
 5.2.1 センサ出力と信号変換
 5.2.2 センサの基本特性
5.3 OPアンプ回路
 5.3.1 OPアンプ増幅回路
 5.3.2 OPアンプ応用回路
5.4 A/D変換回路
5.5 センサシステムとノイズ
5.6 おわりに

6.機械量センサ
6.1 はじめに
6.2 変位・角度センサ
6.3 加速度センサ
6.4 角速度センサ
6.5 圧力センサ
6.6 おわりに

7.光センサ
7.1 はじめに
7.2 可視光センサ
 7.2.1 受光素子
 7.2.2 イメージセンサ
7.3 赤外線センサ
 7.3.1 受光素子
 7.3.2 赤外線センサの性能評価
 7.3.3 量子型赤外線センサ
 7.3.4 熱型赤外線センサ
 7.3.5 赤外イメージセンサ
7.4 おわりに

8.磁気センサ
8.1 はじめに
8.2 ホール(効果)素子
 8.2.1 ホール効果とホール素子
 8.2.2 ホール素子材料とその要件
 8.2.3 実用的な磁気センサとしてのホール素子概説
8.3 ホールIC
 8.3.1 ホールIC序論
 8.3.2 ディジタル型のホールIC
 8.3.3 ホールICの高感度化(ハイブリッドホールIC,CMOSホールIC)
 8.3.4 リニアハイブリッドホールIC
8.4 InSb単結晶薄膜磁気抵抗素子
 8.4.1 InSb薄膜の磁気抵抗効果
 8.4.2 Snドープ単結晶InSb薄膜の磁気抵抗効果とMR素子応用
 8.4.3 MR素子の回転センサ応用
8.5 おわりに

9.化学センサ
9.1 はじめに
9.2 ガスセンサ
9.3 イオンセンサ
 9.3.1 固体電解質イオン選択性電極
 9.3.2 ISFET
9.4 バイオセンサ
 9.4.1 電気化学的バイオセンサ
 9.4.2 バイオセンサの将来像
9.5 おわりに

10.温度センサ
10.1 はじめに
10.2 金属測温抵抗体
10.3 熱電対
10.4 IC化温度センサ
10.5 発振型温度センサ
10.6 放射温度計
10.7 おわりに

Ⅱ.応用編

11.超音波センサ
11.1 はじめに
11.2 音響物理
 11.2.1 弾性体の性質
 11.2.2 弾性波の波動方程式
11.3 超音波応用計測
 11.3.1 超音波の特性
 11.3.2 パルス反射法
 11.3.3 伝送時間差法とシングアラウンド法による流速測定
 11.3.4 ドップラー法
 11.3.5 超音波による画像形成
 11.3.6 パッシブ法
 11.3.7 海底地形・資源調査
11.4 おわりに

12.流量・流速センサ
12.1 はじめに
12.2 流量・流速センサの分類
12.3 各種の流量・流速センサの原理と構造
 12.3.1 差圧式流量計
 12.3.2 面積式流量計
 12.3.3 渦式流量計
 12.3.4 電磁式流量計
 12.3.5 超音波式流量計
 12.3.6 コリオリ式流量計
 12.3.7 熱式流量計
 12.3.8 容積式流量計
 12.3.9 タービン式流量計
 12.3.10 ピトー管式流速計
 12.3.11 熱線式流速計
 12.3.12 レーザドップラー式流速計(LDV)
12.4 おわりに

13.イメージセンシング
13.1 はじめに
13.2 イメージセンシングの方法
 13.2.12 次元画像撮影の方法
 13.2.2 撮像レンズと光学系
 13.2.3 その他のイメージセンシング
13.3 画像処理(イメージプロセッシング)の概要
 13.3.1 画像変換処理
 13.3.2 画像計測
 13.3.3 画像認識
13.4 画像処理の応用例
13.5 おわりに

14.光ファイバセンサ
14.1 はじめに
14.2 光ファイバの基礎
 14.2.1 光ファイバの構造と種類
 14.2.2 光ファイバの特性
 14.2.3 光ファイバ型光学部品
14.3 光ファイバセンサの分類
 14.3.1 光ファイバセンサの分類方法
 14.3.2 伝送路型光ファイバセンサ
 14.3.3 機能型光ファイバセンサ
 14.3.4 多点化/多重化
14.4 分布型光ファイバセンサ
 14.4.1 光ファイバ中の散乱光と分布型センシング
 14.4.2 レイリー散乱光を利用した分布型光ファイバセンサ
 14.4.3 ラマン散乱光を利用した分布型光ファイバセンサ
 14.4.4 ブリュアン散乱光を利用した分布型光ファイバセンサ
14.5 準分布型光ファイバセンサ
14.6 センシング用光ファイバ
14.7 おわりに

15.生体計測における各種センサの利用
15.1 はじめに
15.2 血圧計
 15.2.1 血圧の定義
 15.2.2 血圧の計測方法
 15.2.3 聴診法
 15.2.4 オシロメトリック法
 15.2.5 その他の間接法
15.3 心電計
 15.3.1 双極肢誘導
 15.3.2 単極肢誘導
15.4 パルスオキシメータ
15.5 おわりに

16.RFIDセンサ
16.1 はじめに
16.2 RFIDの動作原理
16.3 RFIDの方式
16.4 RFIDタグの構造
16.5 RFIDセンサの原理
16.6 RFIDセンサタグの構造
16.7 おわりに

17.これからのセンシング技術とは
17.1 はじめに
17.2 センシング技術応用範囲の飛躍的拡大
17.3 生産性向上1.0から生産性向上2.0へ
17.4 ビッグデータの活用とSoT&IoTそして見える化
17.5 複合計測化の推進
17.6 メタデータへの着目
 17.6.1 メタデータとはなにか
 17.6.2 センシングにおけるメタデータの効用
17.7 センシング技術のための新しいシーズ
 17.7.1 量子センシング系への期待
 17.7.2 新素材の出現

引用・参考文献
索引
more
編著者からのメッセージ
近年,IoT,Society5.0の時代が始まったと言われ,その基盤技術としてセンサ技術にも多大な関心が寄せられている。
一方,これまでセンサ技術は,オートメーションの中,主としてインダストリー(製造業)の分野で,機器計測化,自動化のための中枢的役割を果たし,日本技術の発展に貢献してきた。
そして今,インダストリー(製造業)とは異なる分野(医療,防災,社会インフラ,農業,水産業,流通業,飲食業,アミューズメント,教育業,等)にまでセンシング技術(計測技術,センサ技術)の応用範囲が広がろうとしており,新たな役割を担おうとしている。
新たな分野への展開に伴い,必ずしもセンシング技術の専門家ではない人達もセンシング技術を活用する必要に迫られ,関連技術の利用者としてその基本を理解しておくことが求められるようになってきている。
センシング技術の出発点は,センサ技術にあることは言うまでもないが,センサ技術は千差万別と言われるようにきわめて多様であり,本書ですべての分野を網羅して説明することはページ数的にも制約があり,実務的ではない。そこで,広い分野のなかで,代表的ニーズがあると考えられるセンシング技術に対象を絞ることとし,本書のタイトルを「センサ技術の基礎と応用」として,執筆者は次世代センサ協議会関係者を中心に,各分野での専門家の方々にお願いしたものである。
本書が教育の場等で広く活用されることを願うとともに,センシング技術の振興に貢献し,社会状況の改善にも寄与することを期待したい。

計測・制御セレクションseries7

データ駆動制御入門

モデルベースではなく,データを直接用いて制御器を設計・更新・調整するデータ駆動制御

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計測・制御セレクションシリーズ7 データ駆動制御入門
  • 計測自動制御学会 編/金子 修 著
  • A5サイズ/270頁
  • 定価4,620円 (本体4,200円+税)
書籍の特徴
モデルベースドアプローチと異なり,データを直接用いて制御器を設計・更新・調整する方法はデータ駆動制御と呼ばれる。モデリングが困難な状況で操業データを有効に使いコストダウンを実現する方法論を整理・体系化した入門書。
目次
1. データ駆動制御とは
1.1 入口としての例題
1.2 なぜデータを直接用いる制御が必要か
1.3 データ駆動制御の立ち場
 1.3.1 データから直接制御器をつくる
 1.3.2 データから直接制御器を更新する
1.4 古くからあるデータ駆動制御とそれらの問題点
1.5 本書を通じて考える問題
 1.5.1 目標応答への追従問題
 1.5.2 目標応答を完全に実現する理想の制御器
 1.5.3 安定性について
1.6 本書の構成とガイド
 1.6.1 各章の概要
 1.6.2 本書の読み方のガイド
1.7 本書を通じて注意すべき点
 1.7.1 連続時間表記と離散時間表記について
 1.7.2 表記について

2. Iterative Feedback Tuning(IFT)
2.1 IFTの基本的な考え方
 2.1.1 データを直接用いた素直な最適化
 2.1.2 入力のペナルティ
 2.1.3 制御器のパラメータ微分
2.2 実験によるIFTの検証

3. Fictitious Reference Iterative Tuning(FRIT)
3.1 FRITの概要
3.2 FRITの基本的な考え方
 3.2.1 擬似参照信号の意味と役割
 3.2.2 J_F(ρ)の最小化の直感的な説明
 3.2.3 J_F(ρ)の最小化の意義
3.3 FRITにおける非線形最適化計算
3.4 FRITの適用例
3.5 いくつかの注意
 3.5.1 制御器の逆システム
 3.5.2 雑音の影響
 3.5.3 入力項のペナルティ
3.6 さまざまな立場からのFRITの解釈
 3.6.1 制御器の立場からの評価関数J_F(ρ)の解釈
 3.6.2 モデリングの立場からの評価関数J_F(ρ)の解釈

4. Virtual Reference Feedback Tuning(VRFT)
4.1 VRFTの概要
4.2 VRFTの基本的な考え方
 4.2.1 仮想参照信号の意味と役割
 4.2.2 J_V(ρ)の最小化の直感的な説明
 4.2.3 J_V(ρ)の最小化の意義
4.3 VRFTにおける最小二乗法
4.4 VRFTにおける最適性を保証するためのプレフィルタ
4.5 FRITへの最小二乗法アプローチとプレフィルタ
 4.5.1 最小二乗法によるFRIT
 4.5.2 FRITにおける最適性を保証するためのプレフィルタ
 4.5.3 PI制御器へのFRITの最小二乗法アプローチ
4.6 FRITとVRFTの比較
 4.6.1 完全な目標応答追従が実現される場合
 4.6.2 ループ特性の比較
 4.6.3 プレフィルタの比較

5. さまざまな制御系に対するデータ駆動制御
5.1 FRITとVRFTの拡張の基本的な考え方
5.2 比例微分先行型PID制御に対するFRIT
5.3 カスケード制御に対するFRIT
5.4 内部モデル制御(IMC)に対するFRITとその応用
 5.4.1 IMCに対するFRITの適用
 5.4.2 IMCにおけるモデルと制御の同時更新
 5.4.3 スミス補償器におけるモデルと制御器の同時更新
 5.4.4 非最小位相系への拡張-最小位相部と非最小位相部の直列結合表現
 5.4.5 非最小位相系への拡張-安定な伝達関数の比の表現
5.5 二自由度制御系に対するFRIT
 5.5.1 基本的な考え方
 5.5.2 非最小位相系・むだ時間系への拡張
5.6 FRITとVRFTを併用した二自由度制御器の更新

6. 現代制御におけるデータ駆動制御
6.1 状態フィードバックによるレギュレーション問題
 6.1.1 考える問題
 6.1.2 基本的な考え方
 6.1.3 評価関数の意味
 6.1.4 最小二乗法による求解
6.2 状態フィードバックによる積分型サーボ系
 6.2.1 積分型サーボ系の構成
 6.2.2 考える問題
 6.2.3 制御器周りの擬似参照信号を構成するアプローチ
 6.2.4 最小二乗法による計算
6.3 オブザーバを併合した積分型サーボ系
 6.3.1 考える問題
 6.3.2 FRITによるアプローチ
 6.3.3 FRITによるオブザーバに内包されたモデルの改善

7. データ駆動予測とその応用
7.1 データ駆動予測
 7.1.1 なぜデータ駆動予測が必要か
 7.1.2 考える問題
7.2 FRITを用いたデータ駆動予測
7.3 状態フィードバック制御系に対するデータ駆動予測
7.4 データ駆動予測による目標応答更新
 7.4.1 考える問題
 7.4.2 データ駆動制御とデータ駆動予測による入力予測
 7.4.3 入力制約を考慮した目標応答の更新
7.5 データ駆動予測による一回の実験データのみで可能なIFT

8. Estimated Response Iterative Tuning(ERIT)
8.1 二自由度制御系のデータ駆動予測
8.2 ERITの考え方
 8.2.1 予測応答と目標応答の差の最小化
 8.2.2 ERITの評価関数の考察
 8.2.3 ERITと二自由度制御系に対するFRITとの比較
 8.2.4 いくつかの拡張
8.3 目標応答更新を伴うERIT

付録
A.1 本書で必要とする数学的基礎
A.2 本書中に出てきた証明,およびいくつかの補足
引用・参考文献
索引
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