生体とロボットにおける運動制御

生体とロボットにおける運動制御

本書は生理学・神経科学で得られている生体運動系のアーキテクチャをもとに,運動機構から適応学習機能,さらには運動の企面・構成までを制御システム論の立場から記述した。制御機能に密接に関連する運動の機構と力学について詳述。

ジャンル
発行年月日
1991/06/30
判型
A5
ページ数
258ページ
ISBN
978-4-339-08345-3
生体とロボットにおける運動制御
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

3,080(本体2,800円+税)

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本書は生理学・神経科学で得られている生体運動系のアーキテクチャをもとに,運動機構から適応学習機能,さらには運動の企面・構成までを制御システム論の立場から記述した。制御機能に密接に関連する運動の機構と力学について詳述。

第1章 序論
 1.1 はじめに
 1.2 生体システムへの工学的アプローチ
第2章 生体運動系の概要
 2.1 はじめに
 2.2 大脳皮質の機能的構成
 2.3 視覚・感覚情報処理
 2.4 運動の企画・構成
  2.4.1 皮質連合野
  2.4.2 運動前野・補足運動野
  2.4.3 小脳
 2.5 運動の遂行・制御
  2.5.1 運動野
  2.5.2 脊髄調節系
  2.5.3 筋骨格系
第3章 運動の機構と力学
 3.1 はじめに
 3.2 座標系と変換行列
  3.2.1 回転行列
  3.2.2 オイラー角
  3.2.3 任意軸回りの回転
  3.2.4 同次変換
 3.3 アームの運動学
  3.3.1 関節・リンクパラメータ
  3.3.2 順運動学
  3.3.3 逆運動学
  3.3.4 ヤコビ行列
  3.3.5 リンク間の速度関係
  3.3.6 ヤコビ行列による逆運動学
  3.3.7 冗長自由度
 3.4 力・モーメント・インピーダンス
  3.4.1 リンク間の力・モーメント関係
  3.4.2 手先と関節の力・モーメント
  3.4.3 運動インピーダンス
 3.5 動力学
  3.5.1 剛体の運動表現
  3.5.2 ニュートン・オイラー法による運動方程式導出
  3.5.3 ラグランジュ法による運動方程式導出
  3.5.4 動力学シミュレーション
第4章 運動制御基礎論
 4.1 はじめに
 4.2 ロボット・アームの位置制御
  4.2.1 非線形補償とフィードフォワード制御
  4.2.2 速度分解制御と加速度分解制御
  4.2.3 線形制御
  4.2.4 滑り状態制御
  4.2.5 適応制御
 4.3 接触作業の制御
  4.3.1 ハイブリッド制御
  4.3.2 インピーダンス制御
第5章 筋骨格系と運動インピーダンス
 5.1 はじめに
 5.2 作業・関節・筋空間のマッピング
 5.3 筋骨格系の運動記述
 5.4 運動インピーダンスの変換
 5.5 インピーダンスを考慮した逆運動学
 5.6 関節インピーダンス
 5.7 筋による手先操作性
第6章 反射とパラメータ調節
 6.1 はじめに
 6.2 脊髄反射系
  6.2.1 運動単位
  6.2.2 伸張反射系
  6.2.3 腱反射系
  6.2.4 その他の反射系
 6.3 介在ニューロンと反射プログラム
  6.3.1 介在ニューロ
  6.3.2 脊髄への下行路
 6.4 筋の可変粘弾性
  6.4.1 筋収縮の力学的特性
  6.4.2 双線形モデル
  6.4.3 システム特性
 6.5 伸張・腱反射系の制御特性
  6.5.1 筋紡錘の線形モデル
  6.5.2 伸張反射系のレギュレータ特性
  6.5.3 インピーダンス調節
第7章 歩行運動
 7.1 はじめに
 7.2 歩行パターンの分類と記述
 7.3 歩行運動の制御機構
  7.3.1 リズム生成
  7.3.2 感覚フィードバックの役割
  7.3.3 上位中枢からの下行路
  7.3.4 神経回路モデル
 7.4 歩行パターンの生成
第8章 小脳と適応・学習機能
 8.1 はじめに
 8.2 小脳の神経回路
 8.3 小脳モデル
 8.4 小脳を含む制御回路
  8.4.1 前庭動眼反射
  8.4.2 姿勢制御
  8.4.3 大脳ー小脳連関
 8.5 運動学習の階層制御モデル
 8.6 逆システム内部モデルの学習的生成
  8.6.1 適応フィルタ型ニューラルネットによる逆システムの生成
  8.6.2 多層ニューラルネットによる逆システムの生成
第9章 運動の企画・構成
 9.1 はじめに
 9.2 軌道生成
 9.3 運動スキーマによる動作プラン生成
 9.4 推論によるタスク・プランニング
付録 ニューラルネットの基礎
 A.1 ニューロン・モデル
 A.2 パーセプトロン
 A.3 誤差逆伝播法
参考文献
索引

伊藤 宏司(イトウ コウジ)

伊藤 正美(イトウ マサミ)