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Book Review

素人からプロの研究者・エンジニアになるための丁寧な「橋渡し」の一冊


 合同会社アイキュベータ代表
 博士(工学) 松田雄馬


 本書は,プログラミングの解説書の中では,比較的新しいスタイルを採用しています。
 素人プログラマーからプロの研究者の入口へと導いてくれる「橋渡し」として,利用価値のある解説書なのではないでしょうか。

 MATLABというプログラミング言語は,多くの大学がライセンス契約をしており,大学生であれば,また,大学図書館などを利用できる一般の方々であれば,「気軽に使ってみる」ことができます。特に,MATLABは,数式の演算にも強いので,MATLABを使ってプログラムを動かしてみることは,数学そのものへの理解を深めることにも繋がります。データ処理を行う研究現場でも,MATLABは伝統的に使われています。

 筆者は,工学院大学で教鞭を執っているとのことで,本書を見ながら,本書に書かれているプログラムを自分で打ち込んでみることで,まるで,筆者が隣にいて,一つ一つ丁寧に手ほどきしてくれるような構成になっています。まずはプログラムを打ち込み,それに続いて,数学の解説などの含めて丁寧に行ってくれるので,高校レベルの数学力があれば,無理なくMATLABプログラミングが学習でき,本書を終了する頃には,画像や音声といったデータを自力で処理できるようになるでしょう。

 各章のレビューは以下の通りです。
 まず,第一章は,まずはMATLABというものに触れてみる(プログラミングという作業に触れてみる)ことを目的にしています。中学校で学ぶ二次方程式の「解の公式」を題材に,自分で打ち込んだ数式を計算する方法を学びます。
 第二章では,ループと分岐構造という,プログラムを作るうえで必要な知識を学びます。単に,無味乾燥な説明をするような辞書的な解説書とは異なり,本書では,「グラフを表示する」ということを題材にしながら,実際の研究現場を垣間見つつ,こうした知識を自然に学んでいくことができるような工夫がされています。
 第三章では,長いプログラムを直接打ち込むのではなく,「コマンド」にしていつでも呼び出せるようにする方法を学びます。同時に,三角関数などの関数を,直感的に理解できるための工夫もされています。
 第四章第五章では,グラフの描画を本格的に学びます。グラフの描画は,実際に研究をはじめると,データをまとめる際には必須の作業であり,必要なときに見直すと,更に役立つでしょう。
 第六章では,データの保存方法を学びます。この方法を知っておかないと,データの量が増えてきたときに,「途中経過を観察できない」「途中でコンピュータがフリーズしてしまうと全部計算をやり直さないといけない」など,多くの問題に直面してしまいます。実際に研究をはじめるときには,特に役立つ内容でしょう。
 第七章では,画像データや音声データの取り扱い方を学びます。MATLABは,こうした特殊なデータを取り扱うことが得意です。画像にフィルターをかけてぼかしてみたり,音声を可視化してみたりといったことが自在にできます。Instagramのアプリで行うような写真の加工を行うプログラムを,自分で作ることもできるようになるのです。研究者である筆者の手ほどきを受けながら,挑戦してみましょう。
 第八章では,近年盛んに行われている「データ分析」のはじめの一歩である「最小二乗法」という方法を学びます。これによって,「過去のデータから将来を予測するにはどうすればいいか」ということを,筆者は教えてくれます。
 第九章から第十一章では,筆者の専門分野でもある音声データの取り扱いを学びます。プロの研究者のいるところまで,一気に連れて行ってもらえます。自力で音声データを加工できるようになるので,自分の作ったプログラムで,頑張れば,作曲までできるようになるかもしれません。
 第十二章から第十三章では,「アプリの中身を知る」ことで,毎日目にする様々なプログラムがどのように動いているのかを知ることができるような工夫をしています。

 全体を通して,MATLABというプログラミング言語の仕組みを,実際に手を動かしながら学ぶことによって,数学についての理解も深めながら,読者を,プロの研究者の入口に導いてくれる丁寧な「橋渡し」の書であると言えます。MATLABは,(本書には書かれていませんが)Octaveというフリーソフトを使うことで,本書に書かれていることはほとんど問題なく実行できます。新しいことにチャレンジしたい大学生や,実用的なデータ処理を行うことにチャレンジしたい一般の方には,一読の価値があるのではないでしょうか。

  MATLABではじめるプログラミング教室

奥野貴俊 ソラオト Ph.D. 著

中島弘史 工学院大教授 博士(工学) 著

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発行年月日:
2017/10/05
判 型:B5
ページ :168頁
ISBN:
978-4-339-02877-5
定 価: 2,808円
(本体2,600円+税5%)

Book Review

木村俊範 北海道大学名誉教授

人間社会の発展と共に環境汚染が深刻化し、それが地球全体の問題となっていることに誰も異論を唱えないであろう。しかし、我が国の高度成長期にもあったように、環境保全対策は利益を生むものではなく、金食い虫と見なされ、後回しにされるのが今日なお発展途上国などにおいて普通だと言えよう。その克服には、初期投資やランニングコストが低く、かつ安定した機能を持続できる技術が必要とされる。
本書の著者も同様な理解に立っているようであり、現状では反応速度が遅く、不安定で再現性も高くはないという欠陥はあるが、技術の熟成によっては克服要件を具備できると思われる微生物機能を活用する環境修復技術を取り上げて紹介している。
本文1において環境汚染の現状を示した上、2においては主要な環境修復技術、取り分け3においては微生物を用いた環境修復技術のあれこれを平易に解説しており、初心者にも理解しやすい。次いで4では、著者らが実際に取り組んだ、あるいは取り組みつつある新しい環境修復技術の開発や実用化について比較的詳しく例示しており、技術資料としても参考にできるものと思われる。最終章の5においては、当該技術の課題と今後の展望などが述べられているが、著者が挙げている4つの課題の②が開発技術の実用化に不可欠な論点であろう。如何に技術の持つ性能が高いとしても、コストの妥当性がないと実用化、商業化レベルの持続性は保持できず、間もなく消えゆく運命を辿ることになる。
本書を読み終えて感ずるのは、著者が自身の活動を手前みそに述べるのではなく、技術の弱みやコストについてしっかり目配りされていて、公平性の高い内容であり、好感の持てる入門書の一つであると言えるようである。

新コロナシリーズ 63

  微生物パワーで環境汚染に挑戦する

椎葉究 東京電機大教授 博士(農学) 著

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発行年月日:
2017/07/06
判 型:B6
ページ :144頁
ISBN:
978-4-339-07713-1
定 価: 1,296円
(本体1,200円+税5%)

Book Review

読者モニターレビュー(‎@hiro5585様)
 構文解析とは,文の背後にある「構造」を抽出する処理のことを指します。
 例えば,どの単語とどの単語が一つのまとまりなのかであったり,どの単語がどの単語に係っているかなどを見つけることです。
 一方で,抽出した「構造」に「意味」を与えるのが文脈解析です。
今の例だと,ある単語が別の単語に係っている時に,どういう意味のある関係かを推定するのが文脈解析です。
 詳細はこちらに書いたので,詳しく知りたい方はこちらも読んでみて下さい(Qiitaサイト)。

 以下は,要点になります。
 自然言語処理シリーズの「文脈解析」本では,意味の概念やタスク設定などに重きを置いていましたが,この本では現実に解くことに主眼を置いており,手法の話が詳細に述べてあります。
 特に,系列に対する構造を推定する手法が説明されてあり,言語処理などの系列を扱うタスクに対する,機械学習の適用の仕方が学べます。
 内容はまず,シンプルなタスクに対して,機械学習をどう適用できるか説明して,その後に,その手法の課題点を挙げて,どのような改善がされているか説明しています。そのため,ストーリーを追いながら,手法が発展してきた経緯が分かるようになっています。
 「言語処理のための機械学習入門」で説明が少なかった,構造に対する手法の解説が詳しく書いてあり,非常に有益な情報が含まれていると思います。

 主立った章を簡単に俯瞰すると以下のような感じです。
 ①品詞解析と機械学習
 文の各単語に,どのように品詞を割り当てるか説明されてあり,品詞解析を題材にして,機械学習の基礎が学べるようになっています。
 ②句構造解析
 文を入力とし,句同士の包含関係を階層的にまとめあげる処理について説明されています。文をまとめあげるための文法について説明されてあり,実例からその挙動を理解できるようになっています。
 ③依存構造解析
 句同士の関係がどのようになっているかを解析するための手法が書かれており,句構造より更に上位の概念を取り扱う方法について述べてあります。

 この本では,機械学習を現実のタスクにどのように適用するかが書かれてあり,系列に対する特徴量の扱いや,構造の抽出方法など,他書にない内容が含まれています。
 より現実的に問題を解く方法について学びたい方や,人工知能に関するより深い技術を理解したい方に適した書だと思います。

自然言語処理シリーズ 9

  構文解析

奥村学 東工大教授 工博 監修

鶴岡慶雅 東大准教授 博士(工学) 著

宮尾祐介 国立情報学研究所准教授 博士(情報理工学) 著

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発行年月日:
2017/08/10
判 型:A5
ページ :186頁
ISBN:
978-4-339-02759-4
定 価: 2,592円
(本体2,400円+税5%)

Book Review

発行年月日:
2015/04/30
判 型:A5
ページ :208頁
ISBN:
978-4-339-00877-7
定 価: 3,024円
(本体2,800円+税5%)

Book Review

発行年月日:
2009/06/30
判 型:B5
ページ :172頁
ISBN:
978-4-339-01883-7
定 価: 3,240円
(本体3,000円+税5%)

Book Review

今井伸二郎 東京工科大教授 博士(医学)

今年世間を騒がせている社会的問題に関連して土壌汚染問題がクローズアップされている。日本の工業化は一段落し、工場の移転も多くなってきた。工場の種類によっては土壌汚染の程度が深刻であり跡地の利用は担当者にとって頭痛の種であろう。工場移転跡地に限らず、我が国国土の土壌汚染は深刻な状況に陥っている。まさに高度成長時代のつけを払わされている現状だ。土壌を入れ換えたとしても廃棄した土壌が汚染している事に変わりは無い。安価に効率的に汚染物質を無害化する方法が求められている。この問題を解消できる唯一の方法は微生物パワーであろう。本書はタイトルのとおり環境汚染対策に微生物が如何に有効に働くかを解説した良書である。本書は環境汚染の克服を目指す土木技術関係者に限らず、一般の読者の方々にも微生物の有用性を知っていただくために有用な一冊と思いここに推薦する。

新コロナシリーズ 63

  微生物パワーで環境汚染に挑戦する

椎葉究 東京電機大教授 博士(農学) 著

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発行年月日:
2017/07/06
判 型:B6
ページ :144頁
ISBN:
978-4-339-07713-1
定 価: 1,296円
(本体1,200円+税5%)

Book Review

読者モニターレビュー(‎@hiro5585様)
 言語処理は、人の言葉の意味をコンピュータに理解させる処理のことで、いわゆる、最近流行りの人工知能技術の一分野に相当するものです。この本は、その中でも「言葉の意味」に焦点を当て、意味とはどういうもので、コンピュータにどのように解かせるかについて説明しています。言語処理をやったことない人でも読めるように分かりやすく書いてあります。

 本の構成としては「述語項構造解析」「共参照・照応解析」「談話構造解析」の3本立てとなっています。

 それぞれを簡単に説明すると、「述語項構造解析」は例えば、TOEICの本である文を読んでいる時に、その述語の主語が誰か、目的語がどれかといったものをコンピュータに当てさせる処理のことです。
 「共参照・照応解析」は例えば、Stack Overflowを見て頭を悩ませているところに、代名詞のitがでてきた際に、それがなにを指しているかをコンピュータに当てさせる処理のことです。
 「談話構造解析」は例えば、小説を一文一文ゆっくりと読んでいる時に、それらの文がどういう関係で繋がってるかをコンピュータに当てさせる処理のことです。

 この本では、これらを総称して文脈解析と呼んでいます。

 全体的な印象としては、実例が豊富に用いられていて、それぞれの章でどんな問題を解こうとしているかが非常に明快に書いてあり読みやすかったです。実際にツールで解析を行った際の結果も載ってており、処理のイメージが湧きます。
 ただ、それぞれの問題をどういった手法で解くべきかの考察が薄く、機械学習などの最近の手法で解く際にどういった課題があるかを明らかにしてほしかったです。

 それを補うという意味で、同シリーズの「言語処理のための機械学習入門」と一緒に読むとよいかもしれません。

 以降は、各章のレビューとなります。
 まずは、2章の「述語項構造解析」についてです。
この章は、他の章への橋渡しになっており、"意味"をどう解釈するべきかについて詳しく書いてあります。その中で、述語とその項(主語や目的語など)を特定する問題を定義し、
 その難しさを実例を用いて説明してあります。日本語ならではの難しさがあることもよく分かりました。
 ただ、前半で色々と課題が列挙されている割に、それぞれの課題に対してどう対処するかの方針があまり書かれていなかったのが残念です。
 途中から、過去の研究においてコンピュータにどう解かせるタスク(問題)として定義されてきたかが述べてあります。それぞれのタスクで、異なる問題設定になっており、どういう点に気を付ければよいか述べてありよかったです。
 後半では、字面では表現されていない裏側にある深層格というものに対して、役割を付与するタスクが説明されています。最後に具体的な文をツールを使って解析させたときの結果が説明されており、よかったです。述語項構造解析が、含意関係認識などの応用へ繋がっていることもよく分かりました。

 次は、3章の「共参照・照応解析」についてのレビューです。
 この章も前章と同じく、共参照解析および照応解析の問題定義が実例とともにしっかり定義されており、なにをコンピュータに解かせようとしているのかがよく分かりました。特に、両者の問題は密接に関係したものであり、どこが同じでどこが違うかをベン図で丁寧に説明されていました。先ほどの、述語項構造解析と比べ、共参照解析はそのタスク設定自体が研究者間で揺れており、それぞれの思想でコーパス(データ)が整備されてあり、注意しなければいけない点があるということが分かりました。
 この本は手法を中心に解説をしているのではなく、研究者の思想に基づいた問題定義と、それに対応するコーパスを中心に説明が書かれています。どの問題定義にも例外が存在しそれぞれの立場で語られているのはよかったです。
 途中から、具体的な解析手法が述べられており、人の知識に基づいて作られたルールベースの手法の説明が書いてあります。そして、その課題点を挙げて、それを克服するための機械学習を用いた手法へと説明が展開されています。特徴量(素性)の話に加えて、学習を上手く進めるための正例と負例のバランスの話などが書かれています。ここでは、課題の克服のための技術の系譜が説明されており面白かったです。
 後半では、日本語によくある主語の省略に対して、その主語がなにを指しているかを解析するゼロ照応解析の説明が書かれています。解析手順が書いており、その中でどういった難しさを含んでいるか指摘されています。そして、その解析が正しいかを評価する方法がかなり綿密に記載されています。各評価方法の課題点、具体例に対する評価結果などが載ってあり参考になりました。
 最後に、照応解析のツールとしてKNPの結果が表示されており解析に対するイメージが湧きました。

 そして、4章の「談話構造解析」についてのレビューです。
 談話構造解析は、前章までと比較して幅広い文脈を扱った解析となります。文章を談話単位という塊に分けた際に、それらが一貫した意味の繋がりを成しているかを解析します。この処理は昔から考えられていましたが、どういう問題設定として解くべきか、瞑想していた分野であったと思います。
 それを現時点まで、どういう問題定義として世の中の人が解こうと試みてきたかが書かれています。
 談話構造解析は、談話単位の分割と、談話単位の分類とに問題が大きく分けられます。
 前者の談話単位分割に関しては、接続詞や節が大きな手掛かりとなり一定の成果が得られているそうです。そのため、内容としては主に後者の談話単位の分類に焦点が当たっています。
 そこでは、談話の構造に関する過去の研究が四つ述べられています。例えば、修辞構造理論では、談話の中心要素とその周辺の関係をボトムアップに推定していく話が書かれています。他に、論文などの順序性が明確な文章に対しては、議論区画化という方法が紹介されていました。
 関係分類の具体的な手法もいくつか紹介されており、分類問題へ帰着させる方法であったり、部分木の選択問題に帰着させる方法などが述べてありました。
 上記は、二つの談話単位がどういった関係にあるかといった問題でしたが、それよりも広い文脈に対して、首尾一貫性があるかを解析する問題も述べてあります。この章では分野が未成熟ということで、ツールでの実例の紹介はなかったのですが、自動要約への応用や、小論文の論理展開の採点など、これからに続く話が書いてあってよかったです。

 総評すると、それぞれの章で、意味に対する問題定義について丁寧に説明されており、それを世の中の人がどのように解こうとしてきたかの系譜が書かれており、非常に参考になります。また、ツールでどう解析されるのか、どれぐらいの精度が出るのかも、示されており良かったです。言語処理を専門としていない人でも読めるように書かれており、今後のより深い、人工知能技術の発展に関心がある方には一読の価値があると思います。



読者モニターレビュー(‎太田 博三 様)
全体的にはとてもわかりやすく,丁寧に書かれている専門書でした。
大きく4つの章から構成されている。
1. 文脈解析では大まかな本書の流れが記述されている。
その上で,2. 述語項構造解析(機械翻訳や対話応答システムの精度向上につながります),3. 共参照・照応解析(評価法が非常に参考になりました),4. 談話構造解析(自動要約との関連や文と文とのつながりをentity-grid用いて局所的なつながりのよさを表現するなどの紹介があります)と例文を中心とした詳細な説明がなされており,各ツールの紹介もある。
更に,付録としてフィッシャーやマクネマー検定やブートストラップ法など、システム開発の際に必要とされる自然言語処理に必要な統計的仮説検定が解説されています。
本書は単体で購入しても理解出来る良書と言えます。

自然言語処理シリーズ 10

  文脈解析
-述語項構造・照応・談話構造の解析 -

奥村学 東工大教授 工博 監修

笹野遼平 名大准教授 博士(情報理工学) 著

飯田龍 情報通信研究機構 博士(工学) 著

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発行年月日:
2017/06/15
判 型:A5
ページ :196頁
ISBN:
978-4-339-02760-0
定 価: 2,700円
(本体2,500円+税5%)

Book Review

工学院大学先進工学部応用化学科 山田昌治 教授

 世には食の情報があふれ、手を出せば望みどおりの食品が手に入る時代である。しかしながら、テレビ・インターネットなどで流れている情報は、革新的な機能性食品から怪しげな話まで玉石混淆の状態である。筆者は食品化学を教えている立場であるが、食品という分野は、食品の化学的性質、食品の私たちの身体への摂取から代謝、健康と病気、近年では免疫との関わりなど多岐にわたっており、教えるのにポイントが絞りにくく消化不良の教育に堕する危惧をいつも感じている。
 このたび今井伸二郎先生が著した「機能性食品学」は、上述の課題を克服することができる数少ない著作である。単に食品の機能を論ずるだけではなく、栄養学の基本を押さえ、免疫系および腫瘍を始めとした様々な疾病について言及され、その中で機能性食品について論じている。さらに機能性食品のもつ課題についても踏み込んだ記述がされている。
 ところで平成27年より、新しい機能性表示食品制度が発足した。このことは周知の事実であるが、従来の特定保健用食品制度とどこが異なるのか、消費者にとっての利点は何かについて人口に膾炙しているとは言えない状況である。本書ではこの点についても詳しく解説されている。
 また、随所に盛り込まれているコラムは読んでいて楽しく、著者の造詣の深さを感じた。以上のことから、多くの学生だけではなく、一般の方々にも読んでいただけるよう本書を推薦する次第である。

  機能性食品学

今井伸二郎 東京工科大教授 博士(医学) 著

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発行年月日:
2017/03/03
判 型:A5
ページ :206頁
ISBN:
978-4-339-06753-8
定 価: 2,808円
(本体2,600円+税5%)

Book Review

パパンのヘタ 様

わかりやすく丁寧に説明されています。

コンピュータサイエンス教科書シリーズ 4

  プログラミング言語論

大山口通夫 元三重大教授・名大招聘教員 工博 著

五味弘 沖電気工業(株) 博士(工学) 著

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発行年月日:
2008/03/13
判 型:A5
ページ :238頁
ISBN:
978-4-339-02704-4
定 価: 3,132円
(本体2,900円+税5%)

Book Review

丁寧に書かれていて、非常に分かりやすいです。理解の手助けに繋がる一冊です。
(syun 様)

環境・都市システム系 教科書シリーズ 7

  水理学

日下部重幸 神戸市立高専名誉教授 博士(工学) 著

檀和秀 明石高専教授 博士(工学) 著

湯城豊勝 阿南高専名誉教授 博士(工学) 著

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ジャンル:

発行年月日:
2002/04/26
判 型:A5
ページ :200頁
ISBN:
978-4-339-05507-8
定 価: 2,808円
(本体2,600円+税5%)
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