再生医療のための バイオマテリアル

再生医療の基礎シリーズ 5

再生医療のための バイオマテリアル

生体組織の再生誘導治療では細胞の周辺環境の設定が不可欠であり,足場材料の創製やDDSなど,バイオマテリアルがさまざまな技術・方法論で活用されている。本書は,バイオマテリアルの基礎から応用までを学べるよう編集した。

ジャンル
発行年月日
2006/08/25
判型
B5
ページ数
272ページ
ISBN
978-4-339-07255-6
再生医療のための バイオマテリアル
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定価

4,620(本体4,200円+税)

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生体組織の再生誘導治療では細胞の周辺環境の設定が不可欠であり,足場材料の創製やDDSなど,バイオマテリアルがさまざまな技術・方法論で活用されている。本書は,バイオマテリアルの基礎から応用までを学べるよう編集した。

1. 再生医療を支えるバイオマテリアルと基盤技術
1.1 再生医療の原点はバイオマテリアルを利用した生体組織の再生誘導である
1.2 先端医療のなかでの再生医療の位置づけと再生医療を支える二つの研究分野
1.3 生体組織工学におけるバイオマテリアルの役割と基盤技術
1.4 生体組織工学を利用した再生医療の実際
1.5 おわりに
引用・参考文献

2. バイオマテリアルとしてのポリマー
2.1 ポリマーの機能と分子設計
 2.1.1 ポリマーの特徴
 2.1.2 天然のポリマーと人工のポリマー
2.2 医療におけるポリマーマテリアル
 2.2.1 医療分野へのポリマーの応用
 2.2.2 人工臓器のポリマーマテリアル
 2.2.3 細胞工学とポリマーマテリアル
2.3 ポリマーマテリアルの創製
 2.3.1 ラジカル付加重合
 2.3.2 重縮合
 2.3.3 重付加
 2.3.4 開環重合
2.4 生体環境でのポリマーの安定性
 2.4.1 生体環境の影響
 2.4.2 加水分解によるポリマーの劣化
 2.4.3 生体環境下での酸化反応
引用・参考文献

3. バイオマテリアルとしての吸収性材料
3.1 生体の代謝と分解吸収性
 3.1.1 代謝経路と分解吸収性
 3.1.2 吸収性材料の構造と種類
 3.1.3 吸収速度
3.2 酵素分解型生体吸収性高分子
 3.2.1 ペプチド
 3.2.2 多糖
 3.2.3 核酸
3.3 自然分解型生体吸収性高分子
 3.3.1 ポリエステル類
 3.3.2 ポリ(エステルエーテル)
 3.3.3 ポリωヒドロキシカルボン酸(poly(ωhydroxyacids))
 3.3.4 ポリ(アミドエステル)
 3.3.5 その他
3.4 生体吸収性材料の用途
 3.4.1 吸収性縫合糸
 3.4.2 縫合補強材とステント
 3.4.3 骨折固定材
 3.4.4 人工靭帯
 3.4.5 創傷被覆材
 3.4.6 癒着防止材
 3.4.7 人工硬膜
 3.4.8 接着・接合用材料
 3.4.9 DDS用材料
 3.4.10 組織再生用スキャホールド
引用・参考文献

4. バイオマテリアルとしての金属
4.1 再生医療と金属
4.2 機械的性質を担う相変態と組織―内部構造―
4.3 耐食性と組織適合性を担う表面構造
4.4 金属・生体組織界面
4.5 生体環境での耐久性
 4.5.1 化学的耐久性(耐食性)
 4.5.2 力学的耐久性
4.6 新合金開発
 4.6.1 チタン合金
 4.6.2 Niフリーステンレス鋼
 4.6.3 NiフリーCo Cr Mo合金
 4.6.4 Niフリー形状記憶・超弾性合金
4.7 表面処理
 4.7.1 ドライプロセス
 4.7.2 ハイドロプロセス
4.8 表面形態制御
4.9 機能性高分子固定化
引用・参考文献

5. バイオマテリアルとしてのセラミックス
5.1 バイオセラミックスとは
5.2 セラミックスの基礎
5.3 生体材料用セラミックス
5.4 生体硬組織の構造
5.5 アパタイト結晶
5.6 アパタイト支持体としてのコラーゲン
5.7 生体親和性の概念
5.8 組織工学との連携
5.9 発生学との融合
引用・参考文献

6. バイオマテリアルとしての複合材料
6.1 はじめに
6.2 組織誘導再生法のための複合材料
 6.2.1 組織誘導再生法とは
 6.2.2 組織誘導再生法のための複合材料
6.3 組織工学のための複合材料
6.4 おわりに
引用・参考文献

7. 3次元多孔質材料の作製技術
7.1 はじめに
7.2 ポローゲンリーチング法
7.3 相分離法
7.4 乳濁液凍結乾燥法
7.5 ファイバー融着法
7.6 不織布
7.7 エレクトロスピニング法
7.8 発泡法
7.9 固体自由形成法
 7.9.1 3次元プリント法
 7.9.2 光造形法
 7.9.3 レーザー焼結法
 7.9.4 熔融沈着法
 7.9.5 相変化ジェットプリンティング
 7.9.6 組織プリンティング
7.10 複合化技術
7.11 おわりに
引用・参考文献

8. 機能性足場
8.1 はじめに
8.2 足場の特性と役割
8.3 機能性足場へのアプローチ
 8.3.1 細胞接着性タンパク質
 8.3.2 細胞接着性ペプチド
 8.3.3 生理活性ペプチドの合成方法
8.4 生理活性ペプチド・機能性タンパク質を固定化した機能性足場の設計
 8.4.1 吸着法
 8.4.2 共有結合法
 8.4.3 機能性タンパク質を内包した機能性足場の設計
8.5 再生医療を目指した機能性足場
 8.5.1 in vitroにおける機能性足場
 8.5.2 in vivo系における機能性足場
引用・参考文献

9. 分離膜・隔離膜
9.1 はじめに―そもそも膜とは何か―
9.2 再生医療と分離膜・隔離膜
9.3 分離膜
 9.3.1 in vitro細胞採取
 9.3.2 体外循環型バイオ人工臓器
9.4 隔離膜
 9.4.1 埋込み型人工臓器免疫隔離膜
 9.4.2 歯周組織再生誘導膜
9.5 膜の素材について
9.6 おわりに
引用・参考文献

10. ドラッグデリバリーシステム(徐放化)
10.1 薬物の徐放化技術
 10.1.1 ドラッグデリバリーシステムとは
 10.1.2 薬物徐放化のメカニズム
10.2 薬物の徐放化のためのバイオマテリアル
 10.2.1 非吸収性高分子材料
 10.2.2 生体吸収性高分子材料
 10.2.3 そのほかの材料
10.3 タンパク質の徐放化技術
10.4 タンパク質・遺伝子の徐放化による再生医療
 10.4.1 細胞増殖因子の徐放化技術を利用した再生誘導
 10.4.2 細胞増殖因子あるいは遺伝子の徐放化を利用した細胞の機能化と再生医療
10.5 まとめ
引用・参考文献

11. ドラッグデリバリーシステム(ターゲティング,安定化)
11.1 ターゲティング
 11.1.1 ターゲティングとは
 11.1.2 ターゲティングの方法論
 11.1.3 ターゲティングの原理,システムの設計論
 11.1.4 ドラッグキャリヤーの形態
 11.1.5 ターゲティングの実例
11.2 安定化
 11.2.1 安定化とは
 11.2.2 安定化の方法論と実例
引用・参考文献

12. 微粒子からなるバイオマテリアル
12.1 はじめに
12.2 微粒子を作る
12.3 微粒子の機能と用途
 12.3.1 微粒子で見る
 12.3.2 微粒子で検出する
 12.3.3 微粒子を集める
 12.3.4 微粒子で分ける
 12.3.5 微粒子で作る
 12.3.6 微粒子で運ぶ
 12.3.7 微粒子で増やす
 12.3.8 微粒子で操作する
12.4 おわりに
引用

13. マイクロパターン技術
13.1 はじめに
13.2 マイクロパターン素材
13.3 マイクロパターン化法
 13.3.1 2元系マイクロパターン化
 13.3.2 多元系マイクロパターニング(マイクロアレイ)
13.4 生体成分のマイクロパターン化とその応用
 13.4.1 核酸固定化
 13.4.2 タンパク質固定化
 13.4.3 そのほかの分子のパターニング
 13.4.4 細胞マイクロパターン
13.5 立体的パターニングの応用例
13.6 おわりに
引用・参考文献

14. 表面改質
14.1 バイオマテリアルにおける表面改質の位置づけ
14.2 バイオマテリアルと生体成分との相互作用の基礎
 14.2.1 はじめに
 14.2.2 タンパク質との相互作用
 14.2.3 細胞との相互作用
 14.2.4 まとめ
14.3 バイオマテリアルの表面改質
 14.3.1 表面改質の基礎
 14.3.2 機能別のバイオマテリアルの表面改質
 14.3.3 まとめ
引用・参考文献

索引

石原 一彦(イシハラ カズヒコ)

木村 良晴(キムラ ヨシハル)

塙 隆夫()

田中 順三(タナカ ジュンゾウ)

陳 国平()

横山 昌幸(ヨコヤマ)

藤本 啓二(フジモト ケイジ)