応用微生物学

バイオテクノロジー教科書シリーズ 7

応用微生物学

  • 谷 吉樹 京大名誉教授・奈良先端科学技術大学院大名誉教授 農博

有用微生物の工業的利用に関して,その発展の歴史,基礎となる微生物分類,生理,遺伝および生化学について述べてある。ついで,各種の生産プロセスをはじめとする微生物利用技術の現状を体系的に紹介した。

ジャンル
発行年月日
1992/07/20
判型
A5 上製
ページ数
216ページ
ISBN
978-4-339-06707-1
応用微生物学
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定価

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有用微生物の工業的利用に関して,その発展の歴史,基礎となる微生物分類,生理,遺伝および生化学について述べてある。ついで,各種の生産プロセスをはじめとする微生物利用技術の現状を体系的に紹介した。

1. 応用微生物学の歴史
1.1 発酵現象の解明
  1.1.1 発酵の起源
  1.1.2 発酵と微生物
  1.1.3 リービッヒとパスツール
1.2 基礎科学への展開
  1.2.1 生化学
  1.2.2 一般微生物学
1.3 日本の応用微生物学
1.4 微生物工業の発展
  1.4.1 対象生産物の拡大
  1.4.2 生産方式の多様化
  1.4.3 原料の変遷
2. 微生物
2.1 生物界における微生物
  2.1.1 下等植物としての分類
  2.1.2 原生生物
  2.1.3 生物5界説
  2.1.4 原核生物界と真核生物界
2.2 生産手段としての微生物
  2.2.1 動物,植物との比較
  2.2.2 化学合成法との比較
3. 微生物の分類と形態
3.1 微生物分類学
  3.1.1 分類の方法
  3.1.2 微生物の数
3.2 原生動物,藻類
  3.2.1 原生動物
  3.2.2 藻類
3.3 カビ
  3.3.1 形態と増殖
  3.3.2 おもな種類
3.4 酵母
  3.4.1 形態と増殖
  3.4.2 細胞の構造
  3.4.3 おもな種類
3.5 放線菌
  3.5.1 形態
  3.5.2 分布
  3.5.3 おもな種類
3.6 細菌
  3.6.1 形態
  3.6.2 細胞の構造
  3.6.3 おもな種類
3.7 微小原生生物
  3.7.1 マイコプラズマ
  3.7.2 リケッチア
  3.7.3 クラミジア
  3.7.4 ウイルス
4. 微生物の生態と生理
4.1 自然界における微生物
  4.1.1 物質循環と微生物
  4.1.2 微生物の分布
  4.1.3 微生物相互の関係
4.2 純粋培養の技術
  4.2.1 分離技術
  4.2.2 培地と滅菌技術
  4.2.3 培養技術
  4.2.4 微生物の保存
4.3 微生物の観察
  4.3.1 肉眼的観察
  4.3.2 光学顕微鏡による観察
  4.3.3 電子顕微鏡による観察
4.4 微生物の生育
  4.4.1 増殖
  4.4.2 増殖曲線
  4.4.3 世代時間
4.5 微生物の栄養
  4.5.1 栄養的な分類
  4.5.2 栄養的分類の多面性
  4.5.3 栄養源
  4.5.4 微生物的定量法
4.6 微生物の生育と環境因子
  4.6.1 酸素
  4.6.2 温度
  4.6.3 その他
5. 微生物の代謝
5.1 生体反応とエネルギー
  5.1.1 自由エネルギー
  5.1.2 ATP
  5.1.3 エネルギー代謝
5.2 炭素化合物の代謝
  5.2.1 解糖経路
  5.2.2 TCAサイクル
  5.2.3 ペントースリン酸サイクル
  5.2.4 Entner-Doudoroff経路
  5.2.5 グリオキシル酸サイクル
  5.2.6 脂肪酸
  5.2.7 炭化水素
  5.2.8 メタン,メタノール
  5.2.9 炭酸固定
  5.2.10 多糖
5.3 窒素化合物の代謝
  5.3.1 エネルギー獲得系
  5.3.2 資化系
5.4 硫黄化合物の代謝
  5.4.1 エネルギー獲得系
  5.4.2 資化系
  5.4.3 活性硫酸
5.5 代謝制御
  5.5.1 酵素合成の制御
  5.5.2 酵素活性の制御
6. 微生物の改良
6.1 細胞選抜
  6.1.1 純粋分離
  6.1.2 単細胞選抜
6.2 突然変異による改良
  6.2.1 突然変異
  6.2.2 突然変異の誘起
  6.2.3 突然変異株の取得
6.3 細菌の遺伝的組換え現象
  6.3.1 形質転換
  6.3.2 接合
  6.3.3 形質導入
6.4 細胞融合による育種
6.5 遺伝子操作の適用
7. 発酵飲食品の生産
7.1 酒類
  7.1.1 分類
  7.1.2 清酒
  7.1.3 ビール
  7.1.4 ワイン
  7.1.5 その他の醸造酒
  7.1.6 蒸留酒
  7.1.7 混成酒
7.2 発酵調味料
  7.2.1 しょうゆ
  7.2.2 みそ
  7.2.3 食酢
7.3 発酵食品
  7.3.1 細菌を利用した食品
  7.3.2 酵母,カビを利用した食品
8. 有機溶媒・有機酸・糖の生産
8.1 有機溶媒
  8.1.1 エタノール
  8.1.2 アセトン,ブタノール
8.2 有機酸
  8.2.1 クエン酸
  8.2.2 グルコン酸
  8.2.3 2-ケトグルコン酸
  8.2.4 乳酸
  8.2.5 その他
8.3 糖類
  8.3.1 グリセリン
  8.3.2 ソルボース
  8.3.3 異性化糖
  8.3.4 リボース
  8.3.5 低カロリー甘味剤
9. アミノ酸の生産
9.1 アミノ酸発酵
  9.1.1 アミノ酸の生合成
  9.1.2 アミノ酸の工業的生産
9.2 野生株による生産
  9.2.1 グルタミン酸
  9.2.2 その他
9.3 栄養要求性変異株による生産
  9.3.1 リジン
  9.3.2 その他
9.4 アナログ耐性変異株による生産
  9.4.1 アナログ耐性
  9.4.2 アナログ耐性変異株による発酵
9.5 前駆体をもちいる生産
  9.5.1 培養法
  9.5.2 酵素法
9.6 分子育種株による生産
  9.6.1 遺伝的組換え
  9.6.2 遺伝子操作
  9.6.3 細胞融合
10. ヌクレオチドの生産
10.1 呈味性ヌクレオチド
  10.1.1 核酸の化学構造
  10.1.2 呈味性ヌクレオチド
10.2 核酸分解による生産
  10.2.1 核酸分解酵素
  10.2.2 ヌクレオチドの生産
10.3 発酵法による生産
  10.3.1 ヌクレオチドの生合成
  10.3.2 ヌクレオシド発酵
  10.3.3 ヌクレオチド発酵
11. 抗生物質の生産
11.1 抗生物質工業
  11.1.1 歴史
  11.1.2 現況
11.2 生産方法
  11.2.1 スクリーニング
  11.2.2 誘導体の合成
11.3 種類
  11.3.1 化学構造による分類
  11.3.2 用途による分類
11.4 作用メカニズム
  11.4.1 阻害作用
  11.4.2 耐性
12. その他の有用物質生産
12.1 酵素
  12.1.1 医薬用酵素
  12.1.2 工業用酵素
  12.1.3 分析用酵素
  12.1.4 食品用酵素
  12.1.5 洗剤用酵素
12.2 生理活性物質
  12.2.1 ビタミン
  12.2.2 補酵素
  12.2.3 ホルモン
  12.2.4 酵素阻害剤
  12.2.5 異種遺伝子産物
  12.2.6 抗がん剤,抗ウイルス剤
  12.2.7 その他
12.3 ポリマー
  12.3.1 デキストラン
  12.3.2 オリゴ糖
  12.3.3 その他
12.4 微生物菌体
  12.4.1 パン酵母
  12.4.2 その他
13. 食糧・エネルギーと微生物
13.1 食糧生産
  13.1.1 食糧問題
  13.1.2 食品としての微生物菌体
  13.1.3 微生物タンパク
13.2 エネルギー生産
  13.2.1 エネルギー問題
  13.2.2 燃料生産
  13.2.3 エネルギー生産システム
14. 各種産業と微生物
14.1 工業
  14.1.1 化学工業
  14.1.2 繊維工業
  14.1.3 その他
14.2 鉱業
  14.2.1 バクテリアリーチング
  14.2.2 石油産業
14.3 農業
  14.3.1 農地の微生物
  14.3.2 肥料,農薬
15. 環境保全と微生物
15.1 地球環境
  15.1.1 環境問題
  15.1.2 解決の方策
15.2 廃水処理
  15.2.1 水質汚染の指標
  15.2.2 好気的処理
  15.2.3 嫌気的処理
  15.2.4 特殊廃水
15.3 固体廃棄物の処理
  15.3.1 一般廃棄物
  15.3.2 プラスチック
15.4 大気汚染物質の除去
  15.4.1 汚染物質
  15.4.2 微生物的対策
索引

谷 吉樹(タニ ヨシキ)