ロバスト制御

ロバスト制御

ロバスト制御が,多くの実システムで用いられる手助けとなるべく,いくつかのトピックスを数値例を交えてわかりやすく説明した。制御系設計に役立つ定理や式を示し,例題を挿入することにより,内容を十分理解できるように配慮した。

ジャンル
発行年月日
2001/08/23
判型
A5
ページ数
272ページ
ISBN
978-4-339-03180-5
ロバスト制御
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

3,850(本体3,500円+税)

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ロバスト制御が,多くの実システムで用いられる手助けとなるべく,いくつかのトピックスを数値例を交えてわかりやすく説明した。制御系設計に役立つ定理や式を示し,例題を挿入することにより,内容を十分理解できるように配慮した。

1. 序論
 1.1 制御系のロバスト性
 1.2 モデルの不確かさとロバスト解析
  1.2.1 構造的不確かさと2次安定
  1.2.2 非構造的不確かさと小ゲイン定理
 1.3 周波数整形
 1.4 本書の目的と構成

2. 基礎事項の整理
 2.1 おもな記号と行列公式
  2.1.1 記号表
  2.1.2 行列公式
 2.2 特異値とノルム
  2.2.1 特異値分解
  2.2.2 ベクトルノルム
  2.2.3 行列ノルム
  2.2.4 特異値に関する等式・不等式
 2.3 線形システムの記法と公式
  2.3.1 線形時不変システムの記法
  2.3.2 線形時不変システムの演算公式
 2.4 リアプノフ方程式
 2.5 リカッチ方程式とハミルトン行列
 2.6 H2ノルムとH∞ノルム
  2.6.1 H2,H∞ノルムの定義
  2.6.2 H2(L2)ノルムの計算法
  2.6.3 H∞(L∞)ノルムの計算法
 章末問題

3. 既約分解と安定化補償器
 3.1 安定な有理関数行列上の既約分解
  3.1.1 既約
  3.1.2 2重既約分解
  3.1.3 2重既約分解の状態空間表現
  3.1.4 正規既約分解
  3.1.5 2重既約分解の低次元状態空間表現
 3.2 安定化補償器の一般形
  3.2.1 内部安定
  3.2.2 安定化補償器のパラメトリゼーション
  3.2.3 安定化補償器の状態空間表現
 章末問題

4. 2自由度制御系
 4.1 2自由度制御系の構造
  4.1.1 2自由度コントローラのパラメトリゼーション
  4.1.2 2自由度制御系の伝達特性
 4.2 フィードフォワード(FF)コントローラの設計
  4.2.1 モデルマッチング問題
  4.2.2 サーボ問題
  4.2.3 ロバストサーボ問題
 章末問題

5. ロバスト制御系解析
 5.1 モデルの不確かさ
 5.2 線形分数変換(LFT)
  5.2.1 ULFTを用いた摂動プラント
  5.2.2 LLFTを用いた閉ループ伝達関数
  5.2.3 モデルの不確かさを伴う一般化制御対象
 5.3 特異値,H∞ノルムを用いたロバスト安定解析
 5.4 μ解析
  5.4.1 構造化特異値
  5.4.2 構造化特異値によるロバスト安定解析
  5.4.3 構造化特異値によるロバスト制御性能
 章末問題

6.H∞制御とμ設計
 6.1 H∞制御
  6.1.1 H∞制御による周波数整形
  6.1.2 H∞制御の問題設定と可解性
  6.1.3 非標準H∞制御問題の対策
 6.2 μ設計
 章末問題

7. システムの低次元化
 7.1 平衡化打ち切り法によるモデルの低次元化
  7.1.1 平衡化実現
  7.1.2 平衡化打ち切り法
  7.1.3 安定でないモデルの低次元化
 7.2 周波数依存重み付き平衡化打ち切り法
 7.3 相対的/乗法的誤差を考慮したモデルの低次元化
  7.3.1 相対的/乗法的モデル低次元化
  7.3.2 平衡化確率的打ち切り法
 7.4 コントローラの低次元化
  7.4.1 スター積
  7.4.2 コントローラの低次元化とロバスト安定
  7.4.3 コントローラの低次元化法
 章末問題

8. 線形行列不等式(LMI)
 8.1 LMIの概要
  8.1.1 凸性と凸計画問題
  8.1.2 LMIの定義と数値計算問題
 8.2 制御問題のLMI定式化
  8.2.1 2次安定
  8.2.2 H∞ノルム,L2ゲイン,rmsゲイン
  8.2.3 H2ノルム
  8.2.4 インパルス応答
  8.2.5 極配置領域
  8.2.6 多目的制御問題
 8.3 LMI状態フィードバック制御
  8.3.1 変数変換法と変数消去法
  8.3.2 状態フィードバック制御のLMI定式化
  8.3.3 最適レギュレータとLMI
 8.4 LMI出力フィードバック制御
  8.4.1 LMIの一般構造と合同変換
  8.4.2 出力フィードバック制御のLMI定式化
 章末問題

9. ゲインスケジューリング制御
 9.1 ゲインスケジューリング制御の概念
 9.2 ゲインスケジューリングコントローラの設計
  9.2.1 L2ゲイン仕様を満たすゲインスケジューリングコントローラ
  9.2.2 LMIの有限個化
 9.3 ファジィゲインスケジューリング(FGS)制御
  9.3.1 ファジィモデル
  9.3.2 FGS状態フィードバック制御
 章末問題

参考文献
章末問題解答
索引

藤森 篤(フジモリ アツシ)