メカトロニクスのための トライボロジー入門

メカトロニクス教科書シリーズ 15

メカトロニクスのための トライボロジー入門

本書は,メカトロニクス技術者や学部学生がトライボロジーの基本を学ぶことを念頭において執筆されている。また,基礎知識だけでなく,実際のものづくりの視点から,実際のメカトロニクス機器の潤滑・表面設計についての章も設けた。

ジャンル
発行年月日
2008/02/22
判型
A5 上製
ページ数
240ページ
ISBN
978-4-339-04404-1
メカトロニクスのための トライボロジー入門
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定価

3,300(本体3,000円+税)

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本書は,メカトロニクス技術者や学部学生がトライボロジーの基本を学ぶことを念頭において執筆されている。また,基礎知識だけでなく,実際のものづくりの視点から,実際のメカトロニクス機器の潤滑・表面設計についての章も設けた。

1 トライボロジーとは
1.1 生活とトライボロジー
1.2 トライボロジーの歴史
1.3 トライボロジーの定義
1.4 二面間の相互作用
1.5 トライボシステム
1.6 まとめ
2 潤滑
2.1 潤滑の役割と設計者の役割
2.2 ストライベック曲線
 2.2.1 ストライベック曲線による潤滑状態の理解
 2.2.2 ストライベック曲線による潤滑状態の分類
 2.2.3 軸受定数と軸受すきまの関係
 2.2.4 ストライベック曲線と面粗さの関係
 2.2.5 ストライベック曲線の例外現象
2.3 境界潤滑と混合潤滑
 2.3.1 バウデン・テイバーの境界潤滑膜
 2.3.2 添加剤の効果
 2.3.3 極限的境界潤滑における表面の保護
2.4 潤滑剤・グリース・固体潤滑剤
 2.4.1 潤滑剤の種類
 2.4.2 潤滑領域区分による潤滑剤の選択の基本
 2.4.3 潤滑油の粘度
 2.4.4 グリース
 2.4.5 固体潤滑剤
2.5 まとめ
3 流体潤滑
3.1 軸受の役割とその基本原理
3.2 流体軸受の種類
 3.2.1 軸受の機能・動作原理による分類
 3.2.2 ジャーナル軸受の形状
 3.2.3 スラスト軸受の形状
3.3 流体潤滑理論の基礎
 3.3.1 二次元非圧縮流体潤滑方程式
 3.3.2 潤滑膜による圧力の発生機構
3.4 潤滑方程式の厳密解の例
 3.4.1 傾斜平面軸受
 3.4.2 ステップ軸受
 3.4.3 真円ジャーナル軸受
 3.4.4 スクイーズ膜軸受
3.5 三次元潤滑方程式
3.6 圧縮性流体(気体軸受)潤滑方程式
3.7 希薄気体潤滑方程式
 3.7.1 希薄気体の分類
 3.7.2 滑り流れ潤滑方程式
 3.7.3 分子気体潤滑方程式(ボルツマン線形化方程式)
3.8 弾性流体潤滑
 3.8.1 弾性流体潤滑理論
 3.8.2 フォイル軸受とリーフ軸受
3.9 まとめ
4 メカトロニクスにおける流体潤滑設計の実際
4.1 設計の目的と手順
4.2 設計手法
 4.2.1 数値解法
 4.2.2 空気浮上量測定法
 4.2.3 理論計算値の実験的検証
4.3 実際の設計事例
 4.3.1 磁気ディスク装置磁気ヘッドスライダの形状設計
 4.3.2 磁気テープ装置磁気ヘッドの形状設計
 4.3.3 ヘリウム液化機用気体軸受
4.4 まとめ
5 固体の表面
5.1 表面の観察
5.2 表面内部の構造
5.3 表面の外側
5.4 表面の物理的性質
 5.4.1 表面粗さ
 5.4.2 硬さ
5.5 表面の化学的性質
 5.5.1 表面エネルギー(表面張力)
 5.5.2 液体のぬれ
5.6 まとめ
6 接触
6.1 接触とはなにか
6.2 真実接触の概念
6.3 接触点の弾性変形
6.4 接触点の塑性変形
6.5 表面変形の数値解析
6.6 まとめ
7 摩擦(二表面間の相互作用力)
7.1 摩擦とは
7.2 摩擦の測定
7.3 アモントン‐クーロンの摩擦法則
7.4 摩擦力の発生原因
7.5 転がり摩擦
7.6 摩擦係数
7.7 メカトロニクス機器のための摩擦法則(拡張摩擦法則)
7.8 表面間力による摩擦係数の増加
 7.8.1 メニスカス力
 7.8.2 ファンデルワールス力
7.9 摩擦による運動性能の低下
 7.9.1 付着滑り(スティックスリップ)
 7.9.2 摩擦による位置決め誤差
7.10 摩擦力の制御
 7.10.1 摩擦力の低減
 7.10.2 摩擦力の増大
7.11 まとめ
8 表面損傷:摩耗と焼付き
8.1 メカトロニクス機器における表面損傷の意味
8.2 摩耗の発生メカニズム
8.3 摩耗量の測定(摩耗試験法)
8.4 摩耗の時間的変化パターン
8.5 摩耗量の予測
 8.5.1 摩耗速度が一定な場合(アーチャードの摩耗法則)
 8.5.2 摩耗速度がしだいに減少する場合(拡張摩耗法則)
8.6 摩耗の低減
8.7 焼付き(摩擦温度上昇)
8.8 まとめ
9 トライボロジー材料とメカトロニクスにおける表面設計の実際
9.1 トライボロジー表面の基本設計法
9.2 トライボロジー材料
9.3 磁気ディスク装置における表面設計の実際
 9.3.1 磁気ディスク装置のトライボロジーについて
 9.3.2 塗布ディスク媒体の耐しゅう動性設計
 9.3.3 薄膜磁気ディスクの耐しゅう動設計
 9.3.4 磁気ヘッド表面材料の耐しゅう動性
 9.3.5 磁気ディスク損傷発生メカニズム
9.4 プリンタの紙送り機構
9.5 まとめ
文献
索引

田中 勝之(タナカ カツユキ)

川久保 洋一(カワクボ ヨウイチ)