X線イメージング

ME教科書シリーズ D-2

X線イメージング

X線診断学は今や臨床医学の中でなくてはならない手法となっている。X線診断の基礎であるX線画像工学は20世紀末に著しく進歩した。本書はX線診断の物理工学的側面を網羅し,さらに最新情報も加えた本格的なテキストである。

ジャンル
発行年月日
2001/06/15
判型
B5
ページ数
244ページ
ISBN
978-4-339-07162-7
X線イメージング
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定価

4,180(本体3,800円+税)

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X線診断学は今や臨床医学の中でなくてはならない手法となっている。X線診断の基礎であるX線画像工学は20世紀末に著しく進歩した。本書はX線診断の物理工学的側面を網羅し,さらに最新情報も加えた本格的なテキストである。

1. X線イメージング技術の歴史
 1.1 X線の発生と性質 1
  1.1.1 レントゲンの論文 1
  1.1.2 X線の電離作用 2
  1.1.3 X線発生のための白金陽極 2
  1.1.4 硬いX線管と軟らかいX線管 3
  1.1.5 X線の散乱 3
  1.1.6 X線の本質 3
 1.2 X線発生装置 3
  1.2.1 ガス管球 3
  1.2.2 熱陰極高真空X線管 4
  1.2.3 小焦点,大出力へ 5
  1.2.4 安全に 5
  1.2.5 高電圧の発生 6
  1.2.6 整流器 6
 1.3 画像センサ 7
  1.3.1 写真乾板からX線乾板へ 7
  1.3.2 X線フィルム 7
  1.3.3 増感紙 8
  1.3.4 蛍光板とX線透視 9
  1.3.5 視力の限界とイメージインテンシファイア 10
 1.4 透視像から断層像への3次元像 11
  1.4.1 立体視 11
  1.4.2 ぼかし断層 11
  1.4.3 同時多層断層法,曲面断層法,回転横断撮影法 12
  1.4.4 コンピュータ断層 12
  1.4.5 医用画像のディジタル化,3次元化 13

2. 人体イメージングから見たX線
 2.1 X線の発生 15
  2.1.1 X線発生装置 15
  2.1.2 制動放射線 16
  2.1.3 特性X線 17
 2.2 X線の性質 19
  2.2.1 X線と物質の相互作用 19
  2.2.2 X線の減弱と吸収 25
  2.2.3 X線画像の形成過程 31

3. 画像センサと画像増強
 3.1 蛍光板 42
  3.1.1 蛍光板の歴史 42
  3.1.2 蛍光板の構造 43
  3.1.3 蛍光体 43
  3.1.4 蛍光板の性能 44
  3.1.5 蛍光板の用途と種類 44
 3.2 増感紙 49
  3.2.1 増感紙の役割 49
  3.2.2 増感紙の基本構成 49
  3.2.3 増感紙蛍光体 50
  3.2.4 増感紙の構成と感度,鮮鋭度 52
  3.2.5 増感紙の性能向上 53
  3.2.6 保護層の役割と取扱い性 54
 3.3 X線フィルム 57
  3.3.1 X線フィルムの分類 57
  3.3.2 直接撮影用フィルム 59
  3.3.3 レーザ記録用フィルム 63
 3.4 イメージングプレート 65
  3.4.1 イメージングプレートによるディジタルX線画像 65
  3.4.2 イメージングプレートによるX線画像形成の原理 65
  3.4.3 コンピューテッドラジオグラフィシステム 67
  3.4.4 輝尽性蛍光体のメカニズム 68
  3.4.5 輝尽性蛍光体の特性 70
  3.4.6 イメージングプレートの構造 71
  3.4.7 イメージングプレートの特性 72
  3.4.8 最近のイメージングプレートの技術動向 75
 3.5 X線イメージインテンシファイア 77
  3.5.1 構造と原理 77
  3.5.2 種類 78
  3.5.3 特性 79
  3.5.4 X線診断装置への適用 81
  3.5.5 最近の動向 81
 3.6 スキャニングセンサ 82
  3.6.1 扇ビームを用いる方法 82
  3.6.2 点ビームを用いる方法 84
 3.7 フラットセンサ 86
  3.7.1 構造と原理 87
  3.7.2 画素データの読み出し方法 88
  3.7.3 フラットセンサの性能を表すパラメータ 89
  3.7.4 フラットセンサによる効果 90

4. 直接撮影装置
 4.1 呼吸器系診断システム 94
 4.2 骨格系診断システム 95
 4.3 泌尿器・産婦人科用装置 96
 4.4 外科用装置 99
 4.5 回診用X線装置 101
  4.5.1 コンデンサ式X線装置 101
  4.5.2 インバータ式回診装置 103
 4.6 歯科用装置 104
  4.6.1 口内法撮影用X線装置(デンタル) 104
  4.6.2 全顎総覧X線撮影装置(パノラマ) 105
  4.6.3 セファロX線撮影装置 106
 4.7 乳房用X線装置 107

5. 間接撮影
 5.1 ミラー間接撮影方式 111
 5.2 X線イメージインテンシファイア間接撮影方式 112
 5.3 モニタ面間接撮影方式 112

6. 循環器撮影装置
 6.1 循環器撮影とは 113
 6.2 心臓血管撮影システム 113
  6.2.1 冠動脈造影 113
  6.2.2 PTCA 114
  6.2.3 左心室造影 114
  6.2.4 冠動脈撮影で要求される撮影角度 115
  6.2.5 心血管撮影システム 115
  6.2.6 心血管撮影バイプレーンシステム 116
 6.3 全身血管撮影システム 117
  6.3.1 DSA 117
  6.3.2 回転DSA 118
  6.3.3 3次元再構成画像 119
  6.3.4 頭部IVR 120
  6.3.5 ロードマップ 120
 6.4 X線発生装置 121
  6.4.1 X線高電圧発生装置 121
  6.4.2 X 線 管 121
 6.5 画像検出装置 122
  6.5.1 I.I. 122
  6.5.2 平面検出器 122
 6.6 画像収集装置 123
 6.7 画像レビュー装置 124
  6.7.1 シネフィルムからディジタル画像へ 124
  6.7.2 画像交換に関する標準化 124
  6.7.3 CD・R 125
  6.7.4 カーディアックネットワーク 125
 6.8 臨床解析 126
  6.8.1 冠動脈解析 126
  6.8.2 心容積解析 127

7. 消化器撮影装置
 7.1 概要 129
 7.2 装置構成 129
  7.2.1 透視撮影台 130
  7.2.2 天板 131
  7.2.3 スポット撮影装置(速写撮影装置) 131
  7.2.4 イメージングシステム 133
  7.2.5 X線管球およびX線可動絞り 133
 7.3 透視撮影装置の分類 133
  7.3.1 遠隔操作式透視撮影装置 133
  7.3.2 近接操作式透視撮影装置 135
 7.4 透視撮影装置のおもな動作 135
 7.5 多方向診断装置 137
 7.6 断層撮影装置 138
 7.7 今後の展望 140

8. ディジタルラジオグラフィ装置
 8.1 ディジタルラジオグラフィとは何か 141
 8.2 画像収集 142
  8.2.1 画像収集プロセスと各種のDR 142
  8.2.2 信号変換 143
  8.2.3 標本化 145
  8.2.4 量子化,各種補正 148
  8.2.5 高精細I.I.・DR装置の画像収集 151
 8.3 画像処理 155
  8.3.1 画面の向き,大きさの操作 156
  8.3.2 コントラストの操作 157
  8.3.3 画像間演算 160
 8.4 画像の出力,保管,ネットワーク上での利用 161
  8.4.1 画像の出力 161
  8.4.2 画像の電子保管 162
  8.4.3 DR装置のネットワーク 163
  8.4.4 画像データ圧縮 164

9. X線コンピュータ断層撮影装置
 9.1 X線CT装置の歴史と原理 166
  9.1.1 X線CT装置の歴史 166
  9.1.2 X線CT装置の原理 168
 9.2 システム仕様と性能 174
  9.2.1 概説 174
  9.2.2 空間分解能(高コントラスト分解能) 175
  9.2.3 密度分解能(低コントラスト分解能) 175
  9.2.4 スループット 176
  9.2.5 被曝線量 176
  9.2.6 性能評価 177
 9.3 アーチファクト 178
  9.3.1 CTの原理から発生するアーチファクト 178
  9.3.2 CT装置の故障・調整不良によるアーチファクト 180
 9.4 CTのハードウェア 180
  9.4.1 CTのハードウェア構成 180
  9.4.2 X線発生装置 181
  9.4.3 検出器とデータ収集系 183
  9.4.4 ガントリーと寝台 186
  9.4.5 コンピュータシステム 187
 9.5 ヘリカルCT(らせんCT) 193
  9.5.1 ヘリカルスキャン 193
  9.5.2 リアルタイム技術 196
 9.6 マルチスライスCT 198
  9.6.1 マルチスライスCTの特長 198
  9.6.2 マルチスライス用検出器 199
  9.6.3 マルチスライス用再構成法 199
  9.6.4 新しい臨床応用 200
 9.7 3次元画像 200
  9.7.1 立体的な画像表示 201
  9.7.2 輝度による画像表示 202
  9.7.3 断面画像表示 202
 9.8 X線CTの臨床応用 203
  9.8.1 体積測定 203
  9.8.2 密度測定 203
  9.8.3 ダイナミックCT 203
  9.8.4 CTを用いたインプラントの設計 204
  9.8.5 CT誘導定位脳手術 205
 9.9 X線CTの応用システム 205
  9.9.1 X線CTの応用分野 205
  9.9.2 放射線治療へのX線CT装置の応用 205
  9.9.3 IVRへのX線CT装置の応用 206
  9.9.4 脳外科手術へのX線CT装置の応用 207

10. 検診用装置
 10.1 検診システムの概要 208
 10.2 消化器検診(胃集検)システム 208
  10.2.1 システムの概要 208
  10.2.2 I.I.+スポットカメラ(I.I.間接)方式 209
  10.2.3 実時間ディジタルラジオグラフィ装置 209
 10.3 胸部CT検診システム 210
  10.3.1 要求される性能 210
  10.3.2 CT検診車の構成と運用例 211
 10.4 検診システム 212

11. 放射光
 11.1 放射光とは 213
 11.2 単色X線撮影:吸収コントラスト法 214
 11.3 蛍光X線,散乱X線利用CT 216
 11.4 位相差X線撮影および位相差X線CT 216
 11.5 放射光利用の将来 217

引用・参考文献…218
索     引…222

飯沼 武(イイヌマ タケシ)

舘野 之男(タテノ ユキオ)