論理回路の基礎と演習

論理回路の基礎と演習

初学者,および既習でも実感として理解できなかった人の復習書として最適な一冊。

ジャンル
発行年月日
2019/12/27
判型
A5
ページ数
176ページ
ISBN
978-4-339-00927-9
論理回路の基礎と演習
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定価

2,530(本体2,300円+税)

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論理回路は0と1の2値からなるデータを入力し、演算し、出力する装置であり、その代表例がコンピュータのCPUである。また論理回路は、記憶のある回路とない回路に分類できる。記憶のない回路は、外部からの入力だけに依存して出力が定まるものであり、組合せ回路という。記憶のある回路は、回路自身がいくつかの状態をとり、その出力が入力だけでなく、そのときの状態にも依存するものであり、順序回路という。論理式は、例えば、連言はスイッチの直列、選言は並列のように電気回路として表現でき、電流が流れる状態を真、逆を偽に対応させるなどして論理演算を行う。逆に電気回路の解析や合成に論理演算の応用も可能である。 コンピュータなどにおいてAND、OR、NOTをはじめとするさまざまな論理演算を行うための回路のことを論理演算回路という。基本的な論理演算を行う回路のことを論理ゲートとよぶこともある。もっとも単純な論理回路はランプを点滅するスイッチ回路であり、ランプの点灯と消灯とを1と0に対応させることができる。0または1の入力を反転するものがNOT回路であり、二つの入力の論理和や論理積を出力するものがそれぞれOR回路とAND回路である。AND回路の出力をNOT回路に入力するようにして一体の回路としたものがNAND回路であり、OR回路とNOT回路を組み合わせたものがNOR回路である。このように、基本的な論理回路を組み合わせることによって、パリティ(XOR)回路や多数決回路などのより複雑な論理演算回路をつくりあげることができる。

本書は、1~7章で構成され、「論理回路とは」、「数の表現方法」、「ブール代数」、「カルノー図」、「フリップフロップ」、「組み合わせ回路」、「応用論理回路」の項を学べ、例題や演習問題を通じて理解を深められる。本の対象読者としては、論理回路をこれから学ぼうとしている学生、すでに論理回路を一度は学び、もう一度学びたい方、理解できなかった人にとっては復習書として最適である。本書の特長は、例題、演習問題が多く、その解答が充実しているところにある。理解しやすい工夫がなされ、反復して講読することがお勧めである。

自然界にある光や温度,音などの情報は連続的な値で変化する。この連続した値を「アナログ」と呼ぶ。一方,コンピュータの世界では,情報は飛び飛びの離散的な値を扱う。この離散した値は「ディジタル」と呼ぶ。例えていうと,アナログとディジタルは実数と整数のような関係にある。直線上のどのような点も表現できる実数はアナログ,特定の点しか取れない整数をディジタルとイメージする。また,連続的な情報であるアナログ信号を取り扱う回路を「アナログ回路」と呼び,離散的な情報であるディジタル信号を取り扱う回路を「ディジタル回路」と呼ぶ。自然界のアナログ情報をコンピュータなどのディジタル回路に入力するためには,情報をディジタル化する必要がある。連続する値(アナログ信号)を離散した値(ディジタル信号)に変換するため,アナログ信号に対して「切り捨て」および「切り上げ」を行う。そのため,情報の欠落による誤差が発生する。誤差を小さくするためには,変換の間隔を短くすることや変換の際の桁数を増やす必要がある。それでは,「アナログ信号をディジタル化」するメリットはなにか。その理由は,ディジタル信号は雑音に強いので壊れにくく,コンピュータによる処理が容易なことにある。今日,マイクロコンピュータの高性能化により,高速で大量のディジタル情報の処理が可能になった。そのため,信号の伝送や再生において品質が劣化しない,ディジタルの特長を生かしたディジタル回路が活躍している。

本書は,初めてディジタル回路(論理回路)を学ぼうとしている学生を対象として執筆された本である。すでに論理回路を一度は学んでいても,実感として理解できなかった人にとっては復習書として最適である。本書の特長は,例題,演習問題が多く,その解答が充実しているところにある。理解しやすい工夫がなされ,反復して講読することがお勧めである。
2019年10月編著者 𠮷野純一

1.論理回路とは
1.1 ディジタル技術とアナログ技術
 1.1.1 ディジタル技術
 1.1.2 アナログ技術
1.2 ディジタル技術の利点と用途
1.3 論理基礎回路の種類
1.4 論理回路に関する用語

2.数の表現方式
2.1 2進数
 2.1.1 2進数を10進数と区別する表示方法
 2.1.2 ビット(bit)
2.2 10進数を2進数に変換する方法
2.3 2進数の加減計算
 2.3.1 2進数の加算
 2.3.2 2進数の減算
2.4 16進数
2.5 符号
2.6 補数
 2.6.1 補数を使うメリット
 2.6.2 1の補数の計算方法
 2.6.3 2の補数の計算方法
 2.6.4 符号付き2進数
演習問題

3. 論理代数(ブール代数)と論理回路
3.1 基本論理演算
 3.1.1 論理和
 3.1.2 論理積
 3.1.3 論理否定
 3.1.4 真理値表
3.2 論理代数の諸定理
 3.2.1 恒等の法則
 3.2.2 復元の法則(二重否定)
 3.2.3 同一の法則(べき等則)
 3.2.4 補元の法則
 3.2.5 交換の法則
 3.2.6 結合の法則
 3.2.7 分配の法則
 3.2.8 吸収の法則
 3.2.9 ド・モルガンの定理
 3.2.10 双対の原理
3.3 論理回路
 3.3.1 ORゲート
 3.3.2 ANDゲート
 3.3.3 NOTゲート
 3.3.4 NORゲート
 3.3.5 NANDゲート
 3.3.6 EXORゲート
 3.3.7 ディジタルICの特性
演習問題
参考文献

4.カルノー図と論理回路の簡単化
4.1 積項と和項
4.2 論理代数の諸法則と簡単化
4.3 カルノー図と論理式
4.4 カルノー図を用いた簡単化
4.5 論理式の構築と否定関数
演習問題
参考文献

5.組合せ論理回路
5.1 一致回路
5.2 しきい値論理回路
5.3 比較回路
5.4 多数決回路
5.5 パリティチェック回路
5.6 半加算器
5.7 全加算器
5.8 半減算器
5.9 全減算器
5.10 デコーダ
5.11 エンコーダ
5.12 マルチプレクサ
演習問題
参考文献

6.順序回路とフリップフロップ
6.1 順序回路の概念
6.2 フリップフロップ
 6.2.1 フリップフロップの原理
 6.2.2 RSフリップフロップ
 6.2.3 Dフリップフロップ
 6.2.4 JKフリップフロップ
 6.2.5 Tフリップフロップ
 6.2.6 制御端子
6.3 フリップフロップの応用
 6.3.1 カウンタの構成と種類
 6.3.2 非同期式カウンタ
 6.3.3 同期式カウンタ
 6.3.4 レジスタ
 6.3.5 シフトレジスタの応用
6.4 順序回路の設計法
 6.4.1 状態遷移図による表現
 6.4.2 順序回路の設計手順
 6.4.3 大規模順序回路の設計手順
演習問題
参考文献

7. 応用論理回路
7.1 加減算回路の設計
 7.1.1 桁上げ伝搬加算器とそれに基づいた減算器
 7.1.2 桁上げ伝搬加算器における加算時間の評価
 7.1.3 桁上げ先見加算器
 7.1.4 オーバーフロー
7.2 バレルシフタの設計
 7.2.1 拡張選択回路
 7.2.2 バレルシフタの構成
演習問題

付録
演習問題解答
索引

吉野 純一

吉野 純一(ヨシノ ジュンイチ)

東京生まれの東京育ちです。大学卒業後、企業へ勤めエンジニアとして働いておりました。1992年(平成4年)4月から現在の高専で勤めています。企業時代の思い出は、バブル時代を過ごしたことが、今となっては懐かしい出来事です。専門は、通信工学です。取り組んでいる研究は移動通信機器を活用したシステム研究を行っています。研究キーワードとしては、センサネットワーク、IoT、計測、見守り、安否確認、精密農業です。 農業は、IoTを活用した農業支援に注目し、首都圏近隣に在住する農業従事者の知恵を活用して高専生との連携によって農業生産の担い手に対して 生産性の向上、圃場を管理するシステムを構築するものです。農家の継承で高齢化が進む中、口伝伝承による暗黙知の農業技術の推進のためIoT端末(Sigfox)を使用した気温、日射量、土壌水分、土壌温度などを「見える化」し、技術習得に 活用できるノウハウ構築を行っています。本研究の特徴としては、産学(官)連携を中心とした研究内容が多いことです。身近に困っている事象を研究ネタとして捉え推進しています。

米盛 弘信

米盛 弘信(ヨネモリ ヒロノブ)

私は、育英高専(現:サレジオ高専)卒業後、国立電気通信大学へ編入して音響関連の研究室に所属しました。その後、工学院大学大学院へ進み、電磁誘導加熱に関する研究を始めました。一方、学部4年生から高専の非常勤講師として教壇に立ち、学生と教員という二足のわらじ状態が6年間続きました。現在は、高専の専任教員、および大学の非常勤講師として教壇に立っています。
専門分野は、パワーエレクトロニクスです。特に電磁誘導関連および太陽光発電関連の研究に従事しています。私の研究室は、本科の卒業研究生・専攻科の特別研究生が10名以上在籍しており、学生と共にものづくりをベースとした研究活動を行っています。また、課外活動ではNHK高専ロボコンやソーラーバイクレースなどの大会、地域の各種イベントへ積極的に参加しています。これらの活動は、電気回路・電子回路・電磁気・論理回路などの専門科目が基本になっています。拙著の書籍で初めて学ぶ学生の皆さんには、是非、基本をしっかりマスターしたうえで、卒業研究等の活動へ進んでほしいと願っています。

宮田 統馬(ミヤタ トウマ)

黒木 雄一郎(クロキ ユウイチロウ)

水谷 浩(ミズタニ ヒロシ)

吉田 将司(ヨシダ マサシ)

福岡 久雄(フクオカ ヒサオ)

掲載日:2020/11/16

情報処理学会誌「情報処理」2020年12月号広告

掲載日:2020/10/30

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掲載日:2020/01/09

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