蛋白質工学概論

バイオテクノロジー教科書シリーズ 9

蛋白質工学概論

蛋白質工学で必要とされる遺伝子操作技術を詳細に解説した。さらに,蛋白質に対する理解を深めるため,蛋白質の構造や諸性質の解析法についても多くのページをさいた。また実際の改変例や将来の展望についても言及した。

ジャンル
発行年月日
1995/07/20
判型
A5 上製
ページ数
228ページ
ISBN
978-4-339-06709-5
蛋白質工学概論
在庫あり
2営業日以内に出荷致します。

定価

3,520(本体3,200円+税)

カートに入れる

電子版を購入

購入案内

  • 内容紹介
  • 目次
  • 著者紹介

蛋白質工学で必要とされる遺伝子操作技術を詳細に解説した。さらに,蛋白質に対する理解を深めるため,蛋白質の構造や諸性質の解析法についても多くのページをさいた。また実際の改変例や将来の展望についても言及した。

1. 蛋白質工学概説
1.1 はじめに
  1.1.1 既存蛋白質の改変による蛋白質工学
  1.1.2 蛋白質のde novo設計
  1.1.3 遺伝子工学
  1.1.4 コンピュータグラフィックス
  1.1.5 高次構造予測
  1.1.6 蛋白質の分離精製
  1.1.7 蛋白質の高次構造解析
  1.1.8 蛋白質の機能解析
2. アミノ酸・蛋白質の諸性質
2.1 はじめに
2.2 アミノ酸の諸性質
2.3 蛋白質の一次構造
2.4 蛋白質の二次構造
  2.4.1 α-ヘリックス
  2.4.2 β-構造
  2.4.3 折り返し構造
  2.4.4 二次構造の特徴
  2.4.5 超二次構造
  2.4.6 二次構造の予測
2.5 蛋白質の三次構造
  2.5.1 ドメインとモジュール
  2.5.2 蛋白質の立体構造と進化
  2.5.3 水素結合
  2.5.4 疎水結合
  2.5.5 静電的相互作用
  2.5.6 芳香族間相互作用
  2.5.7 エントロピー
  2.5.8 van der Waals力
2.6 蛋白質の四次構造
  2.6.1 オリゴマーとしての存在意義
  2.6.2 アロステリック効果
2.7 蛋白質の修飾
3. 分子遺伝学概論
3.1 はじめに
3.2 核酸の構造
3.3 複製
  3.3.1 二本鎖DNAの複製
  3.3.2 一本鎖DNAの複製
  3.3.3 RNAの複製
3.4 転写
  3.4.1 原核細胞における転写
  3.4.2 真核細胞における転写
  3.4.3 rRNAとtRNAの転写
  3.4.4 転写調節
  3.4.5 逆転写
3.5 翻訳
  3.5.1 アミノ酸の活性化
  3.5.2 開始複合体の形成
  3.5.3 ペプチド鎖の伸長
  3.5.4 蛋白質合成の終結
3.6 シグナル配列と分泌
4. 遺伝子操作概論
4.1 はじめに
4.2 制限酵素
4.3 ベクター
  4.3.1 プラスミド
  4.3.2 ファージ
4.4 DNAの化学合成法
4.5 宿主へのDNA導入法
4.6 ハイブリダイゼーション
4.7 遺伝子のクローニング
4.8 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
4.9 DNAの塩基配列決定法
4.10 DNAへの変異導入法
  4.10.1 合成遺伝子の場合
  4.10.2 カセット変異体
  4.10.3 部位特異的変異導入法の原理
  4.10.4 ギャップ二本鎖法
  4.10.5 Kunkel法
  4.10.6 Eckstein法
  4.10.7 5-メチル-dCTP法
  4.10.8 Inouye法
5. 遺伝子の発現と蛋白質の精製
5.1 はじめに
5.2 原核細胞での発現
5.3 真核細胞での発現
5.4 発現系の選択
5.5 蛋白質の精製法としてのクロマトグラフィー
  5.5.1 イオン交換クロマトグラフィー
  5.5.2 ゲル濾過
  5.5.3 疎水性クロマトグラフィー
  5.5.4 アフィニティークロマトグラフィー
  5.5.5 逆相クロマトグラフィー
5.6 種々の発現系からの蛋白質の精製
  5.6.1 細胞外に分泌させた場合
  5.6.2 大腸菌のペリプラズム画分に分泌させた場合
  5.6.3 大腸菌に封入体として生産させた場合
  5.6.4 細胞内に可溶性画分として発現させた場合
6. 蛋白質の構造と機能の解析法
6.1 はじめに
6.2 分子量測定法
  6.2.1 SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動
  6.2.2 ゲル濾過法
  6.2.3 その他
6.3 一次構造解析法
  6.3.1 アミノ酸組成分析
  6.3.2 ペプチドへの切断
  6.3.3 アミノ酸配列決定法
6.4 二次構造解析法
6.5 立体構造解析法
  6.5.1 X線構造解析
  6.5.2 NMR(核磁気共鳴)
  6.5.3 その他の高次構造解析法─蛍光
6.6 酵素活性解析法
  6.6.1 定常状態速度論
  6.6.2 反応素過程の解析
  6.6.3 阻害剤との相互作用
6.7 リガンドとの結合
6.8 構造安定性
  6.8.1 熱安定性
  6.8.2 変性剤に対する安定性
7. 遺伝子操作による蛋白質の改変
7.1 はじめに
7.2 プロテアーゼの基質特異性
  7.2.1 ズブチリシンBPN
  7.2.2 α-リティックプロテアーゼ
  7.2.3 トリプシン
7.3 その他の酵素における基質特異性の変換
  7.3.1 乳酸デヒドロゲナーゼ
  7.3.2 アスパラギン酸トランスアミナーゼ
  7.3.3 オルニチントランスカルバモイラーゼ
  7.3.4 アンギオゲニンとリボヌクレアーゼ
7.4 DNAおよび酵素結合蛋白質における特異性の変換
  7.4.1 リプレッサー(DNA結合蛋白質)
  7.4.2 プロテアーゼインヒビター
7.5 補酵素要求性の変換
7.6 pH依存性の改変
7.7 酵素活性調節機構の付与
  7.7.1 ジスルフィド結合の酸化還元
  7.7.2 金属イオンによる調節
7.8 アロステリック特性の改変
  7.8.1 オルニチントランスカルバモイラーゼ
  7.8.2 ホスホフルクトキナーゼ
  7.8.3 アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ
7.9 変性剤・熱に対する安定性
  7.9.1 分子内部における疎水性アミノ酸
  7.9.2 分子表面における親水性アミノ酸
  7.9.3 α-ヘリックスの安定性
  7.9.4 水素結合,芳香環および静電的相互作用について
  7.9.5 ジスルフィド結合(S-S結合)の導入
  7.9.6 Glyの置換およびProへの置換
  7.9.7 金属イオン結合部位の導入
7.10 有機溶媒,酸化剤に対する安定性
7.11 サブユニット構造の改変
7.12 人工蛋白質の設計と合成の試み
  7.12.1 α-ヘリックス形成ペプチド
  7.12.2 機能が付加されたα-ヘリックス
  7.12.3 β-シート形成ペプチド
  7.12.4 超二次構造
  7.12.5 D-アミノ酸のみでできている蛋白質
7.13 ファージ提示システム
8. 細胞外蛋白質合成
8.1 はじめに
8.2 生体外蛋白質合成系の条件
  8.2.1 従来のin vitro合成系
  8.2.2 高効率連続反応システム
  8.2.3 非蛋白性アミノ酸の部位特異的導入法
  8.2.4 その他の部位特異的アミノ酸導入法
8.3 今後の展望
索引

渡辺 公綱(ワタナベ キミツナ)

小島 修一(コジマ シュウイチ)