身近な地球環境問題 - 酸性雨を考える -

身近な地球環境問題 - 酸性雨を考える -

酸性雨問題は地球環境問題の中で最もわれわれに身近な問題である。本書は,酸性雨観測の状況,スギ枯れの実態,東アジアの酸性雨問題,酸性雨の環境教育,21世紀の酸性雨研究等の広いテーマを取り上げ解説した。

ジャンル
発行年月日
1997/10/15
判型
A5
ページ数
232ページ
ISBN
978-4-339-06587-9
身近な地球環境問題 - 酸性雨を考える -
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酸性雨問題は地球環境問題の中で最もわれわれに身近な問題である。本書は,酸性雨観測の状況,スギ枯れの実態,東アジアの酸性雨問題,酸性雨の環境教育,21世紀の酸性雨研究等の広いテーマを取り上げ解説した。

1. 21世紀の酸性雨研究─酸性雨研究の現状と課題─
1.1 まえがき
1.2 酸性雨─全体像と研究の展望─
  1.2.1 はじめに
  1.2.2 酸性雨問題の全体像を描く
  1.2.3 酸性雨研究の今後の展開
  1.2.4 おわりに
  (参考)本書で使用した酸性雨に関する用語について
1.3 酸性雨の生成と沈着
  1.3.1 はじめに
  1.3.2 酸性の生成:気相反応の液相反応
  1.3.3 酸性の沈着:湿性沈着と乾性沈着
  1.3.4 おわりに
1.4 酸性雨モニタリングシステム─降水中の化学成分の自動連続測定装置開発と降水化学への応用─
  1.4.1 はじめに
  1.4.2 雲・雨による大気汚染物質の取込みと酸性雨の生成機構
  1.4.3 雨水中の化学成分の自動連続測定装置
  1.4.4 雨水中の化学成分濃度の継時的変動
  1.4.5 雲・雨による大気汚染物質の取込みのシミュレーションモデル
1.5 酸性雨モニタリングとそのネットワーク化
  1.5.1 はじめに
  1.5.2 降水,沈着モニタリング
  1.5.3 各モニタリング
  1.5.4 ネットワーク化
1.6 酸性物質排出と沈着の予測
  1.6.1 はじめに
  1.6.2 日本における酸性物質沈着問題の背景
  1.6.3 輸送・反応・沈着モデル
  1.過
  2.3.2 調査目的および方法
  2.3.3 調査結果
  2.3.4 今後の取組み
2.4 湿性沈着と森林衰退現象─電力中央研究所ネットワーク,その他─
  2.4.1 はじめに
  2.4.2 電力中央研究所における湿性沈着モニタリングの結果について
  2.4.3 NADP/NTN
  2.4.4 森林衰退に関するモニタリング事例
  2.4.5 酸性雨の樹木影響
  2.4.6 今後の課題
2.5 市民による酸性雨測定ネットワーク
  2.5.1 はじめに
  2.5.2 エコ研究室の活動概要
  2.5.3 エコ研究室の測定結果からみた日本の環境の現状
  2.5.4 全地球的な活動を目指すエコ研究室
2.6 首都圏酸性雨ネットワークに参加して
  2.6.1 はじめに
  2.6.2 ネットワークの概要
  2.6.3 ネットワークの参加者
  2.6.4 気象大学校はどのように巻き込まれたか
  2.6.5 サンプリングに協力した学生たちの群像
  2.6.6 現在(1996年4月)までの成果
  2.6.7 今後の展開・問題点・限界
  2.6.8 おわりに
引用・参考文献
3. スギ衰退の原因は何か
3.1 まえがき
3.2 日本のスギ枯れ現象の実態
  3.2.1 はじめに
  3.2.2 調査方法
  3.2.3 スギの衰退の特徴
  3.2.4 衰退地帯の環境:衰退原因
3.3 スギの衰退と大気2次汚染物質との関係
  3.3.1 はじめに
  3.3.2 スギ衰退とオキシダント指数,暖候期の降雨量との関連製の検証
  3.3.3 スギの樹幹流,樹冠雨の化学性
  3.3.4 スギの根元土壌の化学性
  3.3.5 スギの衰退と大気2次汚染物質との関係
  3.3.6 おわりに
3.4 植物生理学的にみたスギの衰退原因
  3.4.1 樹木の成長特性
  3.4.2 衰退の発生機構に関する仮設
引用・参考文献
4. 東アジアにおける酸性雨問題とその防止技術
4.1 まえがき
4.2 東アジア地域における酸性雨の現状
  4.2.1 はじめに
  4.2.2 東アジア各国の酸性雨前駆物質の排出量と1次エネルギー源構成
  4.2.3 韓国の酸性雨の現状
  4.2.4 台湾の酸性雨の現状
  4.2.5 中国の酸性雨の現状
  4.2.6 中国における酸性雨の影響
4.3 重慶における酸性雨の実態
  4.3.1 はじめに
  4.3.2 重慶における酸性雨調査
  4.3.3 SO2濃度の季節変化
  4.3.4 酸性雨の分析結果
  4.3.5 陸域生態系への影響
  4.3.6 おわりに
4.4 酸性雨・国設(環境庁)ネットワークおよび東アジアネットワークについて
4.5 途上国に適合する酸性雨発生源対策技術
  4.5.1 はじめに
  4.5.2 酸性雨の発生源対策
  4.5.3 具体的提案
  4.5.4 おわりに
4.6 石炭燃焼に起因する酸性雨原因物質の排出抑制技術
  4.6.1 はじめに
  4.6.2 中国における酸性雨原因物質の排出
  4.6.3 中国向けの脱硫技術
  4.6.4 おわりに
引用・参考文献
5. 酸性雨を題材とした環境学習
5.1 まえがき
5.2 酸性雨を題材にした授業の実践
  5.2.1 中学校社会化および英語教科書に掲載された酸性雨
  5.2.2 生徒の意識調査
  5.2.3 授業実践例
  5.2.4 授業試案:特設単元「国境を越える酸性雨」(4時間扱い)
5.3 クラブ活動での酸性雨調査調査から得られたもの
  5.3.1 はじめに
  5.3.2 まず自然体験
  5.3.3 自然を調べる手段としての酸性雨の観測
  5.3.4 成蹊気象観測所での観測の例
  5.3.5 学校の理科教育における環境教育の現状
  5.3.6 環境教育を学校に導入する場合の留意点
5.4 市民による酸性雨調査が目指すもの
  5.4.1 生活協同組合での酸性雨調査
  5.4.2 市民が酸性雨調査に取り組む意義
  5.4.3 酸性雨調査は環境教育になるのか
5.5 自治体による酸性雨の調査と対策
  5.5.1 酸性雨対策の経過
  5.5.2 酸性雨対策の体系
  5.5.3 酸性雨に関する総合的環境調査の実施
  5.5.4 大気汚染対策の推進
5.6 酸性雨調査に適した教材づくり
  5.6.1 はじめに
  5.6.2 教育のなかでの酸性雨測定
  5.6.3 酸性雨情報ネットワーク
  5.6.4 降雨採取装置と測定
  5.6.5 おわりに
引用・参考文献
あとがき
索引

酸性雨問題研究会(サンセイウモンダイケンキュウカイ)

橋本 芳一(ハシモト ホウイチ)

原 宏(ハラ ヒロシ)

田中 茂(タナカ シゲル)

村野 健太郎(ムラノ ケンタロウ)

北田 敏廣(キタダ トシヒロ)

佐竹 研一(サタケ ケンイチ)

井川 学(イガワ マナブ)

安部 喜也(アベ ノブヤ)

柳下 正治(ヤナギシタ マサハル)

押尾 敏夫(オシオ トシオ)

河野 吉久(ヨシヒサ カワノ)

増山 博康(マスヤマ ヒロヤス)

土器屋 由紀子(ドキヤ ユキコ)

鶴田 治雄(ツルタ ハルオ)

高橋 啓二(タカハシ ケイジ)

梨本 真(ナシモト マコト)

森川 靖(モリカワ ヤスシ)

坂本 和彦(サカモト カズヒコ)

牛久保 明邦(ウシクボ アキクニ)

定方 正毅(サダカタ マサヨシ)

城戸 伸夫(キド ノブオ)

小倉 紀雄(オグラ ノリオ)

善財 利治(ゼンザイ トシハル)

宮下 敦(ミヤシタ アツシ)

二村 睦子(ニムラ ムツコ)

飯田 輝男(イイダ テルオ)