土木工学序論

土木系 大学講義シリーズ 1

土木工学序論

土木工学が自然・社会とどのようにかかわっているのか,また,土木系科目の学習成果がどのように生かされているのかを紹介し,土木工学の全体像が理解できるように記述。

発行年月日
1989/02/10
判型
A5
ページ数
220ページ
ISBN
978-4-339-05040-0
土木工学序論
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

2,750(本体2,500円+税)

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土木工学が自然・社会とどのようにかかわっているのか,また,土木系科目の学習成果がどのように生かされているのかを紹介し,土木工学の全体像が理解できるように記述。

第1編 土木技術の体系と将来展望
第1章 土木技術と土木工学の誕生
1.1 信玄堤物語
1.2 土木記述の目的と範囲
1.3 土木工学の成立
1.4 土木工学の導入
第2章 土木事業の発展
2.1 笹子トンネル物語
2.2 明治期の土木技術者
2.3 土木事業
第3章 土木技術の将来展望
3.1 青函トンネル物語
3.2 土木工学の新しい構成
3.3 土木施工技術学
3.4 第5世代土木技術者への期待
3.5 シビルエンジニアリングのシビリアンコントロール
第4章 土木技術と土木事業のあゆみ
4.1 はじめに
4.2 明治期の土木史
4.3 大正~戦前期の土木史
4.4 昭和期の土木史
4.5 あとがき
第2編 土木技術発展の流れ
第5章序論
第6章 国土・地域の計画
第7章 都市の交通路整備
7.1 都市交通の変遷
7.2 都市交通渋滞の経緯
7.3 都市交通問題
7.4 総合交通計画と交通システムの整備
第8章 材料・技術の進歩と構造物の発展
8.1 はじめに
8.2 古代の材料と構造物
8.3 中世の構造物
8.4 力学の発達
8.5 近世と鉄の時代
8.6 コンクリート構造の発達
8.7 第二次大戦後の発展
8.8 現代の構造技術
8.9 おわりに
第9章 環境の整備
9.1 生活と環境
9.2 環境衛生関連施設
9.3 アメニティ都市の建設
9.4 環境アセスメント
第10章 水の利用と水との戦い
10.1 はじめに
10.2 明治時代以前の河川の利用と水害対応
10.3 明治時代以降の河川の利用と水害対応
10.4 現代における諸問題
年表
参考文献

伊藤 學

伊藤 學(イトウ マナブ)

 1930年12月22日生まれ。
 1953年東京大学工学部土木工学科卒。大学院,米国留学を経て,1959年 工学博士,東京大学講師に任官。1961年 助教授,1972年 教授,1991年 定年,名誉教授。引き続き埼玉大学工学部建設工学科教授。更に1997年から4年間拓殖大学工学部工業デザイン学科教授。
この間,1988年から3期9年日本学術会議会員(総理府),1981年より1年 (社)土木学会理事,1993年から4年間(社)日本鋼構造協会副会長,1997年から5年間(社)日本工学アカデミー理事・監事,2006年から1年 (社)日本橋梁建設協会会長,80歳を超えてからの5年間は(一財)橋梁調査会理事長を務めた。また国際的には2001年から3年間 IABSE (国際構造工学会)会長を務めた。
 上記大学における専門は橋及び鋼構造工学で,研究の主力は吊形式橋梁の設計にかかわる諸問題,特に風による振動,並びに安全性評価や造形を含めた橋梁の設計論であった。また学外では,長大吊形式橋梁の建設がさかんな時期に遭遇し,横浜ベイブリッジ及び鶴見つばさ橋(首都高速),名港トリトン(道路公団),多々羅大橋(本四公団)という,それぞれの時点で我が国最大の斜張橋の技術検討委員会の委員長を委嘱され,本州四国連絡橋の建設に当たっては技術委員会及び景観委員会に加わった。更に海外では,ザイール共和国(当時)に日本の援助で建設されたアフリカ最大の吊橋マタディ橋の技術検討委員会委員長,サンフランシスコ・オークランド東橋および香港ストーンカッターズ橋のデザインコンペ審査委員,完成時世界最長の斜張橋であった中国揚子江の蘇通大橋の建設技術顧問を委嘱された。
 これらの業績に対し,ザイール共和国からシェバリェ賞,日本風工学会,土木学会,IABSEからはそれぞれ功績賞が与えられ,1983年には瑞宝中綬賞の叙勲を受けた。

佐藤 馨一(サトウ ケイイチ)